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パチンコの借金と債務整理

パチンコ・パチスロが大好きという人は、たくさんいると思います。

最盛期に比べ減少したといっても、パチンコ人口は全国で900万人もいるといわれています。

全国にあるパチンコ店の数も1万店を超えています(警察庁調べ)。全国どこにいってもパチンコ屋が全くない街というのは、あまりみかけません。
パチンコはわが国最大の娯楽のひとつといってもよいでしょう。

しかし、パチンコはギャンブルである以上、必ず損をするリスクがあります。

実際にもワンコインで数万円も儲かるというケースは珍しく、儲けるためにはある程度の球数を使わないといけない場合が少なくありません。

「もう少し粘れば大当たりできる」と、大金をつぎ込んでしまうことも珍しくないでしょう。

パチンコなどのギャンブルの怖さは、「負け続けたときでも簡単にやめられない」ことにあります。

どうしても「過去に儲かった経験」を忘れることができないからです。

「次いけば勝てる」と、借金までして軍資金を確保してパチンコにはまった結果、多額の借金が残ってしまったというケースはよく聞く話です。

それでも、「パチンコをやめられない」人は少なくありません。

「パチンコで勝つ」ことよりも「パチンコをする」ことに依存してしまっている人も少なくないからです。

また、パチンコをやめたくても「自力では返せない借金が残っている」からやめるにやめられないという人もいるかもしれません。

以上のように、パチンコ依存と借金問題には、密接な関係があります。

そこで、この記事では、パチンコ依存が原因で借金まみれに陥ったときの脱出方法について解説します。

借金や依存症は、1人で問題を抱え込まないことが大切とよくいわれます。

特に借金問題は、できるだけ早期に対処することがコスト・リスクを小さく解決できることにつながります。

借金問題に詳しい弁護士・司法書士にはギャンブル依存の解決法に詳しい人も少なくありません。

パチンコで多額の借金を抱えて途方にくれてしまっている人は、できるだけ早く、弁護士・司法書士に相談してみましょう。

また、『返済で給料がほとんど終わってしまい生活が苦しい。』

『返済をする為に他社からも借金をしている。』

このような状態まで状況が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

手遅れになる前に今すぐに法律事務所に相談をしてください。

それでは解説をしていきます。

「パチンコ狂い」と「借金まみれ」を解決する方法

パチンコが原因で多額の借金を作ってしまったときには、「パチンコをやめられないこと」と「借金が返せないこと」の2つの問題を同時に解決していく必要があります。

たとえば、パチンコをやめられたとしても返せない借金が残ってしまえば、生活が苦しいことは何もかわりません。

逆に、借金だけを解決できても、パチンコをやめられなければ、借金生活に逆戻りしてしまう可能性が高いからです。

パチンコ狂い・パチンコ依存から脱出する方法

「パチンコがやめられない」、「いつもパチンコのことばかり考えている」、「パチンコしているときが一番幸せ」と感じてしまう人は、パチンコ依存症の可能性が高いといえます。

「ギャンブル依存症(病的賭博)」は、国やWHOなどの国際機関も認めている、精神障害のひとつです。

ギャンブルに限らず、「自分1人の力だけで依存症を克服する」ことは簡単ではありません。

依存症治療の専門家には、「依存症を本人だけで克服するのは不可能」と断言している人も少なくありません。

次のような方法を上手に活用して、「いまできることから」少しずつパチンコ依存を克服していきましょう。

専門医によるカウンセリング・診察・依存症克服プログラムを受ける
自助グループでの取り組みに傘下してみる

最近では、「ギャンブル外来」、「依存症外来」といった特別の受診プログラムを用意している精神科や心療内科が増えているので、これらを受診してみるのもひとつの方法です。

これらの専門外来は、事前予約制がほとんどなので、「待合室などで知り合いにばったり会ってしまう」というリスクは高くありません。また、土曜外来、夜間外来に対応している病院も増えています。

