ピアノ購入で作った借金と債務整理

今回は、ピアノの購入費用が返せないときに対応方法と注意点について解説します。

音楽が好きな人であれば、ピアノのある家にあこがれている人も多いと思います。

マイホームの購入や、広いマンションへの引っ越し、子どもの成長といった出来事をきっかけにピアノを購入しようと考えても、購入費用で頭を悩ますことがあります。

音楽に関心がある人であれば、10万円程度の電子ピアノでは、音質に満足できないでしょう。

しかし、ピアノを買うとなれば、中古のアップライト式でも数十万円、グランドピアノであれば、中古でも100万円、新品では数百万円必要となります。

多額の費用をローンやクレジットカードで工面すれば、返済に行き詰まるリスクがあります。ピアノは中古品でも財産価値が高いこともあり、自己破産となればピアノの処分が必須となる可能性が高いです。

ピアノの購入は「一生の買い物」と考えている人も多いでしょう。せっかく購入した念願のピアノを手放さずに済むためには、早期に債務整理に踏み切ることが大切です。

また、『現在の収入から考えて、返済が厳しいのは分かっているけど放置してしまっている。』

『借金で借金を返済するような生活を続けている。』

このような状態の方は、既にその借金を返済できる見込みはほぼありません。

手遅れになる前に、弁護士や司法書士に相談を行ってください。

法律事務所は匿名で利用できる、無料シミュレーションサイトの利用が便利です。

それでは解説をしていきます。

ピアノの購入代金を工面する方法

ピアノは数万円程度で買えるものではありません。中古のアップライト式でも数十万、新品のグランドピアノになれば、200万円を超える価格となります。

自己資金を蓄えて借金なしで購入するのがベストですが、購入の事情や経緯などによってそれを待てない場合もあるでしょう。

自己資金がないときに、ピアノ購入代金を工面する方法としては、次のものがあります。

楽器店で紹介されるローンを利用する
ピアノリース(残価設定型ローン)を利用する
銀行ローンを利用する
クレジットカードを利用する
消費者金融などで借り入れる

ピアノは高額な商品なので、小規模の楽器店でもなければ、提携のローンが用意されていることが一般的です。

たとえば、ヤマハ楽器や島村楽器といった大手楽器店のウェブサイトには、ローンに関する説明のページが用意されています。

楽器店の提携ローン以外の方法としては、金融機関のローン(目的別ローン・フリーローン・リース)を利用することも考えられます。

ピアノの購入代金についてウェブで調べると「残価設定型ローン」という言葉がでてくることがありますが、これはいわゆる「リース契約」のことです。

ピアノは中古市場が確立されているためリース契約で購入することも可能なのです。

リース契約では、数年後の残価を設定して、それを差し引いた金額を分割で支払うことになります。

満期の際には、残額の買取、ピアノの返却、再リースといった選択肢から希望の方法を選択するのが一般的です。

以上の方法以外にも、クレジットカードでの分割払い(ただし限度額に注意)、クレジットカードでのキャッシングや消費者金融から資金を借り入れる方法も考えられます。

しかし、クレジットカードや消費者金融(および銀行フリーローン)は、金利面でかなり不利なので、あまりお勧めできません。

クレジットカードのリボ払いで中古のピアノを買った人は注意が必要

中古のアップライトピアノであれば、クレジットカードの利用限度額内で買えてしまう場合があります。

クレジットカードで高額な買い物をしたときには、「リボ払い」を選択する人が少なくありません。

リボ払いであれば、毎月の支払額を一定額に押さえることが可能だからです。

しかし、リボ払いは、手数料負担の面で最も不利な支払い方法であることに注意が必要です。

通常の分割払いよりも毎月の返済額が少ないことで、返済期間が長くなるからです。

また、ピアノの購入代金以外にも、リボ払いで買い物をしているときには、「利用残高」が全く減らないこともあり得ます。

ピアノのような高額な商品をリボ払いで購入したときには、利用残高の状況を必ず毎月確認するようにしましょう。

「利用残高の減りが遅い」と感じたときには、「繰り上げ返済」を行う必要があります。

リボ払いのリスクを正しく理解せずに、「手数料地獄」に陥ってしまう人は実は少なくないので注意が必要です。

リボ払いと債務整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考記事⇒リボ払いと債務整理?クレジットカードのショッピング枠は対象なの?

