「債務整理費用の平均はどれくらい?」
「費用を抑える方法は?お金が用意できない時の対処法を知りたい!」
あなたはこんな疑問を持っていませんか?
債務整理費用の平均は、手続きによって異なります。
ただし、費用が用意できなくても分割払いに対応してもらうか、法テラスを利用することで対処できるため、手続きできないのではないかと心配する必要はありません。
この記事では、債務整理費用について知りたいあなたに向けて、以下の情報について解説します。
- 債務整理費用の平均
- 費用の内訳
- 費用が払えない場合の注意点
債務整理にいくら費用がかかるのかわかりますので、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
債務整理費用の平均は?
まず債務整理には3つの手続きがあり、それぞれ費用は次のようになっています。
- 任意整理:5〜10万円程度
- 個人再生:30〜80万円程度
- 自己破産:30〜100万円程度
どの債務整理方法を選ぶかは、借金額や収入、生活状況によって変わってきます。まずは、各手続きの概要と費用の詳細について見ていきましょう。
1. 任意整理の費用
任意整理とは、借金の利息を免除して返済期間の見直しを行う手続きです。
多額の借金には対応できませんが、カードローンなど高金利の借入で利息が大きな負担になっている場合、返済がグッと楽になりますよ。
任意整理の費用はおよそ5〜10万円で、費用の内訳は次のようになっています。
- 解決報酬金:1社あたり2万円以下
- 減額報酬金:減額分の10%以下。
- 過払金報酬金:回収額の20%以下
任意整理の場合、借入先1社ごとに費用がかかる点に注意です。
例えば任意整理費用が5万円だとすると、借入先が1社なら5万円で済みますが、借入先が4社ある場合は費用が20万円まで膨れ上がってしまいます。
ただし、法律事務所によってはまとめて依頼することで費用が割安になるケースもあります。
任意整理については「任意整理のメリットとデメリット~債務整理で1番多い手続きの注意点」にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
2. 個人再生の費用
個人再生とは、借金の大部分を減額したのち残りを3年間で返済する手続きです。
例えば、借金額が500万円の場合でも100万円程度まで圧縮できるため、任意整理よりも多額の借金に対応できます。
個人再生の費用はおよそ30〜80万円で、費用の内訳は次のようになっています。
- 裁判所費用:15〜30万円
- 弁護士費用:20〜50万円
個人再生手続きは最も複雑なので、費用も高額です。
なお、個人再生は「住宅ローン特則」によって住宅ローンを債務整理せずに残すことができますが、これを利用すると費用が5〜10万円ほど上乗せされます。
個人再生については「個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある」にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
3. 自己破産の費用
自己破産とは、すべての借金が免除される手続きです。
返済義務が残らないため、まったく収入がない人でも借金問題を解決できますが、財産が差し押さえられるなどデメリットも大きくなっています。
自己破産の費用相場はおよそ30〜100万円で、費用の内訳は次のようになっています。
- 裁判所費用:10〜50万円
- 弁護士費用:20〜50万円
自己破産には大きく分けて「同時廃止」と「管財事件」の2通りの手続きがあり、どちらになるかで裁判所に支払う費用が変わってきます。
同時廃止となった場合は10〜30万円程度、管財事件となった場合は20〜50万円ほどです。
破産申立時に財産をほとんど持っていない場合、同時廃止となります。
一方、ある程度財産を持っていれば管財事件となり、破産管財人を選出して財産を調査する工程が加わるため、費用も高くなります。
自己破産については「旦那の借金で債務整理をするとどうなる?マイホームは処分される?」にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
債務整理費用の内訳
債務整理の際に弁護士に支払う費用は、主に次の3つがあります。
- 相談料
- 着手金
- 基本報酬
弁護士費用の内訳について理解しておけば、優良な法律事務所選びに役立ちます。割高な費用を請求されないために、目を通しておきましょう。
1. 相談料
相談料とは、弁護士に相談した時にかかる費用です。
費用は法律事務所によって異なり、1時間当たり1万円程度取られることもあります。
一方、初回のみ相談無料になっている、または何度相談しても費用のかからない事務所もありますので、費用について悩んでいるならぜひ相談してみましょう。
2. 着手金
着手金とは、債務整理を依頼する際に支払う費用です。
着手金の相場は、手続きごとに異なります。
- 任意整理:5〜10万円程度
- 個人再生:20万円程度
- 自己破産:10~50万円程度
着手金は基本報酬とは別で、もし債務整理をキャンセルしたとしても戻ってきません。
したがって、本当に信頼して手続きを進められる法律事務所かどうか、見極めてから支払うことをおすすめします。
3. 基本報酬
基本報酬は、借金が減額・免除された時に支払う費用です。
基本報酬の相場は、手続きごとに異なります。
- 任意整理:3~5万円程度
- 個人再生:30万円~50万円程度
- 自己破産:20万円~40万円程度
ただし、自己破産の場合は同時廃止か管財事件かで大きく費用が異なります。
債務整理費用は弁護士・司法書士どちらに依頼すべきか