病院に通うことに抵抗を感じる場合には、同じギャンブル依存に悩む人たちの自助グループに参加してみることもよい方法です。

同じ悩みを抱える人と接することで、自分の気持ちも落ち着き、自分の状況を客観的に判断することもできるようになります。

ギャンブル依存の自助グループとしては、「GA(ギャンブラーズ・アノニマス)日本」がよく知られています。

【参考】GA日本ウェブサイト

また、それぞれの地域の自助グループについては、自治体(福祉系の窓口)に相談して教えてもらうことも可能です。

パチンコが原因で作った借金を解決する方法

パチンコがやめられなくなってしまったときには、「多額の借金」を抱え込んでしまうことも少なくありません。

「借金もできなくなって軍資金が尽きた」ことで、「このままではマズイ」と感じたことが、解決しようと思うきっかけになったという人も多いかもしれません。

返せなくなった「多額の借金」は、弁護士・司法書士に債務整理を依頼すれば、解決できます。

債務整理には、「任意整理」、「特定調停」、「個人再生」、「自己破産」の4つの方法があり、借金や収入の状況に応じて、最も適した方法を選択します。

すべてのケースで必ず「自己破産」しなければ解決できないというわけではありません。

また、返せなくなった借金の相談は、「無料」で受けることができます。ほとんどの弁護士・司法書士事務所が「無料相談」を実施しているからです。平日夜間・土曜日の相談に対応してくれる事務所も最近では増えています。

借金問題に詳しい弁護士・司法書士には、「ギャンブル依存症克服のための自助グループ」にも詳しい人も少なくありません。

「弁護士・司法書士に相談してみる」ところからはじめてみるのも選択肢のひとつでしょう。

パチンコ依存・パチンコ狂いで作った多額の借金を債務整理するときの重要ポイント

パチンコが原因で作った多額の借金を解決する方法は、債務整理がベストの方法です。

債務整理であれば、家族などへの迷惑も最小限に抑えられるからです。

しかし、ほとんどの人にとって「債務整理」をすることには不安も大きいと思います。

「わからないこと」や「誤解していること」が原因で債務整理に踏み切れないケースもすくなくありません。

そこで、パチンコで作った多額の借金を債務整理で解決する際に知っておきたい重要ポイントについて解説します。

債務整理は「自己破産」だけではない

「債務整理で借金を解決」といえば、自己破産がよく連想されます。「自己破産」に対するネガティブな感情から債務整理に踏み切れない人も多いのではないでしょうか。

たしかに、自己破産は、パチンコ依存症で作った多額の借金を解決できるとても有効な選択肢です。

しかし、債務整理の方法は自己破産だけではありません。

実際には、自己破産以外の「任意整理」、「個人再生」で解決されている借金問題も少なくありません。

「任意整理」は、カードローンの多重借り入れを解決する方法としてとても有効です。

任意整理をすれば、今後発生する借金の利息がすべて免除されるからです。特に、小口の借金が多数あるときには、「毎月の返済の半分以上は利息」となっているケースがほとんどです。

利息が免除されれば、毎月の返済負担はかなり軽くなり、いまの収入でも自力で完済できるようになることも少なくありません。

年収を超えてしまうようなかなり多額の借金があるときでも、「個人再生」を利用できれば、自己破産せずに借金を解決できます。個人再生を利用すれば、借金を大幅に免除してもらえる可能性があるからです。

たとえば、パチンコが原因で500万円の借金を抱えてしまったときでも、個人再生すれば「最大で400万円」を免除してもらえる可能性があります。

「100万円」であれば、分割払いで何とか返せるという人も多いのではないでしょうか?

個人再生の場合には、「3年での分割返済」が原則ですが、それぞれのケースの事情によっては、5年までの分割期間を認めてもらえることもあります。

また、「弁護士・司法書士に債務整理を依頼する費用をどうしても工面できない」ときには、「特定調停」という裁判所の手続きを利用することも考えられます。特定調停であれば、数千円程度の費用で借金を解決できる場合があります。

しかし、下で別に解説するように、弁護士・司法書士費用は、何とか工面できる場合がほとんどといえます。

任意整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

債務整理は「依頼するだけ」で生活が変わる

借金を抱えている人に共通する大きな悩みは、「債権者からの取立て」と「毎月の返済」です。この2つの悩みは、弁護士・司法書士に「債務整理を依頼するだけ」ですぐに解決できます。

消費者金融や銀行といった金融機関は、「弁護士・司法書士に債務整理を依頼した債務者」に対する「一切の取立てを法律などで禁止されている」からです。

昨日まで1日に何度もスマホ・携帯にかかってきた取立て電話も、債務整理を依頼すれば、ピタっと静かになります。

また、債務整理は、すべての債権者にとって公平に進められるのが原則です。そのため、債務整理に着手すると、一切の返済を債務整理が決着するまでの間一時中止させるのが一般的です。

「債権者からの取立て」と「借金返済」から解放されれば、静かな生活を取り戻すことができます。

取立てと返済から解放されれば、「大儲けして一発逆転しよう」と考える必要もなくなり、パチンコ依存から脱却しやすい環境を整えやすくもなるといえるでしょう。

関連記事⇒債務整理と取り立て?自己破産や任意整理をすると督促電話や手紙は止まる?

