債務整理をするといくらまで借金を減らせる?

借金返済の負担が大きく、生活に大きな悪影響を及ぼしている人は債務整理を考える段階になると思います。

債務整理を考える人が気になるポイントの一つは「債務整理すると、いくらまで借金を減らせるのか?」ということです。

現状の収支の状況に合わせた債務整理を選ぶためにも、各債務整理によってどれくらい借金を減らせるのかを知ることは重要です。

この記事では、以下の情報を解説します。

任意整理で借金を減らせるのか?
個人再生はどれくらい借金を減らせるのか?
自己破産は本当に全ての借金を無くせるのか?

適切な方法で借金の負担を減らせるためにも、それぞれの債務整理で借金がどのように変化するのかわかりやすく解説していきます。

また、『借金の元金が1年以上減っていない。』

『借金返済の為に別の消費者金融からもお金を借りている。』

このような状態まで状況が悪化している方は、すでに黄色信号が点滅している状態です。

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それでは解説をしていきます。

任意整理で借金を減らせるのか?

債務整理の中でも特に行われる頻度の高い「任意整理」ですが、借金を減らす効果はほとんど期待できないと言えます。

任意整理は「交渉」である

そもそも任意整理とは、債権者と交渉して今後の返済計画を見直すことを目的とします。

個人再生や自己破産のように法律で減額が規定されているわけではなく、あくまでも債権者が合意することで効果を発揮します。

つまり任意整理は、個人再生や自己破産のように手続きが問題なく終われば借金が減額されるわけではないということです。

言い換えれば、債権者が合意しない限り任意整理で借金を減らすことはできないということになります。

任意整理で借金を減らすには?

任意整理では絶対に借金を減らせないというわけではありません。

交渉内容次第では、債権者が任意整理で借金の減額を認めることがあります。

主な理由としては以下の内容が挙げられます。

過払い金がある
減額した借金を一括で返済できる
長期間その金融機関のキャッシングを利用している

これらの条件があり、弁護士が交渉に臨めば減額してもらえる可能性があります。

専門家に交渉を依頼せず、自力で交渉に臨む場合は失敗のリスクが高まりますので注意してください。

任意整理については、任意整理のメリットとデメリットの記事で詳しく解説をしています。

個人再生はどれくらい借金を減らせるのか?

個人再生は、借金を減額する能力を持っています。

減額できる金額は抱えている借金の総額によって決められています。

ただし、保有する財産が多い場合は減額できる金額が少なくなります。

個人再生と最低弁済額

個人再生は、抱えている借金の総額によって減額できる金額が決まっています。

抱えている借金総額と減額できる金額の関係は以下のとおりです。

借金100万円未満・・・減額できない(全額を弁済)
借金100万円以上500万円未満・・・100万円に減額
借金500万円以上1500万円未満・・・借金総額の5分の1まで減額
借金1500万円以上3000万円未満・・・300万円に減額
借金3000万円5000万円以下・・・借金総額の10分の1まで減額

上記の金額は「最低でもこれだけは返済しなければならない」という金額です。

これを「最低弁済額」と言います。例えば借金が800万円の場合は「500万円~1500万円」なので、5分の1の160万円が最低弁済額になります。

個人再生については、個人再生のメリットとデメリットの記事で詳しく解説をしています。

清算価値保障の原則

個人再生で注意しなければならないのは「清算価値保障の原則」です。

個人再生をする場合、債務者は「自分が持っている財産の総額」は最低限これを返済しなければならないとされています。

借金800万円は5分の1で160万円となりますが、例えば債務者が200万円の価値があるマイカーを持っていたとします。

この場合200万円のほうが金額が大きいので、最低弁済額は160万円ではなく200万円になります。

ただし、保有する財産のすべてが清算価値保障の原則の計算に含まれるというわけではありません。

自己破産は本当に全ての借金を無くせるのか?

