アコムの借金は債務整理で解決できる! 対応状況や手順を5ステップで徹底解説

アコムの借金は債務整理で解決できるの?
債務整理した際のアコムの対応が不安

アコムでお金を借りているうちに借金の苦しんでいる方もいるでしょう。債務整理を検討しても、アコムがこちらの要望を認めてくれるのか不安かもしれません。

この記事では以下について解説します。

  • 債務整理した場合のアコムの対応
  • 過払い金がある場合の対応策
  • 債務整理をする際の注意点

アコムの対応を把握しておけば、スムーズに債務整理ができ、借金の負担も減らせます。債務整理の流れも解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

Contents

借金を債務整理した場合のメリットやアコムの対応

借金の負担を減らすためには債務整理をしましょう。とはいえ、どの方法を選べばよいのかわからない方もいるかもしれません。

また、債務整理をする際に、アコムが対応してくれるのか不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

債務整理には3つの方法があります。

  1. 任意整理
  2. 個人再生
  3. 自己破産

それぞれの債務整理のメリットとアコムの対応について見ていきましょう。

1.任意整理をした場合

任意整理とは、債権者と交渉して、将来において発生する利息のカットや返済期間を延長する手続きです。

任意整理は以下の理由により、ほかの債務整理よりも利用者が多いといわれています。

  • 費用があまりかからない
  • 裁判所を通さないので比較的手間がかからない

以下の表のように、任意整理が最も費用を抑えられます。

手続き方法費用の相場
任意整理 50,000〜200,000円
個人再生500,000〜700,000円
自己破産300,000〜700,000円

また手続きの期間も3〜6か月前後の期間で済むので、弁護士や司法書士に依頼すれば、楽に手続きが完了するでしょう。

アコムに借金がある場合、債務整理の対応に精通している担当者と、利息や返済期間について交渉する必要があります。

アコムは大手消費者金融なので、将来利息(和解日以降に発生する利息)のカットには応じてくれるケースがほとんどです。

一方で、債務者の増加により、近年アコム側の対応も厳しくなりつつあります。たとえば、以下の条件については、アコム側も拒否する可能性があります。

  • 手続きの開始から和解が成立するまでの利息カット
  • 遅延損害金のカット
  • 返済期間の延長

特に注意すべきは返済期間の延長です。一般的に任意整理では、返済期間を3〜5年に延長できます。ところが、アコムでは、利用年数に応じた分割回数での和解を求められる可能性があるので注意が必要です。

利用期間分割払いが可能な回数
1年未満12回まで
2年未満24回まで
3年未満36回まで
4年以上48回まで

60回払いでの返済を希望する場合、5年以上の利用期間があり、借金額が多くないと難しいかもしれません。

たとえば、分割回数が24回払いと48回払いでは、毎月の返済負担も大きく変わるでしょう。

返済回数毎月の返済額
24回払い25,000円
48回払い12,500円

さらに取引期間が著しく短ければ(1年未満程度)、年5%程度の将来利息を請求されるケースもあるので注意してください。

2.個人再生をした場合

アコムからの借金が多くなり返済が難しい場合は、個人再生による債務整理も選べます。個人再生は、民事再生法にも定められている、借金を大幅に減額できる手続きです。

借金額最低弁済額
100万円未満すべての借金
100〜500万円未満100万円
500万円以上〜1500万円未満 借金額の5分の1
1,500万円以上〜3,000万円未満300万円
3,000万円以上〜5,000万円未満借金額の10分の1

たとえば借金が500万円あるときに個人再生をすれば、100万円まで減らせます。残った100万円については、原則3年で返済をすれば問題ありません。

ただし、個人再生をするためには、アコムをはじめとした債権者から同意を得なければなりません。以下のようなケースが発生すると、個人再生は裁判所によって廃止されます。

  • 個人再生に反対する債権者の数が過半数を超えた
  • 反対した債権者の債権額合計(借金を含む)がすべての債権額の過半数を超えた

とはいえ、一般的に消費者金融や金融機関が個人再生に反対するケースは多くありません。平成31年および令和元年の司法統計を確認すると、小規模個人再生のうち93.9%が成立しています。

小規模個人再生の手続き件数12,628件
再生手続きが廃止や不認可などで認められなかった件数385件
再生手続きが取り下げやその他の理由で認められなかった件数383件

