自己破産をすると失う6つのものと権利

「自己破産すると家も貯金も仕事も、すべてを失ってしまう」と思っている人は少なくないようです。

たしかに、自己破産は「すべての負債を保有する財産で清算する」ための手続きです。

高額な財産を保有していれば、それを処分して債権者への配当に充てる必要があります。

また、自己破産によって退職を迫られることも、場合によってはあるかもしれません。

しかし、自己破産は犯罪とは違います。自己破産したからといって法律でペナルティが科されることは基本的にありません。

自己破産は借金で困っている人のための救済手段です。

したがって、自己破産してもその後の生活に必要な財産は処分されずに残すことができます。

また、重要な事なので結論から先にお伝えします。

借金問題は時間がたてばたつだけ状況は悪化し、取れる対応策は減っていきます。

逆に言えば、1日でも早いタイミングで問題解決に向けて動き出すことで問題は比較的簡単に解決することが可能です。

実際に、自分では自己破産しかない。と思っていたのに専門家と具体的な話し合いを進めるにつれ自己破産以外の方法で問題を解決できた方は少なくありません。

まずは1人で悩み続けるのではなく、専門家に相談することをおすすめします。

また、『複数の消費者金融やクレジットカード会社からお金を借りていて、1年以上元金が全く減っていない。』

『借金の返済をする為に、他の消費者金融からお金を借りるような状態が続いている。』

このような状況まで状態が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している危険な状態です。

手遅れになる前に、今すぐに法律事務所に相談を行ってください。

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それでは解説をしていきます。

自己破産する失う財産・自己破産しても失わない財産

自己破産は、所有する財産を換価して債権者に配当するための手続きです。

しかし、自己破産してもすべての財産を失うというわけではありません。

財産価値の小さい財産や生活に必要な財産は自己破産しても処分されることはありません。

所有不動産は自己破産すると失う

自己破産した場合には、持家などの不動産の処分を免れることは難しいといえます。

住宅ローンが残っているときには、債権者によって抵当権が実行され破産手続きとは別に持家とその底地が処分されます。

住宅ローンが残っていないときには、債権者に対する最も重要な配当原資となり、破産管財人によって競売による換価が行われます。

競売よりも高い値段で売却が見込まれるときには、「任意売却」が認められる場合もありますが、処分は回避できません。

しかし、山林や農地などのように「買い手を見つけることが困難な不動産」の場合には、破産管財人が破産財団から放棄する場合があります。

買い手の見つからない土地や、買い手が見つかっても廉価にすぎない土地のために、破産手続きが長期化することは債権者・債務者の両方にとって不利益となる場合が多いためです。

関連記事⇒住宅ローンと債務整理?自己破産ではなく個人再生で借金を減らす方法

保有している自動車やバイクも失う場合が多い

保有している自動車も高額な資産であることが多く、処分を免れられないことが多いといえます。

自動車ローンが残っているときには、住宅ローンの場合と同様に債権者によって担保権(所有権留保)が実行され引き上げられてしまいます。
ローンが残っていない自動車の場合には、査定価格が20万円を超える場合には、自己破産による差押えの対象となります。

自己破産しても手元に残すことができるのは、ローンの支払いが終わっていて、「査定額が20万円以下」のものに限られます。

初年度登録から5年以上経過しているような自動車やバイクであれば、査定額20万円以下というものが多いでしょう。

関連記事⇒債務整理で車を残す方法?自己破産や個人再生は車を引き上げられる?

いずれにしても、自己破産しか選択肢が無くなる前に借金問題は解決に向けて動き出すのが鉄則です。

1人で抱え込んでいても状況が好転することは絶対になく、事態は深刻化するだけです。

まずは今すぐ専門家に相談することをおすすめします。

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自己破産しても生活に必要な家具・家電は失わない

自己破産しても家具や家電のほとんどは手元に残すことができます。

法律で、生活に必要な家財道具の差押えが禁止されているからです(民事執行法131条)。

差し押さえられない家財道具・家具の例は下記のとおりです。

・タンス
・洗濯機(乾燥機付きも差し押さえられない。1台まで)
・調理用具
・食器棚や食卓セット
・冷蔵庫(容量を問わず1台まで)
・電子レンジ(オーブン付きを含む1台まで)
・テレビ(29インチ以下1台まで)
・掃除機 (1台まで)
・冷暖房器具
・エアコン(ただし1台まで)
・ビテオデッキ(1台まで)