ピアノ購入のためにした借金が返せないときの解決方法

ロードバイク購入がきっかけで多額の借金を抱えてしまったときには、「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」の3つの方法で解決することができます。

ロードバイクの費用以外にも多額の借金がないのであれば、自己破産以外の方法で解決できる場合が多いでしょう。

「任意整理」や「個人再生」であれば、所有している財産の処分は原則として不要です。

しかし、借金が年収に超えるほどの金額になってしまった場合のように、借金が多額過ぎるときには、「任意整理」、「個人再生」では解決できないこともあります。

ピアノを売却して借金の残額を減らすのも選択肢のひとつ

中古ピアノは需要があり市場も確立されているといえます。

手入れの行き届いたピアノであれば中古品でも相応の価格で売却することが可能です。

低金利のローンで購入資金を工面した場合には、ピアノを売却することで、借金残高の大部分を返済することも可能でしょう。

しかし、残価設定型ローン(ピアノリース)でピアノを購入したときには、ピアノを自由に売却することはできません。

残価設定型ローンでは、ピアノの所有権は債権者(リース会社)に留保されているからです。

債権者に無断で売却すれば、損害賠償を請求されることになりますので注意が必要です。

消費者金融の借金、クレジットカード利用額は任意整理が有効

ピアノの購入資金を消費者金融からの借金やクレジットカード(リボ払い・キャッシング)で工面したときには、任意整理が有効な場合が多いです。

これらの場合に「借金の残高が減らない」のは、利息・手数料の負担が重すぎることが原因だからです。

任意整理すれば、将来の利息が免除されるので、返済した金額だけ確実に借金がなくなります。

また、任意整理では返済回数も見直す(3年~5年で再度設定し直す)ので、毎月の返済額も減らすことが可能です。

ただし、銀行ローン(目的別ローン)や楽器店提携ローンのような低金利のローンで資金を工面したときには、任意整理の効果は限定的です。

利率が低ければ、任意整理の最大のメリットである「利息免除」による負担軽減が少ないからです。

任意整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

借金残額が100万円以上あるときには個人再生

グランドピアノや高級なアップライト式ピアノを購入したときには、数百万円の借金を抱えてしまうことがあります。

借金残高が100万円以上あるときには、個人再生をすれば、裁判所によって借金を一部減額してもらうことが可能です。

しかし、個人再生では、保有している財産が多いときには、あまり借金が減らないこともあります。

たとえば、借金残額が200万円の場合では、保有財産の総額が100万円以下であれば借金は100万円まで減額してもらえます。

しかし、保有財産が150万円であれば、150万円返済しなければなりません。

保有財産が200万円を超えるときには、借金は減額されません。

高級なピアノを購入できる人には、ピアノ以外にも財産があることが少なくないと思われますので、注意が必要です。

なお、個人再生した場合に「どれくらい借金が減るか」は、法律の基準に当てはめて、あらかじめ試算することができます。

弁護士や司法書士に相談して、「自分の場合にはどうなるか」を計算してもらうのもよいでしょう。

個人再生については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

自己破産すれば残った借金を返済しなくてよい

現在の返済額を何とか維持できる、現在の返済額が少し減れば完済できる状況であれば、任意整理や個人再生によって、自己破産せずに借金を解決することができます。

しかし、「あまりも多額な借金を抱えてしまった場合」、「収入が減ってしまった場合」、「生活に必要な支出が増えてしまい減らせない場合」などには、借金の返済を続けること自体が難しくなる場合もあります。

借金を完済できる目処が全く立たないときには、自己破産で借金の返済義務をすべて免除してもらうほかありません。

200万円、300万円程度のピアノの購入費用であれば、(それだけの資金を金融機関から工面できる経済力がある人なら)、ピアノ購入費用だけが原因で自己破産することはあまりないと思います。

しかし、ローンの返済のためにさらに借金を繰り返してしまったときには、借金が深刻化し、「自己破産しか選択肢がない」という場合もあります。

好き好んで自己破産する人はほとんどいません。

自己破産を回避するためには、できるだけ早く、借金が深刻化しないうちに、任意整理・個人再生に踏み切ることが大切です。

自己破産については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?