出典:司法統計|裁判所
ただし、アコムは過去に個人再生に反対した事例もあるので、注意が必要です。

3.自己破産をした場合

自己破産は破産法第1条により認められている権利で、借金全額の免責ができます。

第一条 この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする。

出典:破産法第1条|e-Gov

裁判所から自己破産を認めてもらうためには、以下の条件をクリアする必要があります。

  • 借金が支払不能の状態
  • 返済義務を免れない債務ではない
  • 免責不許可事由に該当しない

なお、必ずしも自己破産=借金が多くなければ認められないわけではありません。資産や収入が少なければ認められる可能性があります。

また、借金の原因がギャンブルや浪費のケースであっても、悪質な事例を除けば免責が下りるケースが大半です。

2017年破産事件及び個人再生事件記録調査」を確認しても、破産事件の免責が不許可だった件数の割合はわずか0.57%でした。

調査年度免責申立が許可された割合免責申立が認められなかった割合
2017年96.77%0.57%
2014年96.44%0.00%
2011年96.67%0.08%
2008年97.85%0.17%
2005年97.63%0.26%
2002年97.90%0.08%
2000年95.47%0.92%

データ出典元:日本弁護士連合会の破産事件及び個人再生事件記録調査をもとに筆者作成

アコムの借金を自己破産した場合も、認められるケースがほとんどです。なぜなら、自己破産は法律上認められている手続きなので、裁判所の決定にしたがわざるを得ないからです。

過払い金があるときは弁護士や司法書士に相談する

平成19年以前にアコムから利息制限法を超える金利で借り入れを行っており、現在も返済を続けている場合、過払い金が発生している可能性があります。

過払い金は、支払いすぎた利息なので、過払い金請求をすれば取り戻せます。

なお、アコムに対して過払い金請求をする場合、弁護士や司法書士への依頼をおすすめします。なぜなら、自分で手続きをするよりも手間がかからず、より多くのお金を取り戻せる傾向があるからです。

また、依頼費用についても、取り戻した過払い金から支払いができます。過払い金の計算や相談を無料で承っている事務所もあります。ぜひ一度相談してみてください。

過払い金請求のメリットおよびデメリット

過払い金請求をするメリットは、支払いすぎた利息を取り戻せること。一般的に借入額が多く、返済期間が長いほど過払い金は増える傾向があります。

過払い金請求をした方で、借金を超える過払い金が戻ってきたケースも珍しくありません。

債務整理のように、信用情報機関にも履歴が残らないので、安心して請求ができます。

一方で、過払い金を取り戻しても借金を完済できなければ、信用情報に履歴が残るので注意が必要です。また、過払い金請求をした貸金業者は二度と利用できなくなります。

なお、過払い金には時効があり、以下のいずれかの条件に該当するとお金を取り戻せなくなるので注意してください。

  • 借金完済から10年が経過している
  • 過払い金請求の権利を知った日から5年が経過した

過払い金請求をするなら、時効を迎える前に行いましょう。

過払い金請求の費用については「債務整理や過払い金請求の着手金や報酬の費用はどれくらい?」にて解説しています。費用面に不安がある方は、参考にしてみてください!

債務整理や過払い金請求の着手金や報酬の費用はどれくらい?

アコムに過払い金請求をした中村さんの事例

過払い金請求をした場合、アコム側と交渉して支払いすぎた利息を取り戻せます。しかし、過払い金請求を検討している方のなかには、本当にアコムが対応してくれるのか不安を感じているかもしれません。

そこで、弊事務所に来所され、アコムの過払い金請求に成功した中村さんの事例を解説します。

中村さん(仮名)は10年以上、アコムや消費者金融など合計4社から数百万円を超える金額の借り入れをしていました。

ただ、毎月返済をしていたにもかかわらず、なかなか元金が減りません。

次第に生活も苦しくなったため「子供が大きくなる前に借金をなんとかしたい」という気持ちから債務整理を決意しました。

弁護士に債務整理を依頼し、過払い金の計算をした結果、アコムだけで過払い金が数百万円あることが判明します。

その結果、中村さんは借金がなくなるどころか、手元に200万円が戻ってきました。

このケースのように、借金の返済が長期化している場合、過払い金も多くなっている可能性があります。

アコムの借金を債務整理する3つの注意点

アコムの借金を債務整理する際、注意点がいくつかあります。

  1. アコムの対応は年々厳しくなりつつある
  2. クレジットカードやローン契約ができなくなる
  3. アコムだけでなく関連会社からもお金を借りられなくなる

それぞれ解説します。

1.アコムの対応は年々厳しくなりつつある

アコムは、任意整理をする際の和解条件が年々厳しくなりつつあります。たとえば、従来は返済期間が5年を超える延長が認められていましたが、近年は応じないケースが増えてきました。

