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ギターの購入代金が支払えないときの4つの解決方法と注意点

今回は、ギターの購入費用が返せないときに対応方法と注意点について解説します。

音楽がやっている人であれば、「かっこいいギター」にやはりあこがれをもちます。

しかし、ヴィンテージのギターは、中古品でも値段が高額なものが少なくありません。

下積み中の若いバンドマンには、かなり背伸びをして高価なギターを購入している人もいるようです。

収入状況に不釣り合いな買い物をすると、支払いが行き詰まる可能性も高くなります。

高価なギターを買ってしまったために、バイトの掛け持ちを迫られ音楽どころではないという人もいるのではないでしょうか。

逆に、良いギターを買ったからと音楽に打ち込めば、たちまちローンの支払いに窮してしまいます。

プロのミュージシャンを目指している人に限らず、音楽の好きな人にとって、お気に入りの楽器は代わりの効かない存在です。

ローンの支払いが苦しくなったときに、ギターを手放さずに解決できる方法はないものでしょうか。

また、『音楽の為に借金をし、金利の返済をするような生活が2年以上続いている。』

『借金完済できるだけの収入がないことを、頭では理解しているが放置してしまっている。』

このような状態の方は、既にその借金を返済できる見込みはほぼありません。

手遅れになる前に、弁護士や司法書士に相談を行ってください。

それでは解説をしていきます。

ギターの購入代金を工面する方法

ギターにもさまざまな種類があります。初心者向けのものであれば数万円程度で買えますが、プロ仕様のギターとなると数十万円、数百万円以上のものも珍しくありません。

また、ヴィンテージものにもなれば、簡単に値段の付けられないものもあります。

コツコツとお金を貯めて、現金の一括払いで買うのが最も安全ですが、それまで待てないということもあると思います。

特に高額なギターの購入費用を工面する方法としては、次の方法があります。

楽器店で取り扱っている提携ショッピングローンを利用する
銀行の目的別ローン・フリーローンで購入資金を借り入れる
クレジットカードを利用する(ショッピング・キャッシング)
消費者金融で借金する

このうち、最も一般的な方法は、楽器店で用意している提携ローンを用いることです。

楽器店のショッピングローンは、他のローンに比べて、手数料(金利)面でかなり格安な場合が多いからです。

しかし、若い方が背伸びをして高額なプロ仕様のギターを購入しようとするときには、ローンの審査に通らない場合も考えられます。

その場合には、クレジットカードでの購入や、消費者金融などから購入資金を借り入れて購入するケースもあるでしょう。

ギター購入のためにした借金が返せなくなる場合

収入状況と不釣り合いな高額なギターを無理して買ったときには、借金の返済にすぐ行き詰まってしまう可能性が高いです。

「どうしても欲しい一品物のギター」で出会ったときでも、「返済できるかどうか」を冷静に判断して購入すべきかを決めるできでしょう。

また、100万円を超えるようなギターでない場合であっても、資金繰りやその後の返済の対応を間違えれば、借金が膨らんでしまうこともあります。

リボ払いで購入したときには利用残高を毎月把握することが大事

たとえば、クレジットカードの「リボ払い」で高額なギターを購入したときには、なかなか返済が終わらずに、多額の手数料を負担させられる可能性があります。

リボ払いは、その月の利用額にかかわらず毎月の支払額を一定額に押さえることができる支払い方法です。

一見すると、顧客にとって優しい支払い方法のように見えますが、実際にはとても危険な支払い方法です。

ギターを購入した後に、クレジットカードを全く使っていないのであれば、毎月の返済分だけ利用残高は確実に減っていきます。

しかし、その後もクレジットカードでのショッピングが続けば、その月の利用額がリボ払いでの返済額を上回ることがあります。

この状況が続けば、借金は雪だるま式に増えていきます。

つまり、「毎月2万円ずつの返済」で設定しているリボ払いのカードを、毎月3万円ずつ利用していれば、借金は毎月1万円ずつ増えていくということです。

借金苦に陥る人の多くは、「毎月の返済額」、「毎月の利用額」、「利用残高」をきちんと把握していないことが少なくありません。

高額な買い物をした後は、リボ払いでの決済を控えるだけでも借金が膨らむことを回避しやすくなります。

参考記事⇒リボ払いと債務整理?クレジットカードのショッピング枠は対象なの?

消費者金融からの借金は「借りすぎない」のが鉄則

クレジットカードで借金してギターを購入したときには、重たい利息を負担しなければなりません。

一般的な消費者金融では、50万円を限度額として契約します。

この場合に、契約で決められた金額だけで返済(約定返済)すると、25万円ほどの利息を支払うことになります(返済合計額は約75万円)。
しかし、「50万円借りなければいけない」というものではありません。

収入に余裕がない人が借金で行き詰まる原因の大半は「借りすぎ」です。

借金する額は必要最小限にとどめて「借りすぎ」ないようにすべきでしょう。

また、ギターの購入のために消費者金融や銀行カードローンを申し込んだことで、「借金癖」がつかないように注意すべきです。

収入が少ない(もしくは不安定)な若い方の場合には、借金額がちょっと増えるだけで返済に行き詰まってしまう可能性があります。

特に、ギター購入直後は、毎月の支払い額から利息に充てられる金額も大きい状況にあります。

「返しても借金が減らない」状況に陥らないためには、追加の借金はしないことが大切です。

ギターのローンの支払いのために借金を重ねるのは絶対にダメ!

