債務整理と住民票~債務整理をすると住民票に情報がのる?債務整理で知っておきたい6つのこと

過去に債務整理した事実は、「誰にも知られたくない」と誰しもが思うものです。

実際に、「他人にバレてしまうのが不安」で、債務整理を躊躇する人は少なくありません。

自己破産・個人再生をすると「官報」と「裁判所の掲示板」で公告されます。

しかし、その他の方法で、債務整理の事実が記録として残ることはありません。

官報や裁判所の掲示板は一般の人であれば、わざわざ確認することはありません。

市区町村が保有する破産者の情報は、住民票や戸籍とは違う帳票で厳重に管理されています。

一般に公開されることはありません。むしろ、「記録が残る」ことを心配して債務整理の着手が遅れる方が危険です。

また、『月末が近くなるとお金が足りなくなって、また借金をしてしまう。』

『頭の中では完済が厳しいと分かりつつも、自転車操業状態が1年以上続いている。』

このような状況まで状態が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

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それでは解説をしていきます。

債務整理しても戸籍に記載されない

住民票は、市区町村で作成される住民に関するさまざまな記録が記載された帳票です。

住民の居住関係の公証、選挙人名簿の登録といった、住民に関する事務処理を効率的に処理するための基礎データです。

住民基本台帳法に基づいて運用されています。

戸籍と住民票は一見似ていますが、戸籍は「身分関係(家族関係)の公証」のためのデータ、住民票は「世帯ごとの情報」といった違いがあります。

たとえば、親の戸籍に入っている人が結婚すると、新しい戸籍を編纂する必要があります。

同じ戸籍に入っている人でも住まいが別であれば住民票を別にする場合もあります。

住民票に記載される事項

住民票に記載される事項は、次のとおりです(住民基本台帳法7条・住民基本台帳法施行令3条~6条の2)。

・氏名
・生年月日
・性別
・世帯主の氏名および世帯主との続柄
・戸籍の表示
・住民となった年月日
・住所及び転居したものについては、その住所を定めた年月日
・届出の年月日および従前の住所
・マイナンバー
・国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険・国民年金・児童手当に関する事項(資格(被保険者たる地位)を取得・喪失した年月日・年金基礎番号など)
・住民の福祉の増進に資する事項のうち、市町村長が住民に関する事務を管理しおよび執行するために住民票に記載することが必要であると認めるもの

このうち、最後の「市町村長が住民に関する事務を管理し及び執行するために住民票に記載することが必要であると認めるもの」に該当するかもしれないと心配する人もいるかもしれません。

「住民の福祉」とは、簡単にいえば「住民の暮らしの安全・安心」のことなのです。

「住民の過去の債務整理歴を記載すること」と「暮らしの安全・安心を増やすこと」は密接な関係があるとはいえません。

また、自己破産したからといって、滞納税や保険料が免除されるわけでもないので、住民票に記載する必要もないといえます。

身分証明書の発行は「破産者名簿」に基づいて行う

市区町村が行う行政事務には「身分証明書」の発行があります。

「身分証明書」とは、市区町村が「禁治産または準禁治産の宣告の通知を受けていない」、「成年後見の登記の通知をされていない」、「破産手続開始決定の通知を受けていない(破産者ではない)」ことについて証明するものです。

「破産者ではない」ことの身分証明は、住民票や戸籍とは別の「破産者名簿」という帳票によって行われます。

自己破産しても「破産者名簿に載らない」のが原則

旧破産法時代は、破産者となると破産者名簿に登載され、復権すると削除されることになっていました。

しかし、現行破産法の施行によりこの運用は改められることになりました。

現在の運用において、「破産者名簿」に搭載されるのは、次の場合です。

・破産手続開始の決定が確定してから1ヶ月を経過しても、免責手続きが始まっていない場合
・破産手続開始の決定が確定してから1ヶ月を経過した後に、当該破産手続に係る免責許可の申立てがすべて取り下げられたとき
・破産手続開始の決定が確定してから1ヶ月を経過した後に、当該破産手続に係る免責許可の申立てのすべてについて、これを却下・棄却する裁判が確定したとき
・破産者について、免責不許可の決定が確定したとき。
・破産者について、免責取消しの決定が確定したとき。

要するに、「免責を得られる見込みがない」、「免責を得られない」ことが確定したときにのみ破産者名簿に登載されるということです。

実際の自己破産では、免責が得られない(破産開始決定が出た後も免責手続きが始まらない)ということは非常に稀なケースです。

なお、身分証明書の請求は、誰でもできるというわけではありません。

身分証明書の請求は、本人のほか、配偶者・父母・祖父母・子・孫のみが行えます。

他人が請求できるのは、委任状に基づいて請求する場合のみです。

自己破産については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?