任意整理の和解条件については、今後もさらに厳しくなる恐れがあるので、早めに相談するのをおすすめします。

2.クレジットカードやローン契約ができなくなる

アコムの借金を債務整理をした場合、信用情報機関に記録が残るため、他社のクレジットカードやローン契約の審査にも通らなくなります。以下の表は、信用情報機関の記録が残る期間です。

信用情報機関任意整理個人再生自己破産
CIC なしなし5年
JICC5年5年5年
KSCなし10年10年

とはいえ、生涯クレジットカードの発行やローン契約ができなくなるわけではありません。

なぜなら、信用情報機関に載った情報は、一定の期間が経過すれば抹消されるからです。

自己破産をしても、約10年が経過すればクレジットカードの発行やローン契約ができるようになる可能性があります。

債務整理と信用情報機関の関係については「債務整理と個人信用情報~任意整理や自己破産をした後の信用情報」にて解説しています。信用情報に情報が載る点が不安な方は、参考にしてみてください!

債務整理と個人信用情報~任意整理や自己破産をした後の信用情報

3.アコムだけでなく関連会社からもお金を借りられなくなる

債務整理しても、信用情報機関からの記録が抹消されれば、アコム以外の金融機関からお金を借りるのは可能です。

しかし、アコム以外の金融機関でお金を借りるときも注意が必要です。実はアコムは、以下の金融機関の保証会社になっています。

  • 三菱UFJ銀行
  • じぶん銀行
  • スルガ銀行
  • 楽天銀行
  • セブン銀行

これらの金融機関のローンに申し込んだ場合は、保証会社であるアコムが審査を行うので、過去に債務整理をした事実がバレます。

そのため、三菱UFJ銀行カードローンバンクイックで融資を申し込んでも審査に落とされる可能性が高くなります。

公式ホームページでは、関連会社について記載があるので、事前に確認しておきましょう。

【5ステップ】アコムの借金を債務整理する手順を解説

アコムの借金の返済が難しい場合は、債務整理をおすすめします。なぜなら借金を放置し続ければ、利息の支払いがかさみ、さらに生活が苦しくなるからです。

とはいえ、どのような債務整理をすればよいのかわからない方もいるでしょう。債務整理をする場合は、以下の手順に沿って行います。

  1. 司法書士か弁護士に相談
  2. 受任通知を貸金業者に送る
  3. 債務整理を進める
  4. 債務整理が完了
  5. 債務整理の費用を支払い、返済を続ける

順番に見ていきましょう。

1.司法書士か弁護士に相談

債務整理の手続きを自分だけで行っても問題ありません。しかし、債務整理の手続きは複雑で手間もかかるので、司法書士や弁護士に依頼するのをおすすめします。

また、相談すれば、どの債務整理を選べばよいのかアドバイスをしてくれます。無料相談のできる事務所で、解決方法を聞いてみましょう。

2.受任通知を貸金業者に送る

正式に弁護士や司法書士への依頼が決まると、委託契約を結びます。依頼を受けると、受任通知をアコムなど貸金業者に送ってくれます。

アコムの借金がある場合の送り先は以下の通りです。

債務整理をする際の連絡先

〒102-0071
東京都千代田区富士見2-15-11
ACOM富士見ビル
アコム株式会社 審査第二部 東京公的応対センター

なお、受任通知を送られた債権者は、以後取り立てや督促ができません。アコム以外の貸金業者からもお金を借りていて、取り立てや督促に悩んでいる場合は、必ず司法書士や弁護士に依頼しましょう。

3.債務整理を進める

依頼後は、ほとんどの手続きを弁護士や司法書士が進めてくれます。弁護士に依頼すれば、自己破産のように裁判所への出頭が必要なケースでも、同席してくれるのでご安心ください。

4.債務整理が完了

後は、弁護士や司法書士が債務整理の手続きを終えるのを待つだけです。ほとんどの業務は、任せられるので、手続きの手間を感じずに済むでしょう。

5.債務整理の費用を支払い、返済を続ける

債務整理の手続きが完了したら、弁護士や司法書士に依頼費用を支払います。そして、任意整理や個人再生の場合は、残った借金の返済を続けてください。

依頼費用の支払いが難しければ、分割払いに対応している事務所を選びましょう

アコムからの借金が返済できないときは、早めに弁護士や司法書士に相談しよう

アコムからの借金が返済できないときは、債務整理を検討しましょう。借金の返済期間を延ばしたり、減額が可能です。また一人で無理して返済しようとしても、余計に状況が悪化する恐れがあります。

まずは、弁護士や司法書士へ相談するのをおすすめします。早く相談をすれば、より多くの選択肢のなかから、債務整理の方法を提案可能です。

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