債務整理の費用は「分割」で支払うこともできる

「弁護士・司法書士に支払う費用(報酬)は高くてとても工面できない」と感じることも債務整理に踏み切れない原因となることがあります。

たしかに、借金の返済すらままならない人が、弁護士・司法書士費用を用意するのは大変そうです。

しかし、実際には、借金返済で困っている多くの人が債務整理の費用を工面できています。その理由は、次のとおりです。

債務整理・借金の相談は無料で受けられる
弁護士・司法書士費用は分割で支払うことができる
世帯所得が低い人は「法テラス」で費用を立て替えてもらえる

債務整理は「お金に困っている人」のための依頼なので、弁護士・司法書士も費用を支払い安くするためにさまざまな対応をしてくれています。

債務整理を依頼すれば、借金返済は一時的にストップされるので、費用も積み立てやすくなります。

債務整理の相談は無料で受けられるので、費用の支払いについても、その場で相談してみるのが一番確実な方法です。

また、法テラスの利用には、「世帯収入と保有資産が一定額以下」である必要があります。

法テラスの要件は「ハードルが高そう」と感じる人も多いかも知れませんが、実際にはそうでもありません。

たとえば、「手取り月収が20万円以下の賃貸暮らしの単身者」であれば、ほとんどのケースで法テラスを利用できます。

法テラスの利用要件(基準額)は、世帯人数や居住地域によってさらに加算される(収入が多くても利用できる)ので、借金返済に困っている人であれば、多くのケースで利用できる可能性があります。

「わたしの収入では弁護士・司法書士に依頼できない」とあきらめずに、無料相談の申込みをしてみましょう。

関連記事⇒債務整理費用が払えない?分割や後払いが出来る法律事務所で相談を!

債務整理をしても誰かに知られる可能性はかなり少ない

「債務整理したら誰かに知られてしまうのでは?」という不安は、借金を返せなくなった人が債務整理に躊躇する大きな原因のひとつです。

しかし、実際の債務整理は、「誰にも知られず」に行われるのがほとんどです。

たとえば、「任意整理」であれば、すべての手続きを弁護士・司法書士が行ってくれるので、他人に知られる心配は全くありません。「家族に内緒で任意整理する」ことも不可能ではありません。

ただし、パチンコ依存が原因であるときには、依存症克服のためにも家族の協力を得た方が良い場合が多いことには注意が必要でしょう。

個人再生・自己破産の場合でも、実際に誰かに知られる心配はほとんどないといえます。

「官報」に氏名・住所などが掲載されることを気にする人も多いかもしれませんが、ますが、官報を定期的に見ている人は、ほとんどいません。
裁判官や弁護士であっても、官報を毎日チェックするということはまずありませんから、一般的な会社が官報を毎日確認するということは、通常では考えられません。

また、官報に掲載される自己破産・個人再生の公示は、全国分がまとめて掲載されます。その中から特定の人を見つけ出すことは簡単ではありません。

なお、官報には「パチンコが原因」ということは記載されませんし、債務整理したことが戸籍や住民票などに記録されることもありません。

関連記事⇒債務整理が会社に知られる可能性?自己破産でも勤務先にバレない方法

債務整理をしたら財産をすべて失うわけではない

債務整理をすると「財産が全部なくなる」という不安も債務整理に踏み切れない原因となることが多いです。

しかし、実際には債務整理をしたことで「財産をすべて失う」ということはありません。

債務整理のうち、「任意整理」、「自己破産」は、そもそも財産の処分を前提としない手続きです。

将来の収入から借金(の一部)を分割で返済できるのであれば、財産を処分しなくても借金問題は解決できます。

他方で、自己破産した場合には、一定の財産を失う可能性があります。自己破産は、「債務者の財産と負債とを公平に清算する手続き」だからです。

しかし、自己破産したからといって「完全に無一文」になるわけではありません。

借金をテーマにしたマンガや映画などでは、債務者がもっているありとあらゆる財産が、「歯ブラシ一本まで差し押さえられる」シーンが描かれることがありますが、実際にそのようなことはありません。