自己破産は「全ての借金を無くすことができる方法」として知名度が高いです。

しかし、実際には全てのケースにおいて借金全てを無くすことができるとは限りません。

免責不許可事由

自己破産において借金の支払い義務を免れるためには「免責」を受ける必要があります。

逆に言えば、免責が受けられなければ借金の返済義務は残ることになります。

免責に関しては「破産法」において以下の内容が記されています。

破産法第252条
裁判所は破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には免責許可の決定をする。
① 債権者を害する目的で破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿・損壊・債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと
② 破産手続の開始を遅延させる目的で著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと
③ 特定の債権者に対する債務について、当該債権者に特別の利益を与える目的又は他の債権者を害する目的で担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって、債務者の義務に属せず又はその方法若しくは時期が債務者の義務に属しないものをしたこと
④ 浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと
⑤ 破産手続開始の申立てがあった日の一年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に、破産手続開始の原因となる事実があることを知りながら当該事実がないと信じさせるため詐術を用いて信用取引により財産を取得したこと
⑥ 業務及び財産の状況に関する帳簿・書類その他の物件を隠滅し、偽造し又は変造したこと
⑦ 虚偽の債権者名簿を提出したこと。
⑧ 破産手続において裁判所が行う調査において説明を拒み、又は虚偽の説明をしたこと
⑨ 不正の手段により、破産管財人・保全管理人・破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害したこと
⑩ 次のイからハまでに掲げる事由のいずれかがある場合において、それぞれイからハまでに定める日から七年以内に免責許可の申立てがあったこと
イ 免責許可の決定が確定したこと 当該免責許可の決定の確定の日
ロ 民事再生法第二百三十九条第一項に規定する給与所得者等再生における再生計画が遂行されたこと 当該再生計画認可の決定の確定の日
ハ 民事再生法第二百三十五条第一項に規定する免責の決定が確定したこと 当該免責の決定に係る再生計画認可の決定の確定の日
⑪ 第四十条第一項第一号、第四十一条又は第二百五十条第二項に規定する義務その他この法律に定める義務に違反したこと

引用参考_破産法第252条|電子政府の総合窓口e-GOV

条文には「該当しない場合は免責を与える」とあります。

つまりどれかに抵触してしまった場合は、免責が与えられないということになります。

これを「免責不許可事由」と言います。しかし、この条文には続きがあります。

2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても裁判所は破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる

免責不許可事由がある場合でも、裁判所が「この人には免責を与えても良い」と判断すれば免責を受けられます。

これを「裁量免責」と言います。

非免責債権

自己破産において免責を受けられる場合でも、いくつかの支払い義務についてはその限りではありません。

これを「非免責債権」と言います。破産法に記載されている内容は以下のとおりです。

破産法第253条
免責許可の決定が確定したときは、破産者は破産手続による配当を除き破産債権についてその責任を免れる。ただし次に掲げる請求権については、この限りでない。
① 租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く)
② 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
③ 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
④ 次に掲げる義務に係る請求権
イ 民法第七百五十二条の規定による夫婦間の協力及び扶助の義務
ロ 民法第七百六十条の規定による婚姻から生ずる費用の分担の義務
ハ 民法第七百六十六条(同法第七百四十九条、第七百七十一条及び第七百八十八条において準用する場合を含む。)の規定による子の監護に関する義務
ニ 民法第八百七十七条から第八百八十条までの規定による扶養の義務
ホ イからニまでに掲げる義務に類する義務であって、契約に基づくもの
⑤ 雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権
⑥ 破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権
⑦ 罰金等の請求権
引用参考_破産法第253条|電子政府の総合窓口e-GOV

上記に該当する支払い義務については、自己破産によってもその支払を免れることはできません。

複数の借金を抱えていて非免責債権が含まれている状態で免責を受けた場合は、非免責債権を除く借金のみ支払い義務を免れることができます。

自己破産については、自己破産のメリットとデメリットの記事で詳しく解説をしています。

まとめ

債務整理で借金を減らす効果については、債務整理の種類ごとに異なります。

また、同じ種類の債務整理でも個別のケースにおいて減額効果は異なります。

交渉になる任意整理の場合だと、専門家が交渉を代理してくれるかどうかということも重要なポイントになります。

借金苦を解消するためには、その人の収支の状況に応じた減額効果を求める必要があります。

どの債務整理がその条件を満たすかを知るためにも、まずは法律事務所に相談してみてください。

借金問題は今すぐに行動をする事が非常に重要です。

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