ギターをショップのローンで購入した場合でも、その後の収入不足などから返済に行き詰まることがあり得ます。

この場合に、消費者金融や銀行カードローンで「返済のための借金」をすることだけは絶対にいけません。

消費者金融や銀行カードローンの金利は、ショップのギターローンの手数料よりも遙かに高額です。

「ギターローン返済のための借金」は、高金利での借り換え(借金を増やす行為)にほかなりません。

ギターのローンが支払えなくなったときの対応方法

ギターのローンが支払えなくなったときの対応方法として考えられるのは、次の4つです。

ギターを処分してローンの残額を支払う
任意整理でローンを返済しやすくする
個人再生でローンの残額を一部免除してもらう
自己破産してすべての返済義務を免除してもらう

ギターを売却して借金残額を支払う

高額な上級者向けギターを購入したときには、中古市場でも十分な価格で売却できることが少なくありません。

ギターの売却金額でローンの残代金(の大部分)を支払えるときには、ギターを手放すことも選択肢のひとつです。

せっかく購入したギターを手放したくない気持ちはあると思いますが、ローンを支払いきれないときには仕方がありません。

返済できないローンをそのまま抱えることはリスクばかりです。

また、債務整理をすれば、5年~10年は、新規のローンを組むことができなくなります。

ローンをきちんと返済して生活を建て直せば、再度新しいギターを購入できるようになります。

消費者金融の借金、クレジットカード利用額は任意整理が有効

消費者金融や銀行カードローン(もしくはフリーローン)、クレジットカードといった金利(手数料)の高い方法で、ギター購入代金を捻出したときには、任意整理が有効です。

任意整理をすれば、将来の利息が免除されます。

消費者金融などの借金は利息の負担がなくなれば、毎月の返済額をかなり圧縮できる可能性があります。

たとえば、ローン(借金)の残高(金利手数料を考慮しない額)を36回~60回の分割で支払えるだけの収入があるなら、任意整理で解決できる可能性は十分にあります。

なお、任意整理は「収入さえあれば」アルバイトなどの正社員以外の人でも行うことができます。

たとえば、120万円借金でも、任意整理すれば毎月2万円(60回払い)で完済できる計算です。

「もう返せない」と諦めずに、債務整理に踏み切る勇気が大切です。

任意整理については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点

借金が100万円以上に膨らんでしまったときには個人再生

ヴィンテージもののギターを購入した場合や、ギター購入がきっかけで他の借金も膨らんでしまったような場合には、個人再生が有効です。

個人再生が認められれば、裁判所の決定によって借金の一部を免除してもらえる可能性があるからです。

たとえば、借金が300万円あるときには、個人再生によって100万円まで減額してもらえる可能性があります。

ただし、購入したギターの価値が下がっていない場合には、借金が減らないこともあります。

個人再生で免除される借金の額は、債務者が保有している財産の価額に応じて決まることになっているからです。

特に、ヴィンテージギターなどは、年数が経過しても価値が下がらない場合も少なくないでしょう。

その場合には、個人再生しても借金の全額を返済しなくてはならないこともあります(任意整理と同様に利息・手数料は免除されます)。

個人再生については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

自己破産すればギターを失う可能性もある

返済のアテ(収入)が全くない場合には、自己破産するほかありません。

自己破産して免責を受ければ、借金の返済義務はすべてなくなります。

分不相応な買い物をしたことが自己破産の理由であっても、裁判所の裁量で免責が認められる可能性があります。

したがって、ギターのローンが支払えないことが原因であっても、自己破産することは可能です。

しかし、自己破産したときには、20万円以上の価値のある財産は原則として差し押さえられてしまいます。

ギターをはじめとする楽器は、中古のものでも相応の価格がつく場合があります。

したがって、上級者向けギターや、ヴィンテージギターは、自己破産すると差し押さえられる可能性が高いです。

保有している財産の総額が99万円以下のときには、20万円を超える価値のあるギターでも手放さずに手元に残せる場合があります(ただし、裁判所の許可が必要です)。

どうしてもギターを手放したくないというときには、自己破産を依頼する弁護士に相談してみると良いでしょう。

自己破産については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?

財産を過少申告してはいけない

個人再生や自己破産は、裁判所の手続きです。

これらの手続きを申し立てるときには、裁判所に「保有している財産の詳細」を申告する必要があります。

それによって、「免除される借金の金額(個人再生)」や、「管財事件とするか否かの判断(自己破産)」などがなされるからです。

個人再生や自己破産を自分に有利に進めようと、保有財産を過少申告してはいけません。

「ギターの価値なんて裁判所にはわからない」と勝手に判断して財産目録を作成することは非常に危険です。

「財産の過少申告」や「財産隠し」が発覚したときには、手続きの廃止、免責の不許可といった不利益だけでなく、犯罪に問われる可能性もあります(破産犯罪(財産隠匿))。

また、財産隠しが発覚すれば、債務整理を依頼した弁護士に辞任されてしまうこともあります。

高価なギターを購入した際には、必ず弁護士に、購入の経緯や金額などを正しく伝えましょう。

まとめ

ギターの購入代金だけで自己破産することは、通常はあまりないと思います。

アルバイト生活であっても毎月2万円、3万円を返済できれば、500万円程度までの借金であれば、任意整理・個人再生で解決することが可能だからです。

せっかく見つけたお気に入りのギターです。できれば手放したくないと誰もが考えます。

しかし、行き詰まったローンの対応が遅くなったり、ローン返済のためにさらに借金することを繰り返せば、自己破産する以外に選択肢がなくなってしまう可能性が高くなります。

借金が膨らむ前に債務整理に踏み切ることは、ギターを手元に残すことにもつながります。

ギターのローンの支払いが苦しいと感じたときには、できるだけ早く弁護士・司法書士に相談しましょう。

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