借金の延滞が続いていると債権者から内容証明郵便が送られてくることがあります。

普段受け取ることのない郵便物であるだけに「内容証明」と聞くだけで身構えてしまう人も多いと思います。

届いた手紙には、「催告状」、「期限の利益喪失」、「法的措置」、「訴訟提起」といった言葉が並んでいることも多いです。

そのため、「このまま放置したら給料が差し押さえられてしまうのではないか」と不安に感じることもあるでしょう。

しかし、内容証明郵便がきたからといって慌てて債権者に連絡すると不利益となる場合もあるので注意が必要です。

そこで、今回は、内容証明郵便が届いたときの対応策について解説します。

内容証明郵便が届いても慌ててはいけません。落ち着いて内容を慎重に確認することが大切です。

また、『複数の消費者金融やクレジットカード会社から借金があり、借りては返すを繰り返している。』

『借金の完済が難しい事は分かっているけど、放置し続けた結果ここまできてしまった。』

このような状況まで状態が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

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それでは解説をしていきます。

内容証明郵便とは?

内容証明郵便は、差出人が送付した郵便物の内容を郵便局が保管する謄本によって証明してくれる制度です。

郵便局が証明してくれるのは、次の内容です。

郵便物の差出人と受取人
郵便物に書かれた内容
郵便物の差し出し日時

内容証明郵便は、「配達証明」とあわせて利用されることが一般的です。

配達証明を利用すれば、その郵便物を相手方が受領した日時も証明してくれます。

そのため、内容証明郵便は、「郵便物の受領の有無や日時」、「書かれた内容」について後日争いが起きることを避けたいときに利用されます。

なお、郵便局が証明するのは、あくまでも「その手紙に書かれたこと」のみで、「書かれた事実が真実かどうか」とは一切無関係であることに注意が必要です。

なお、内容証明郵便の詳細については、下記の郵便局ウェブサイトでの説明も参考にしてください。

内容証明(郵便局ウェブサイト)
e内容証明(郵便局ウェブサイト)

債権者が「内容証明郵便」で督促してくる狙い

債権者から送られてくる内容証明郵便は、「延滞している借金の返済を求める」内容のものがほとんどです。

債権者が「返済の督促」をわざわざ内容証明郵便で送ってくることにはどのような意味があるのでしょうか?

催告による時効中断

債権者が債務者に対して「延滞している借金を支払って欲しい」と意思表示することは、「催告」にあたります。

催告後6ヶ月以内に「訴訟の提起」、「支払督促の申立て」、「和解の申立て」、「民事調停の申立て」、「破産・再生手続きへの参加」、「差押え」、「仮差押え・仮処分」をしたときには、催告のときに時効が中断します(民法153条)。

時効を中断させるためには「法的手続き」を取る必要がありますが、事前に催告をすれば時効中断の時期を前倒しすることができるわけです。

文書による催告のときに内容証明郵便が用いられるのは、訴訟などの場面で、債務者から「催告状を受け取っていない」、「催告状は受け取ったが支払いを請求されていない」と反論されることを回避するためです。

ウェブ上には、「内容証明でないと催告による時効は中断しない」と説明しているサイトが少なくありませんが、これは正しくありません。

「催告」は、「口頭による通知」でも、「通常の郵便」でも時効中断の効力があります。

金融機関の一般的な対応としては、内容証明郵便による「催告状」の前に、通常の郵便などで「督促状」が送られます。

内容証明ではない督促状であっても、それから6ヶ月以内に法的手続きをとられれば督促状が債務者に届いた時点で時効が中断します。

なお、「督促状」・「催告状」という文書の表題の違いは、法律的には意味がありません。

内容証明は「本気で回収する」という意思表示

債権者である金融機関はプロなので「時効完成を忘れる」ということはほとんどないと思います。

金融機関からの借金にも消滅時効が完成することはありますが、それは「請求を忘れていた」のではなく「時効が完成することを承知していながら放置した」場合がほとんどでしょう。

したがって、金融機関にとっての内容証明郵便は、「時効を中断させるため」というよりも「本気で回収する」という意思を債務者に伝える意味合いの方が強いといえるでしょう。

