自己破産後も健康保険に加入できる?破産しても免除されない支払いについて解説

「破産者は健康保険に加入できない?」
「自己破産をすれば、健康保険の支払いはしなくていい?」

あなたはこんな疑問を持っていませんか?

結論からお伝えすると、自己破産しても健康保険には加入できます。

その代わり、健康保険や年金、税金等の支払いは自己破産では免除されませんので、通常通り支払う義務があります。

当記事では、自己破産後の健康保険が気になるあなたに向けて、以下の内容について解説します。

  • 自己破産後の健康保険について
  • 自己破産では免除されない支払い
  • 健康保険に関する3つのポイント

最後まで読めば、自己破産に関する不安が解消されます。ぜひ最後までご覧ください!


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自己破産後も健康保険には加入できる

繰り返しになりますが、自己破産後も健康保険には加入できます。

まず、保険には「公的保険」「私的保険」の2種類があります。

自己破産はあくまで債務者を救済する制度。したがって、国民のセフティーネットである健康保険や年金などの公的保険は破産者でも利用できますし、これらの支払いが免除されることもありません。

自己破産しても最低限の補償は受けられますので、安心してください。

ただし、私的保険の場合はこの限りではありません。

自己破産しても免除されない支払いについて

健康保険料は自己破産しても免除されません。

社会保険料や住民税、所得税などの租税公課(国や地方公共団体に対する債務)は、債務整理の対象にならないと定められています。これを「非免責債権」といいます。

以下は、非免責債権の例をまとめたものです。

非免責債権の例
  • 税金の支払い
  • 国民年金保険料
  • 国民健康保険料
  • 水道、ガス等の公共料金
  • 慰謝料
  • 養育費

例えば、自己破産すると住宅ローンやカードローン等の支払いは免除されますが、住民税や健康保険料は免除してもらえません。

ただし、どうしても支払いできない場合は猶予をもらうことも可能です。これに関しては後ほど詳しく解説します。

自己破産すると保険が解約される場合がある

自己破産を行うと、保険が解約される場合もあることに注意です。

まず、自己破産には「同時廃止」「管財事件」の2通りの手続き方法があります。

めぼしい財産がないと同時廃止になってすぐ手続きが終わりますが、管財事件になると財産が処分され、債権者に配当されてしまいます。

この際、以下のような「解約返戻金のある保険」も処分の対象になってしまうのです。

解約返戻金のある保険
  • 終身保険
  • 養老保険
  • 個人年金保険
  • 学資保険

ただし、20万円未満の財産は処分の対象外です。したがって、解約返戻金が20万円未満である場合は解約を免れられます。

健康保険料に関する3つのポイント

この項では、健康保険料の支払いに関するポイントをまとめました。

  1. 滞納すると遅延損害金が発生する
  2. 滞納が長引くと一括請求を受ける
  3. 支払いを待ってもらうこともできる

支払いを滞納することは非常にデメリットが大きいです。

お金がなくて支払えない場合でも必ず放置せず、上記を読んで対応するようにしてください。

1. 滞納すると遅延損害金が発生する

健康保険料を滞納すると、遅延損害金が発生します。

遅延損害金の利率は14.6%と高めです。例えば、10万円分の健康保険料を6ヶ月間滞納すると、6,000円以上の遅延損害金が加算されてしまいます。

余計に支払いが厳しくなってしまうため、早めに債務整理で対処しましょう。

2. 滞納が長引くと一括請求を受ける

滞納を続けると、銀行口座が凍結されて一括請求を受けてしまいます。

カードローン等の支払いが遅れても、そう簡単に口座凍結は行われません。しかし、健康保険料や税金などを放置すると、銀行口座が凍結される可能性が高いです。

口座が凍結されてしまうと、給料が振り込みまれてもそのまま差し押さえられてしまいます。

さらに、口座が凍結されると一括請求を受けることになります。一括返済するのは非常に厳しいはずですので、そうなる前に対処しましょう。

3. 支払いを待ってもらうこともできる

健康保険料が支払えない場合は、猶予をもらえることもあります。

国民健康保険は市区町村が管理しているため、市役所や区役所に行って相談しましょう。

相談すると、滞納に至った経緯や現在の状況を聞かれます。そして、毎月いくらなら支払うことができるのか話し合うことになります。

特に、以下のようなケースでは減額、または分割払いに応じてもらえる可能性が高いです。

分割払いに応じてもらいやすいケース
  • 勤務先会社の倒産による失業
  • 会社都合による解雇
  • コロナ禍による失業、減収
  • 災害や病気による生活難

減収や失業の場合、それを証明できる書類があればベストです。

自己破産以外の債務整理を選べば保険を解約せずに済む

私的保険を解約されたくないなら、自己破産以外の方法を選びましょう。

債務整理には、自己破産以外にも「任意整理」「個人再生」という方法もあり、これらの方法なら差し押さえを受けずに済みます。したがって、保険が強制的に解約されることもありません。

ただし、任意整理や個人再生は手続き後も返済を続ける必要があります。

借金の減額範囲は、任意整理なら利息部分のみ、個人再生なら元本部分の大部分となりますが、残りは自分で返済しなければなりません。よって、これらの手続きを行う場合、ある程度の収入があることが前提となります。

任意整理については「任意整理のメリットとデメリット~債務整理で1番多い手続きの注意点」にて解説しています。

個人再生については「個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある」にて解説しています。気になる方は、参考にしてみてください!