自己破産をしても現金や預貯金を手元に残せる場合がある

自己破産しても現金や預貯金を手元に残せる場合があります。

・99万円までの現金は自己破産しても手元に残せる
・合計20万円以下の預貯金は自己破産しても失わない

自己破産後の生活に現金や最低限の蓄えは必要不可欠です。

そのため、自己破産しても99万円までの現金は債権者の配当に充てられず、破産者の手元に残すことができます。

また、預貯金も「合計額が20万円以下」のときには、自己破産しても差し押さえられずにそのまま手元に残すことができます。

さらに、「破産手続き開始決定」より後に得た給料などの収入は、すべて自由に使うことができます。

自己破産をしても生命保険も解約せずに残せる方法がある

生命保険や学資保険のような貯蓄性のある保険には解約返戻金があります。

解約返戻金が20万円を超えるときには、自己破産によって保険の解約が必要な場合があります。

しかし、この場合でも次の方法で保険の解約を回避できる場合があります。

契約者貸付を利用して解約返戻金の金額を20万円以下にする
親族などに介入権を行使してもらう
解約返戻金に相当する金額を自由財産(手元に残った現金や自己破産後に得た収入)で積み立てる

関連記事⇒債務整理と生命保険?自己破産は解約返戻金が没収されるので注意が必要!

借金問題を解決しつつ残したいものは誰にでもあると思います。

この点についても、事態が深刻化する前であれば柔軟に対応することが可能です。

まずは借金問題解決に向け第一歩を踏み出すことをおすすめします。

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自己破産すると仕事を失うのか

自己破産したら仕事を辞めなければならないと勘違いしている人は多いようです。

しかし、自己破産しても実際に仕事を辞めなければならない場合はあまりありません。

自己破産しただけで解雇されることはあまりない

自己破産だけを理由に解雇されることは、原則としてはありません。

解雇するためには「合理的な理由」が必要ですが、自己破産したことは「解雇を認められるだけの合理的な理由とはいえない」というのが現在の法解釈です。

ただし、就業規則によってあらかじめ「自己破産」が解雇事由として定められているときにはこの限りではありません。

金融機関や警備業などにお勤めの場合には注意が必要でしょう。

自己破産による職業制限・資格制限は一定期間に限られる

自己破産すると一部の資格や職業に制限が生じます。

たとえば、警備員・生命保険外交員・宅地建物取引士などの資格は、自己破産すると資格・就業を制限されます。

ただし、自己破産による制限は、「復権」までの限られた期間に限定されます。

ほとんどの自己破産は「免責」によって復権するので、制限を受ける期間は数ヶ月~半年ほどに限定されます。

ネット上などでも、「職場ときちんと相談した結果、配置転換で対応してもらえて退職せずに済んだ」という実際の体験談を見かけることがあります。

資格制限に該当する職種に就いているときでも諦めずに対応することが大切でしょう。

関連記事⇒債務整理と職業制限?自己破産をするとクビや仕事への影響がある?

退職金のためにやめる必要はない

自己破産すると退職金の見込み額を債権者に配当しなければならない場合があります。

在職中の場合には、退職金見込み額の1/8の額が20万円を超えるときに換価される運用が最も一般的です。

つまり、自己破産したときの退職金見込み額が160万円に達しないときには、退職金見込み額も差押えの対象となりません。

また、退職金見込み額の換価が必要な場合であっても、退職しなければならないわけではありません。

破産者本人が勤務先から退職金の前借りをしてきたり、自由財産から退職金見込み額の1/8に相当する金額を積み立てることで対応可能です。

関連記事⇒債務整理と退職金?自己破産や個人再生をすると退職金は没収される?

自己破産をする際に絶対にやってはいけないこと

「自己破産するとすべて失ってしまう」という誤解から、自己破産前に所有する財産を処分してしまうケースがあるようです。

しかし、自己破産前の財産処分は、「財産隠し」を疑われたり、「詐害行為」と認定されるおそれがあります。

絶対に控えるようにしましょう。

悪質な財産隠しや詐害行為があるときには、自己破産しても免責されないことがあります。

免責を得られなければ、借金の返済義務はなくならないので自己破産したことが無駄になってしまいます。

また、財産隠しや詐害行為が疑われるときには、破産者に財産が全くない場合でも破産管財人を選任して必要な調査を行わせなければなりません。

そのため、問題行為があると、必ず「管財事件」となり、20万円以上の予納金を裁判所に納める必要が生じます。

「自己破産すると失うもの」まとめ

自己破産すると、「現金もマイホームも仕事もすべてを失う」というのは誤解です。

たしかに、不動産のような高額な資産は残すことはできませんが、生活に必要な財産まで失うことはありません。

誤解が原因で間違えた対応をすれば、自己破産で大きなペナルティを科される可能性があります。

自己破産を考えたときには、1日でも早く弁護士に相談をし問題解決に向けて動きだして下さい。

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