したがって、内容証明郵便で督促したにもかかわらず延滞したときには、そのまま法的措置(訴訟提起・支払督促)を講じられることがほとんどです。

法的措置の前提となる「期限の利益喪失」のような重要事項を明確に通知するために内容証明郵便が用いられています。

内容証明郵便で督促されたときの対応策

内容証明郵便が届いたときには、どのように対応したらよいのでしょうか。

内容証明郵便は普段受け取らない郵便物なので、それだけで気が動転してしまう人もいるかもしれません。

内容証明郵便が届いたから「すぐに何かがおきる」ということはあまりないので、慌てず冷静に対応することが大切です。

「内容証明郵便=法的措置=差押え」ではない

「内容証明を無視すると給料が差し押さえられる」と勘違いしている人も少なくないようです。

しかし、内容証明での督促を無視したことで給料が差し押さえられることは、基本的にはありません。

給料などの債務者の財産を債権者が差押えるためには、「債務名義」とよばれる公の文書が必要です。

債務名義の典型例は「確定した判決」や「裁判所で作成した和解調書」です。

借金の際の契約書(や任意整理の際の和解契約書)を公正証書にしたときには債務名義となります。

しかし、契約書を公正証書にするには多額の費用が必要なため、通常はそのような措置はしません。

内容証明郵便は債務名義ではないので、内容証明を無視しても「給料や財産が差し押さえられる」ことはありません。

ただし、すでに「訴訟で負けている」、「特定調停で金融機関と和解した」ときには、債権者は債務名義を持っていますから注意しなければいけません。

落ち着いて記載されている内容を確認する

内容証明郵便が届いたら、差出人や記載されている内容を「落ち着いて確認する」ことが最も大切です。

内容も確認せずに、差出人に連絡しては絶対にいけません。

内容証明郵便に書かれている内容は、必ずしも「真実」とは限りません。

記載されている内容が事実と異なるときには、適切な対応をとる必要があります。

次の事項を漏らさずにきちんと確認しましょう。

差出人は誰か?(身に覚えのある相手か)
記載されている借金の内容は正しいか?(すでに消滅時効が完成している借金ではないか?)
借金延滞状況以外に「重要事項」は記載されていないか?(債権譲渡・代位弁済・期限の利益喪失)

「何年も返済していない借金」を請求されたときには注意が必要

5年以上返済を放置している借金の督促をされているときには注意が必要です。

すでに消滅時効が完成している可能性があるからです。消滅時効完成後に「借金を返していないことを認める」と「事項の援用権を放棄した」ことになります。

簡単に言えば、時効完成後に借金を認めた後には「消滅時効による債務消滅を主張できない」ということです。

消滅時効が完成しているときには、すみやかに「時効援用」の通知を債権者に対して送付しましょう。

時効援用通知書は自分で作成することもできますが、弁護士・司法書士・行政書士に依頼することもできます。

とことで、消滅時効が完成している借金の督促は、「サービサー(債権回収業者)」からなされることが多いです。

差出人が「身に覚えのある金融機関」ではないときには、慎重に対応しましょう。

「請求内容が正しいときに無視することはリスクが大きい

内容証明郵便に記載されている内容が正しいときには、そのまま無視すべきではありません。

内容証明郵便を送付してくる債権者は「延滞している借金を本気で回収」するつもりでいます。

債権者からの連絡を正当な理由もなく無視すれば、債務者の立場は弱くなります。

たとえば、「自宅に送付した内容証明郵便を債務者が受領したにもかかわらず返答がない」ときには、勤務先に借金の取立ての連絡をしてくる可能性もあります。

内容証明郵便は「配達証明付き」で送付されることがほとんどなので「受け取ってない」と反論することは、ほとんど不可能です。

返済できないときには債務整理

債権者から内容証明郵便が届いたときには、すでに「期限の利益」を喪失している場合がほとんどです。

期限の利益の喪失通知が内容証明で送られてくることもあるでしょう。

期限の利益を喪失すると、「残っている借金は一括返済」する必要があります。

しかし、毎月の支払いですら延滞している状況で一括払いできるわけがありません。

内容証明郵便で督促が届いた以上は、「延滞を放置して逃げ切れる」ことはありません。

したがって、内容証明を無視し続けても借金問題は解決しません。

延滞している借金を返済できる「具体的な見通し」がないときには、できるだけ早い段階で弁護士・司法書士に債務整理の相談をすることをおすすめします。

内容証明で請求された支払いのために「さらに借金する」ことは、リスクを増やすだけなので絶対にしてはいけません。

参考⇒借金の放置はダメ絶対!裁判になる前に弁護士に相談して債務整理を!

「内容証明郵便が送られてきたときの対応策」のまとめ

内容証明が届いたからといって「すぐに財産を失う」ことは、ほとんどありません。

慌てずに落ち着いて内容をしっかり確認しましょう。

しかし、内容証明が届いたということは、債権者も本気で回収するつもりでいます。

内容証明での督促を無視し続ければ、訴訟や支払督促といった法的手続きを取られる可能性はかなり高いです。

内容証明郵便で請求された借金を返せないときには、できるだけ早く弁護士・司法書士に債務整理の相談をしましょう。

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