自己破産の流れ

自己破産のデメリットについて知ったところで、次は実際にどのようにして手続きが行われるのか知っておきましょう。

弁護士・司法書士に相談すれば、指示に従っているだけで手続きは進められますが、事前に流れがわかっていると安心感がありますよ。

自己破産の流れを大まかにすると、以下の3ステップです。

  1. 弁護士に依頼する
  2. 申し立ての準備をする
  3. 面接と破産手続き

それぞれわかりやすく解説します。

1. 弁護士に依頼する

自己破産を行う際は、必ず弁護士や司法書士に相談しましょう。

自己破産を申し立てるには、書類の作成等が必要です。法律の素人が自力で手続きを行うのは容易なことではありませんし、時間も余計にかかってしまいます。

したがって、最初からプロに任せることを強くおすすめします。

なお、弁護士に自己破産を依頼すると「受任通知」で債権者に通知されます。

この受任通知を受け取った時点で、債権者は債務者に連絡することを禁じされますので、取り立てからも開放されます。

2. 申し立ての準備をする

専門家に依頼したら、次は必要な書類の準備を行います。

とはいえ、書類はすべて弁護士が作成しますので、あなたがすべきことは弁護士の指示に従って必要な書類を揃えるだけです。

スムーズに手続きを進めるためにも、いつでも弁護士に連絡を取れるようにしておきましょう。

依頼から申し立てまでにはおよそ2〜3ヶ月かかるのが一般的です。

3. 面接と破産手続き

裁判所に申し立てすると、裁判官と弁護士、破産者の3人で面接が行われます。

ここでは借金額や資産額、借金を負ってしまった経緯について聞かれ、問題がなければ破産手続き開始です。

前述した通り、自己破産には2通りの手続きがあります。

同時廃止と管財事件
  • 同時廃止(めぼしい財産がないとき)
  • 管財事件(ある程度財産があるとき)

同時廃止の場合、破産開始と同時に免責を受けられます。

しかし、管財事件になると財産の処分や債権者集会といった手間が生じ、3〜6ヶ月ほどかかるため注意しましょう。

この後、弁護士とともに裁判所に出頭して免責審尋が行われ、破産手続きは終了となります。

自己破産を行う際の3つの注意点

自己破産は普通に進めればまず免責をもらえます。

しかし、自己破産には「免責不許可事由」があり、これに抵触すると破産が認められなくなってしまいます。

特に注意したいのは以下の3点です。

  1. 手続きに非協力的な態度を取らない
  2. 財産隠しを行わない
  3. 偏波弁済を行わない

なお、ギャンブル等の借金は破産できないとよく言われています。

しかし、実際にはほとんどのケースで裁量免責をもらえますので、あまり心配する必要はありません。それより、上で挙げた3点に注意すべきです。

それでは順に解説します。

1. 手続きに非協力的な態度を取らない

免責不許可事由の1つ目は、手続きに非協力的な態度を取ることです。

当然ですが、自己破産の手続きには破産者本人の協力が必要不可欠です。例えば、現在保有している資産の提示や、裁判所への出頭が求められます。

これらを求められているにもかかわらず応じなかった場合、免責不許可となるため注意しましょう。

他にも、借金の原因がギャンブルや投資、遊興費のとき、それらを改善する姿勢を見せない場合も免責不許可になる可能性があります。

特に面接の際は借金を反省し、更生する態度を示すことが大切です。

2. 財産隠しを行わない

免責不許可事由の2つ目は、財産隠しです。

自己破産を行うと、一定以上の価値のある財産は差し押さえられます。だからといって、自己破産前に誰かに財産を譲渡したり、家や車等の名義人を変更したりすると、悪質な財産隠しとみなされます。

財産隠しも立派な免責不許可事由ですので、注意してください。

3. 偏波弁済を行わない

免責不許可事由の3つ目は、偏波(へんぱ)弁済です。

偏波弁済とは、一部の債権者に対して不公平な返済をすることです。

例えば、携帯の通信契約を解約されたくないがために、自己破産前に携帯料金だけ完済してしまうことは偏波弁済にあたります。

以下は、偏波弁済となる条件をまとめたものです。

偏波弁済となる条件
  • 特定の債権者への返済
  • 支払不能後、破産申立後の返済
  • 債権者が債務者の支払不能状態を知っていた

自己破産を行う際は、自分の行為が免責不許可事由に該当していないか確認しておきましょう。

自己破産後も健康保険に加入できるが支払いは免除されない

自己破産後も健康保険に加入することは可能です。

そもそも、健康保険料や税金等の租税公課は自己破産で免除されません。したがって、自己破産後も保障は受けられるものの、健康保険料はきちんと支払う必要があります。

また、自己破産は免責不許可になるケースもあるため、以下の3点に注意しましょう。

注意すべき免責不許可事由
  • 手続きに非協力的な態度を取らない
  • 財産隠しを行わない
  • 偏波弁済を行わない

最後に、借金は早めの解決が非常に重要です。

特に、健康保険料の支払いが遅れると遅延損害金が膨らんだり、口座凍結を受けたりするリスクがあります。

自力で返済できない借金があるなら、一刻も早く弁護士・司法書士に相談して債務整理の手続きを進めてください。

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