債務整理は弁護士・司法書士のどちらでも可能です。
しかし、それぞれで費用や対応できる案件が異なりますので、違いについて理解しておきましょう。
1. 弁護士に依頼すべき場合
弁護士に依頼した方が良いのは、次に当てはまる人です。
- 手続きを楽にしたい
- 1社当たりの借金額が140万円以上
- 自己破産で管財事件になると予想される
弁護士は、司法書士より担当業務が多いのがメリットです。
司法書士はあくまで書類作成のみですが、弁護士なら債権者との交渉を任せられたり、代理人として出廷してもらったりできるため、手続きが圧倒的に楽になるでしょう。
また、自己破産で管財事件になっている場合、弁護士に依頼することで予納金を減らせるため、結果的に司法書士よりも費用が安くなります。
2. 司法書士に依頼すべき場合
司法書士に依頼した方が良いのは、次に当てはまる人です。
- 費用を少しでも抑えたい
- 1社当たりの借金額が140万円以下
司法書士は弁護士より費用が安いのがメリットです。
ただし、司法書士が対応できるのは「1社当たり140万円以下の案件」のみです。
例えば、3社から100万円ずつ借入している場合なら司法書士でも対応できますが、1社から300万円借入している場合は弁護士に依頼するしかありません。
債務整理費用が払えない場合の3つの対処法
債務整理したい人の多くは、費用を一括で支払うことは難しいでしょう。
しかし、費用が支払えなかったとしても、次の方法で対処できるため安心してください。
- 分割払いを依頼する
- 法テラスを利用する
- 自分で債務整理する
それぞれ詳しく解説します。
1. 分割払いを依頼する
もっとも簡単なのが分割払いにする方法です。
債務整理はあくまでお金がない人を救済する制度ですから、多くの法律事務所は分割払いに対応してくれます。
支払い回数は、多くの場合6〜12回程度になるでしょう。
例えば、自己破産の費用が60万円かかったとすると、12回払いなら毎月5万円の返済となります。決して小さい額ではありませんが、借金を放置するよりずっとマシになるでしょう。
2. 法テラスを利用する
法テラスを利用するという方法もあります。
そもそも法テラスとは、法的トラブルを解決するため機関のことで、支援の一環として債務整理費用の立替を行っています。
立替してもらうには、次の条件が必要です。
- 勝訴の見込みがあること
- 収入が一定額以下であること
収入の規定は次のようになっています。
世帯数 | 収入 |
1人 | 20万0,200円以下 |
2人 | 27万6,100円以下 |
3人 | 29万9,200円以下 |
4人 | 32万8,900円以下 |
なお、生活保護受給者なら立替分が免除されるため、実質的に無料で債務整理できます。
ただし、法テラスは弁護士を選べないのがネックです。
必ずしも債務整理が得意な弁護士が対応してくれるとは限らないため、手続きがスムーズに進まないかもしれません。
基本的には、自分で法律事務所に依頼する方が良いでしょう。
3. 自分で債務整理する
最後に、難しいですが自分で手続きする方法もあります。
自分でやれば弁護士や司法書士費用がかからないため、費用を抑えることが可能です。
ただし、任意整理の場合は債権者と交渉しても相手にされない可能性が高いですし、個人再生や自己破産の場合は別途「裁判所費用」が必要になります。
法律の知識のない人が自力で債務整理するのは非常に困難ですから、素直に弁護士・司法書士に相談した方が良いでしょう。
債務整理費用を安く抑えるには?法律事務所選びのポイント
費用の安さだけで法律事務所を選ぶのは危険です。
信頼できる事務所を探しているなら、以下の3点を意識して選びましょう。
- 費用は明確か
- 親身になってくれるか
- リスクについて説明してくれるか
それぞれ詳しく解説します。
1. 費用は明確か
1つ目のポイントは、費用の明確さです。
債務整理手続きの費用は状況によって変わるため、それをいいことに規定以上の費用を請求してくる事務所も存在します。
こういった事務所と当たると、当初思っていたよりも費用がかかってしまうかもしれません。
相談する際に、費用の内訳について明確にしてもらいましょう。
2. 親身になってくれるか
2つ目のポイントは、親身になってくれるかどうかです。
適切な債務整理方法を選ぶためには、依頼者の状況を細かくヒアリングすることが重要になります。
いい加減な事務所に当たると、手続きがスムーズに進まなかったり、手続き後にトラブルが発生したりするかもしれません。
例えば、任意整理したものの返済が間に合わず、結局自己破産することになってしまうようなケースもあります。
丁寧に対応してくれる事務所に相談すれば、トラブルは避けられるでしょう。
3. リスクについて説明してくれるか
3つ目のポイントは、リスクについての説明です。
債務整理は借金を減額できますが、当然メリットばかりではありません。
費用がかかるのはもちろんのこと、信用情報機関に「事故情報」されてしまい、クレジットカードの利用や借入ができなくなるリスクもあります。
具体的なリスクについてきちんと説明してくれる事務所は、信頼性が高いと言えるでしょう。
債務整理費用は状況によって変わる!
債務整理の費用は状況によって異なります。
そもそも、債務整理には主に任意整理と個人再生、自己破産の3つの手続きがあります。
それぞれで借金の減額範囲やリスクが変わってくるため、自分に合った手続きを選ぶとともに、どれくらい費用がかかるの把握しておきましょう。
- 任意整理:5〜10万円程度
- 個人再生:30〜80万円程度
- 自己破産:30〜100万円程度
法律事務所によっても費用は異なりますから、納得いく費用で債務整理するためにも、大まかな相場について知っておいてください。