債権差押命令が届いたらどうすればいい?正しい対処法や債務整理の4つのポイント

「いきなり債権差押命令が届いた」
「どう対処したらいいかわからない」
「無視しているとどうなるの?」

こんなふうに悩んでいないでしょうか?

債権差押命令が届いている時点で、借金を滞納したり放置したりしているはずなので、かなり不安に感じていると思います。

結論からお伝えすると、債権差押命令が届いたらしっかり対応した方が良いです。

もし放置すれば、いずれ給料や預貯金などの財産が差し押さえられてしまいます。

この記事では、債権差押命令への対応がわからない人に向けて、こんな情報をまとめました。

この記事でわかること
  • 債権差押命令を無視するとどうなるのか
  • 差し押さえられるとどうなるのか
  • 差し押さえられたときの対処方法

この記事を読めば、債権差押命令に対して取るべき行動がわかります。

借金を放置することはデメリットが非常に大きいため、いますぐ弁護士・司法書士に相談することをおすすめします。

法律相談所を探すときは、匿名で利用できる無料シミュレーションサイトが便利です。

債権差押命令はどんなときに届く?

裁判所から債権差押命令が届くのは、以下のようなケースです。

債権差押命令が届くとき
  • 債権者から既に訴訟を提起され敗訴判決を言い渡されている
  • 支払督促が届いていたのにもかかわらず放置してしまった
  • 個人再生や特定調停で債務整理した後に延滞した
  • 執行証書を作成した借金がある

いずれのケースでも、すでに相当深刻な状態でしょう。

債権差押命令が送達されたということは、すでに裁判所が「差し押さえを認めた」ことを意味するからです。

債権差押命令を無視してはいけない

債権差押命令が届いたら、決して無視してはいけません。

無視していると、最終的には給料や預貯金を差し押さえられてしまうからです。

例えば、銀行口座からお金が引き出せなくなったり、給料から天引きされたりします。

差し押さえを防ぐためにも、債権差押命令にはきちんと対応しましょう。

差し押さえの流れ

差し押さえの流れは以下のとおりです。

差し押さえの流れ
  1. 裁判所が債権差押命令を発令する
  2. 第三債務者に送付される
  3. 債務者に送付される
  4. 4週間で差し押さえが可能に

まず、債権者が裁判所に「債権差押命令申立書」を提出すると、裁判所が債権差押命令を発令します。

発令後に第三債務者(銀行等)、債務者の順に通知書が届きます。

そして、債務者に通知書が届いた翌日から4週間が経つと、債権者は債務者の財産を差し押さえできるようになるのです。

もし差し押さえの通知を受けているのであれば、早急に対応した方が良いでしょう。

差し押さえられるとどうなる?事例別に解説

財産差し押さえの典型的なパターンは、以下の2つです。

財産差し押さえのパターン
  • 給料が差し押さえられた場合
  • 預貯金が差し押さえられた場合

それぞれの場合について、順番に解説していきます。

給料が差し押さえられた場合

給料差し押さえのポイントは以下の3つです。

給料が差し押さえられると…?
  • 勤務先に必ず通知される
  • 全額が差し押さえられるわけではない
  • 差し押さえ債権が満足するまで続く

給料が差し押さえられると、必ず勤務先にバレてしまいます。

給料の差し押さえは債務者の銀行ではなく、給料の支払者である勤務先に対して行われるからです。

差し押さえられる額は「手取りの1/4まで」に制限されています。

ただし、手取り額が44万円を超える人は、33万円を超える部分は差し押さえられてしまうので、注意が必要です。

なお、「役員報酬」や「請負報酬」は給与には含まれないため、全額差し押さえられてしまう恐れがあります。

給料と債務整理については、こちらの記事で詳しく解説しています。

参考記事⇒債務整理すると給料は差し押さえられる?給与所得者が注意したい事

預貯金が差し押さえられた場合

預貯金差し押さえのポイントは以下の3つです。

預貯金が差し押さえられると…?
  • 差し押さえ額は「差押命令送達時」が基準
  • 差し押さえられる制限額はない
  • 基本的に口座凍結はしない

差し押さえられる額は「差押命令送達時」が基準です。

差し押さえられた後に入金されたお金については、再度差し押さえされない限り自由に引き出せます。

差し押さえられる額には制限がありません。

しかし、差し押さえから1週間以内に執行裁判所に「差押禁止債権の範囲の変更の申立て」を行えば、支給額の1/4を超える差し押さえを解除できます。

なお、預貯金が差し押さえられても口座が凍結されるわけではありません。

しかし、「銀行カードローン」や「住宅ローン」を借りている場合は、銀行の判断で凍結される可能性もあるので注意しましょう。

口座凍結と債務整理については、下記の記事で詳しく解説をしています。

参考記事⇒債務整理と銀行口座凍結~任意整理や自己破産後は口座が使えなくなる?