「誰にも知られず」に債務整理するために知っておきたいこと

自己破産をしても戸籍や住民票といった公の帳票に記載されることはありません。

現在では破産者名簿にすら載らないケースがほとんどです。

つまり、免責が得られる通常のケースでは、過去の破産は「記録として」一切残りません。

自己破産ですら記録として残らないのですから、個人再生でも記録が残るはずがありません。

「破産者名簿」が必要なのは、資格制限や職業制限に対応する必要があるためです。

「個人再生では、一切の資格制限・職業制限が生じない」ので、記録を残す必要すらないのです。

個人再生については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

一般の人は「官報」や「裁判所の掲示板」を確認していない

債務整理に関する記録で唯一公開されるのが、自己破産・個人再生における公告です。

公告は、「官報」と「裁判所の掲示板」で行われます。

自己破産・個人再生は、すべての債権者を手続きに関与させる必要があります。

債務者からの申告に漏れがあった場合に備えて、自己破産や個人再生について広く告知をするのです。

しかし、実際に官報や裁判所の掲示板を確認している人はほとんどいません。

この記事を読んでいる方で「実際に官報をみたことある」という人もあまりいないと思います。

官報については下記の記事で詳しく解説をしています。

参考⇒官報って何?債務整理や過払い金請求をすると必ず載るのか

任意整理なら公告されることもない

債務整理の方法のうち、最も簡単で一般的な方法は「任意整理」です。

「任意整理」は、債権者と個別に、裁判所を介さずに交渉します。

裁判所を用いない自由交渉なので、公告の必要もありません。

任意整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

ギャンブルや浪費が原因の自己破産でも免責を諦める必要はない

自己破産後に免責されないことが確定すると破産者名簿に搭載されます。

破産者名簿への登載は復権まで続きます。

免責が得られない場合に復権するには、数年以上かかることが珍しくないでしょう。

仮に、破産者名簿に登載されたとしても、直ちに他人に知られてしまうわけではありません。

上で説明したように、「破産者名簿」は「他人がみることはできない」からです。

ところで、「財産の隠匿」、「破産手続きの妨害」、「ギャンブルや浪費による破産」等があるときには、破産しても免責されないことがあります。
しかし、上記のような免責不許可事由があるときでも、裁判所の裁量で免責される可能性があります。

「ギャンブルで作った借金だから」と自己破産を諦める必要はありません。

むしろ、「もう免責されないに違いない」と勝手にあきらめて、破産手続きで裁判所や破産管財人に非協力的な態度を示せば、それが免責不許可の原因となります。

ギャンブルの借金と債務整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒ギャンブルの借金は債務整理できる?賭け事での負けを自己破産する方法

債務整理を躊躇することが最も危険

過去の債務整理歴を他人に知られることはほとんどありません。

唯一債務整理後も残る記録は、「信用情報(事故情報)」です。

しかし、信用情報は一般の方が調査することはできないものです。また、債務整理から5~10年経過すると消去されます。

「債務整理したことを知られたくない」と債務整理を躊躇する人は少なくありませんが、非常に危険です。

債務整理を躊躇すれば、「現在の借金苦」が他人に知られる可能性が高くなります。

債権者からの督促に応じなければ、勤務先や自宅に電話がかかってくることもあります。

また、借金の返済のためにさらに借金を繰り返せば、審査時の在籍確認で勤務先に電話がかかってきます。

「借金が他人にバレる」のは、「債務整理したとき」よりも「借金を延滞したとき」や「さらに借金を重ねたとき」の方が圧倒的に多いのです。

住民票と債務整理まとめ

債務整理をしても私たちが簡単に入手できる公的記録に残ることはありません。

したがって、債務整理で「他人に知られる」ことを心配する必要はほとんどありません。

なかには、家族にさえ知られずに債務整理をすませる人もいます。

また、弁護士や司法書士に債務整理を依頼すれば、債権者は代理人以外の者に連絡することを禁止されます。

債務整理に着手すれば「督促をきっかけに借金がバレる」ことも防げるのです。

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