自己破産した場合でも、「これからの生活に必要な基本的な財産」の差し押さえは禁止されているからです(差押え禁止動産といいます)。

たとえば、テレビ・冷蔵庫・ベッド・タンス・洗濯機・掃除機などは差押禁止動産とされています。

また、差押え禁止動産とは別に、99万円までの財産は「自由財産」として、自己破産後も手元に残すことが認められています(詳細は裁判所ごとに運用が異なります)。

したがって、「自己破産しても財産を全く失わない」というケースは、実際にも少なくありません。

関連記事⇒自己破産をすると失う6つのもの?自己破産をしたら失うものや権利と注意点

パチンコが原因の借金でも自己破産して免責を受けられる

「パチンコにはまって作った借金を免除してもらえるなんて都合の良いことはあるのだろうか?」と思っている人もいるかもしれません。

また、債務整理について一定の知識があれば、免責不許可事由との関係を気にすることもあるでしょう。

しかし、「パチンコで作った借金だから債務整理できない」ということはありません。

「任意整理」、「個人再生」では、そもそも「借金の理由」は一切問題となりません。債権者や裁判所に借金の理由を告げる必要もありません。

自己破産する際には、確かに「免責不許可」となる可能性があることは否定できません。破産法が「ギャンブルによって多額の借金を作って自己破産したこと」を免責不許可事由として定めているからです。

免責不許可事由についても、「債務整理をきっかけにパチンコ依存から脱出したい」と考えているのであれば、心配する必要はありません。免責不許可事由があるときでも、「裁判所の裁量」で免責を認めてもらうことができるからです。

関連記事⇒ギャンブルの借金は債務整理できる?賭け事での負けを自己破産する方法

裁量免責を受けるときの注意点

裁量免責によって借金を免除してもらうときには、次の点に注意する必要があります。

予納金を用意しなければならない
パチンコ依存を本当にやめなければ免責不許可となる

裁判所が裁量免責を与えるときには、必ず破産管財人を選任して、必要な調査を行わせなければなりません。

そのため、パチンコが原因で「多額の借金」を作ってしまったときには、「差し押さえの対象となる財産が全くない場合」でも、同時廃止にはならず、管財事件(少額管財)となります。

管財事件となったときには、破産管財人の報酬となる「予納金」を納める必要があります。

個人の自己破産の予納金は50万円以上です。

しかし、弁護士に依頼をして自己破産を申し立てれば、予納金が少額(20万円~)となる管財事件(少額管財)を利用できるようになります。

申し立ての段階で、代理人弁護士が丁寧な準備をすることで、破産管財人の仕事量が減るために、予納金を安くしてもらえるのです。

なお、予納金は、原則として一括払いとなります。予納金が納付できなければ、自己破産の申立ては棄却されてしまいます(東京地方裁判所などの一部裁判所では、予納金の分納を認めてくれます)。

次に、裁量免責を得るためには、パチンコ依存を断ち切る必要があります。

今後も「借金してまでパチンコを続けたい」と思っている人まで免責させることは適当ではないからです。

実際にも、自己破産申立後も浪費やギャンブルをやめられなかったケースでは免責不許可となったものがあるようです。

破産管財人が選任されたときには、裁量免責を与えるべきかどうかの判断をするための調査として、日記や家計簿の提出が求められることも少なくありません。

自己破産申立後の生活状況(お金の動き)は、かなり細かくチェックされます。

また、自己破産後もパチンコをやめられないときには、自己破産を依頼した弁護士に辞任されてしまうことも考えられます。

「ちょっとくらいならバレないだろう」という認識はとても危険です。

問題を1人で抱え込まないことが大事

パチンコ依存も借金問題も、「誰かに相談しづらい」問題です。

これらの問題は、辛い気持ちを誰かに打ち明けることで、良い方向に向かうことが少なくありません。

たとえば、依存症克服のための自助グループは、「同じ問題を抱えている仲間」がそこにいることに大きな意味があります。

借金の問題についても、「弁護士に悩みを打ち明ける」だけで、状況が一転することが少なくありません。

依存症の治療・借金の専門家は、問題を抱えて苦しんでいる人を叱る、責めることは絶対にしません。叱責することでは何も解決しないことをよく知っているからです。

色んな不安はあると思いますが、「誰かに相談してみる」ために一歩踏み出すことが問題解決の糸口になります。

まとめ

パチンコ依存も借金問題も解決できる方法が用意されています。

「パチンコがやめられない」、「借金が返せない」とあきらめてしまう必要はありません。

しかし、いずれも難しい問題なので、1人で抱え込むことはとても危険です。

状況がこれ以上悪化する前に、できるだけ早く、それぞれの専門家に相談してみることをオススメします。

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