
「任意整理するとカードは作れない?」
「カードが使えないのは不便…。なんとかして使えるようになる方法はない?」
あなたにはこんな疑問はありませんか?
借金を抱えているものの、クレジットカードが使えなくなるのに抵抗があり、任意整理に踏み切れない人は多いと思います。
基本的には、任意整理(債務整理)後にクレジットカードを作ることはできません。
しかし、100%できないわけではないので、この記事では債務整理後のカードの扱いについて詳しく解説していきます。
- 任意整理(債務整理)のデメリット
- 債務整理後にカードを作る方法
- 審査時の注意点
債務整理すべきだとわかっているけど、カードは引き続き利用したい… そんなあなたはぜひ最後までご覧ください!
Contents
任意整理(債務整理)のデメリット
最初に知っておきたいのが、債務整理には主に3つの方法があるということ。
任意整理は債務整理方法の1つで、他にも個人再生や自己破産といった方法がありますが、いずれにせよ信用情報に傷がつくことに変わりはありません。
信用情報に傷がつくと、次のようなデメリットが生じます。
- クレジットカードが使えなくなる
- 新規の借入(ローンを含む)ができなくなる
(1)クレジットカードが使えなくなる
債務整理のデメリット1つ目は、カードが使えなくなること。
信用情報に傷がついていると、ほとんどのカードでは審査に落ちてしまうでしょう。さらに、現在使っているカードもしばらくの間は使えますが、次回更新時に信用情報が照会されるため、そのまま使えなくなってしまう可能性が高いです。
厳密には、債務整理後でもカードが絶対に使えなくなるわけではありませんが、基本的には無理に近いと考えておきましょう。
(2)新規の借入ができなくなる
債務整理のデメリット2つ目は、新規の借入ができなくなること。
消費者金融やカードローンでの借入はもちろん、自動車ローンや住宅ローンを通すのも非常に難しくなります。特に、これから家や車を買おうと考えていた人は、非常に大きな影響を受けるでしょう。
債務整理後にクレジットカードを作る3つの方法
前述の通り、債務整理は借金を減らせる代わりにデメリットも大きいです。
しかし、状況によってはどうしても債務整理が必要になることもあるでしょう。そこで、債務整理後でもカードを作成する3つの方法を紹介します。
- 事故情報が消えるまで待つ
- 審査のゆるいカードに申し込む
- 家族カードを発行してもらう
上記は必ずカードを作れる方法ではありませんので、その点はご容赦ください。
(1)事故情報が消えるまで待つ
債務整理後にカードを作る方法1つ目は、事故情報が消えるまで待つこと。王道です。
債務整理を行ったとしても、完済から5〜10年間経てば事故情報が消え、クレジットカードの発行ができるようになります。
以下、カードが作れるまでの完済からの期間をより詳しくまとめた表です。
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
CIC | 5年間 | 5年間 | 5年間 |
JICC | 5年間 | 5年間 | 5年間 |
KSC | 5年間 | 10年間 | 10年間 |
例えば、任意整理なら完済から5年間経てばどの信用情報期間からも事故情報が抹消され、クレジットカードを作れるようになります。
(2)審査のゆるいカードに申し込む
債務整理後にカードを作る方法2つ目は、審査のゆるいカードに申し込むこと。
例えば、アメックスカードは外資系のクレジットカードで、日本のカード会社と違って過去の事故歴を重視しない傾向があります。現在の経済状態が債務整理歴を吹き飛ばすほど優れたものであれば、発行できる可能性はあるでしょう。
もちろん、必ず審査に通るわけではありませんが、一度申し込んでみると良いでしょう。
(3)家族カードを発行してもらう
債務整理後にカードを作る方法3つ目は、家族に家族カードを作ってもらうこと。
あなたが債務整理をしても、一緒に暮らしている両親や配偶者には影響がありません。
よって、家族に頼んで家族名義のカードを発行して使わせてもらうことで、債務整理後でもクレジットカードを利用できます。最も現実的な方法はこれでしょう。
債務整理後のクレジットカード審査時の注意点3つ
債務整理後でも、カードの審査に通る可能性があります。
ただし、債務整理してからカードを申し込む場合は、以下の3点にだけは必ず注意してください。
- 複数社同時に申し込まない
- 審査に落ちた理由を聞かない
- 申込時に虚偽の内容を書かない
それぞれの理由について解説します。
(1)複数社同時に申し込まない
カードの審査時の注意点1つ目は、複数社同時に申し込まないこと。
利用者のカード申し込み情報は、カード会社の間で共有されているため、カードを何社も申し込んでいると怪しまれてしまいます。
また、一度申し込みすると6ヶ月間はその履歴が残るので、次のカードを申し込む場合は6ヶ月以上空けるようにしましょう。
(2)審査に落ちた理由を聞かない
カードの審査時の注意点2つ目は、審査に落ちた理由を聞かないこと。
クレジットカード会社は、審査落ちとした理由などは公表していません。
あまりしつこく聞くと、社内ブラックとして残ってしまう可能性もあるので、落ちてしまったら割り切るようにしましょう。
(3)申込時に虚偽の内容を書かない
カードの審査時の注意点3つ目は、申込時に嘘の申告をしないこと。
債務整理した過去は信用情報機関にしっかり登録されているので、隠してもすぐにバレます。
それどころか、カード会社からの信用を失ってしまうため、嘘の情報を書くのは絶対にやめてください。
債務整理後のクレジットカードの代替案
債務整理後、カードが使えないのは非常に不便ですよね。そこでこの項では、クレジットカードの代わりになる決済方法について紹介します。
- デビットカード
- プリペイドカード
- ETCパーソナルカード
それぞれ順に見ていきましょう。
(1)デビットカード
クレジットカードの代わりとしておすすめなのは、デビットカードです。
デビットカードは、クレジットカードと同じような感覚で使えますが、使ったらすぐに口座残高から引き落とされます。信用情報に傷がついていても問題なく発行できるため、持っておいて損はありません。
(2)プリペイドカード
お金を使いすぎてしまうなら、プリペイドカードが最適です。
プリペイドカードは、あらかじめチャージした分だけ使えるようになっているため、クレジットカードのように使いすぎてしまう心配がありません。
やや不便にはなりますが、浪費で債務整理に至ってしまった人は、あえてこちらを利用するのも良いでしょう。
(3)ETCパーソナルカード
仕事等で車を使うなら、ETCパーソナルカードがおすすめです。
通常のETCカードと違い、使った分だけ口座から引き落とされるので、デビットカードと同じく債務整理後でも作成できます。
まとめ
債務整理すると、基本的にクレジットカードが使えなくなります。
任意整理などの手続きを行うと、信用情報に「事故情報」が登録され、カードの発行・更新ができなくなってしまいます。
ただし、債務整理後でも以下の方法でカードを作れる可能性があります。
- 事故情報が消えるまで待つ
- 審査のゆるいカードに申し込む
- 家族カードを発行してもらう
また、デビットカード類を利用すれば、クレジットカードとほぼ同じように使えるため、カードが作成できないことの不便さは緩和されるでしょう。
カードが使えなくなるからといって、債務整理を後回しにするのはやめましょう。
なぜなら、借金問題は時間が経てば経つほど深刻になるからです。自力で返済できないと判断した時点で、早めに弁護士・司法書士に相談して手続きを進めてください。