差し押さえを停止させるのは難しい

一度開始された差し押さえを停止させるのは、簡単ではありません。

差し押さえを停止する方法は、以下のとおりです。

差し押さえを停止させる方法
  • 債権差押命令を出した裁判所に執行停止文書を提出する
  • 執行抗告を申し立てる
  • 請求異議の訴えを提起する
  • 執行文付与に対する異議の訴えを提起する

差し押さえを停止させるかどうかは、裁判所の判断によります。

単に「差し押さえられると困る」という理由だけでは差し押さえは停止できず、さらに執行停止の手続きも一般人には難しいです。

どうしても差し押さえを停止させたい場合は、弁護士に頼むのが良いでしょう。

給与を差し押さえられたときの債務整理のポイント4つ

給与の差し押さえを受けたときの債務整理のポイントは、以下の4つです。

債務整理のポイント
  • 差し押さえを受けると任意整理は難しい
  • 特定調停を利用すれば差し押さえは止められる
  • 個人再生すれば差し押さえは停止する
  • 自己破産は方法によって給与を取り戻せる期間が異なる

給料の差し押さえは債務を完了するまで継続するため、長期に渡るでしょう。

自力で返済できないときは、債務整理をすることで給与の差し押さえを停止できます。

差し押さえを受けると任意整理は難しい

すでに差し押さえを受けている状態では、任意整理はできないでしょう。

任意整理は裁判所を介さない「私的な取引」なので、応じるかどうかは債権者の自由です。

すでに給料を差し押さえている状況で、債権者が任意整理に応じるメリットはほとんどありません。

任意整理については、下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

特定調停を利用すれば差し押さえは止められる

個人再生や自己破産できない事情がある場合は、特定調停を用います。

特定調停を簡単に表すと「裁判所を通じた任意整理」といえるでしょう。

「強制執行停止の申し立て」を行うことで、すでに開始された強制執行(差し押さえ)を停止させることができます。

ただし、調停が失敗すると債権者は再び差し押さえを申し立てることができるので、注意が必要です。

特定調停については、下記の記事で詳しく解説をしています。

参考記事⇒特定調停って何?実際の流れやメリット・デメリットについて

個人再生すれば差し押さえは停止する

個人再生の手続きを行うと、差し押さえを停止させることができます。

個人再生はすべての債権者を対象にする必要があるため、個別の強制執行を阻止できるのです。

裁判所が再生手続きの開始決定をするか、債務者が「強制執行中止命令」の申し立てを行えば、すでに開始された差し押さえは中止されます。

ただし再生計画が不認可になれば差し押さえられた給与は回収されるので注意しましょう。

個人再生については、下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

自己破産は方法によって給与を取り戻せる期間が異なる

自己破産の方法は以下の2種類があり、それぞれ給与を取り戻せるまでの期間が異なります。

自己破産のパターン
  • 少額管財
  • 同時廃止

少額管財の場合は、破産手続きの開始が決定された時点で給料を取り戻せます。

管財事件では、手続き開始と同時に破産管財人が選任されるため、差し押さえの停止に必要な手続きを行なってくれるのです。

ただし、管財事件では裁判所の運用基準に従って、破産財団に保有財産を拠出する必要があります。

破産財団に組み込まれる財産
  • 99万円を超える現金
  • 20万円を超える預貯金
  • 20万円を超える生命保険(解約返戻金)、有価証券、自動車
  • オーバーローンではない不動産

同時廃止では破産管財人が選任されず、免責確定まで差し押さえられた給与を取り戻せません。

自己破産については、下記ページで詳しく解説しています。

参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?

まとめ

債権差押命令が届いた場合は、早急な対処が必要です。

もし放置すれば給与から勝手に天引きされたり、預貯金が差し押さえられたりしてしまいます。

給与が差し押さえられた場合の債務整理のポイントは、以下のとおりです。

債務整理のポイント
  • 差し押さえを受けると任意整理は難しい
  • 特定調停を利用すれば差し押さえは止められる
  • 個人再生すれば差し押さえは停止する
  • 自己破産は方法によって給与を取り戻せる期間が異なる

いずれにせよ、債権差押命令が届いている段階では、自力では借金を返済できない状況にあることがほとんどでしょう。

借金に悩んでいる人は、いますぐ弁護士・司法書士に相談して債務整理の手続きを進めてください。

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