ピアノの購入資金を債務整理するときの注意点

ピアノの購入資金を債務整理する際の注意点は、次の通りです。

債務整理すると数年間は、ブラックリストに載ってしまう
ローンの取引銀行の口座が凍結されることがある
ピアノを引き上げられてしまうことがある

債務整理するとブラックリストに載る

債務整理すると、いわゆる「ブラックリスト入り」することになります。債務整理は、債権者に当初約束した内容を実行できないことが確定してしまうからです。

ブラック入りしている間(債務整理から5年~10年)は、新規の借金やクレジットカードの発行を受けることができなくなります。

また、債務整理しなかったクレジットカードも、後日強制解約や更新拒否となる場合があります。

さらに、債務整理の相手となった金融機関との信用取引は、今後ずっとできなくなる可能性もあります。

ローンの取引銀行の口座がすべて凍結される可能性がある

銀行のローンでピアノ購入代金を工面した際には、口座凍結に注意しなければいけません。

銀行とのローン契約では、「債務者の信用状態が悪化したときには、預金の残高と債務残高を相殺できる」内容の条項が盛り込まれているのが一般的です。

したがって、銀行ローンを債務整理すると、銀行は口座の預金残高と相殺するために口座を凍結します。

預金残高で借金の残額すべてが相殺できれば、凍結は解除されますが、相殺しても借金が残ったときには、保証会社による代位弁済が終わるまで凍結は続きます。

口座が凍結されると口座からの出金は一切できなくなります。銀行の判断によっては、入金もできなくなることがあります。

銀行口座が利用できなければ、公共料金などの他の支払いに支障を来すことがあります。

また、給料振込口座が凍結されれば、金融事故のあったことが勤務先などにも知られてしまう可能性があります。

口座凍結は、ローンを組んだ支店の口座だけでなく、同行内のすべての口座を名寄せして実施されます。

銀行ローンを債務整理するときには、各種の振替口座・入金口座の口座変更をあらかじめしておきましょう。

債務整理と銀行口座については下記ページで詳しく解説をしています。

参考記事⇒債務整理と銀行口座凍結?任意整理や自己破産後は口座が使えなくなる?

債務整理するとピアノを失う場合

債務整理すると購入代金が未払いのピアノを失ってしまうことがあります。

債務整理によってピアノを失うことがあるのは、次の場合です。

自己破産した場合
ピアノリース(残価設定型ローン)で購入したとき
クレジットカードで購入したとき

自己破産は、債務者の財産を売却した代金を債権者に配当するための手続きです。

自己破産したときには、20万円を超える価値のある財産は、原則として処分の対象となります。

ピアノは中古品でも価値が高いことが多いため、自己破産したときには処分される可能性が高いと言えるでしょう。

ただし、次の場合には、自己破産をしてもピアノの差押え(処分)を回避できる可能性があります。

音楽教室を経営するなどしていて、ピアノがなければ収入源を断たれてしまう場合
ピアノを含めた総資産が99万円を超えない場合
ピアノの価値が20万円以下の場合

また、リースで購入した際にも、債務整理すればピアノは債権者(リース会社)に引き上げられてしまいます。

リース物品の引き上げは、債務整理の種類を問わず生じます。

ただし、個人再生を利用したときには、債権者と個別に協定を結ぶことでピアノの引き上げを回避できる可能性があります。

どうしてもピアノを手元に残さなければならない事情があるときには、弁護士に相談してみるとよいでしょう。

最後に、クレジットカードでピアノを購入した際にも、クレジットカードを債務整理すれば、クレジットカード会社の判断でピアノが引き上げられる可能性があります。

クレジットカードの契約では、「立替金が未納のときには購入商品を引き上げられる」ことになっているからです。

ただし、カード会社の判断によっては、引き上げをしない場合もあるので、ケースバイケースです。

「ピアノの購入代金の債務整理」のまとめ

ピアノは非常に高価な買い物となることがあります。低金利のローンを組んでいても、借入額が大きければ、行き詰まった返済を建て直すことは簡単ではありません。

ローン返済のために消費者金融などからさらに借金することは「高金利での借り換え」となるため、とても危険です。

いわゆる自転車操業は、ほとんどのケースで破綻します。

借金がより深刻になれば、自己破産しか解決の選択肢が残らない場合もあります。

ピアノの購入代金の返済に行き詰まったときには、できるだけ早く弁護士・司法書士に債務整理の相談をしましょう。

早期に対応できれば、債務整理をしてもピアノを手元に残せる可能性があります。

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