「債務整理すると結婚生活に影響はある?」
「結婚前と後、どちらで手続きしたほうがいい?」
「債務整理すると結婚することもできない?」
こんな疑問を抱えていないでしょうか?
結婚を前にすると、抱えている借金はなんとか精算しておきたいと思うはずです。
しかし、実際にはなかなか返済が進まなかったり、デメリットを考えて躊躇してしまったりする人も多いでしょう。
結論からお伝えすると、債務整理は結婚前にするほうがおすすめです。
借金問題は時間が経つほど状況が悪くなるので、少しでも早く債務整理に着手するほうが賢明だといえます。
この記事で、結婚を前に借金を抱えている人に向けて、以下の内容をまとめました。
- 債務整理すると結婚生活にどんな影響があるのか
- 債務整理は結婚前に済ませておくべき理由
- 債務整理すると配偶者にバレるのか
この記事を読めば、債務整理が結婚にどう影響するかわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
債務整理しても結婚することは可能
結論からお伝えすると、債務整理しても結婚自体は問題なくできます。
債務整理は借金の減額や返済計画の見直しを行い、返済を楽にするための手続きです。
債務整理には主に以下の3つの方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
どの手続きを行っても、結婚に制限は生じません。
ただし、債務整理をしたことで婚約破棄になることも考えられます。
債務整理しても法律上は問題なく結婚できますが、相手によっては婚約を断られることもあるでしょう。
結婚生活への影響は?債務整理のデメリットを解説
債務整理が結婚生活に与える影響としては、主に以下の4つが考えられます。
- クレジットカードがほぼ作れなくなる
- 住宅ローン・カーローンが組みにくくなる
- 奨学金の保証人になることができなくなる
- 自己破産では財産が差し押さえられる
どれも決して小さなデメリットではないので、それぞれ順番に見ていきましょう。
クレジットカードがほぼ作れなくなる
債務整理の影響の1つ目は、クレジットカードがほとんど作れなくなる点です。
債務整理すると個人の信用情報に「事故情報」が登録され、カードの発行・更新が非常に難しくなってしまいます。
債務整理後もしばらく使えるケースがありますが、更新時に再審査が入り、そのタイミングで使えなくなる可能性が高いです。
そのため、債務整理後は基本的にカードは使えなくなると考えておきましょう。
債務整理後のカードについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考⇒債務整理後はカードを残せない?代わりの支払い方法と債務整理の3つの注意点
住宅ローン・カーローンが組みにくくなる
債務整理の影響の2つ目は、ローンが組みにくくなる点です。
信用情報に事故情報が登録されていると、新規の借り入れが非常に難しくなります。
結婚したら家や車を買おうと考えている人は多いですが、債務整理するとそれらのハードルは非常に高くなるでしょう。
ただし、債務整理しても配偶者の信用情報には影響がないので、配偶者の収入次第では、配偶者が契約者となりローンを組んでもらうという方法もあるでしょう。
債務整理とローンについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考⇒自己破産をすると住宅ローンを組めない?自己破産後に住宅ローンを組む3つの方法
奨学金の保証人になれなくなる
債務整理の影響の3つ目は、奨学金の保証人になれない点です。
奨学金を借りるには連帯保証人が必要になります。
将来、子供が奨学金を借りようとしたとき、親が債務整理して信用情報が傷ついたままなら、保証人になれないので注意しましょう。
ただし、事故情報が登録される期間は借金の完済から5〜10年です。
現実的に考えれば、子供が進学する年齢になる頃には事故情報が消えているケースがほとんどでしょう。
親の債務整理と奨学金については、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考⇒親が債務整理をすると子供の奨学金の連帯保証人になれない?
自己破産では財産が差し押さえられる
債務整理の影響の4つ目は、破産すると財産が差し押さえられる点です。
自己破産は任意整理・個人再生と違って借金が全額免除されますが、家や車を含めた財産が差し押さえられてしまいます。
とはいえ、20万円以下の財産や仕事道具など生活に必要な財産は差し押さえの対象外です。
もし自己破産したとしても、差し押さえが原因で結婚後の生活ができなくなることはありません。
自己破産については、下記ページで詳しく解説しています。
参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?
債務整理は「結婚前」に行うべき!3つの理由を解説
債務整理は結婚する前に行うことをおすすめします。
その理由は以下の3つです。
- 債務整理は早く着手すべきだから
- バレるリスクが高まるから
- 結婚後に借金を隠し通すのは難しいから
債務整理を結婚前に行うべき理由について、順番に解説します。
債務整理は早く着手すべきだから
結婚前に債務整理すべき理由の1つ目は、そもそも債務整理には早く着手したほうが良いからです。
借金問題は、時間が経てば経つほど深刻になります。
結婚を待っている間に利息や遅延損害金が膨らみますし、滞納している場合は訴訟や差し押さえを受けることもあるでしょう。
債務整理を弁護士・司法書士に依頼すれば、その時点で返済は一時的に止まります。
結婚を抜きにしても、債務整理には早く着手したほうが良いのです。
バレるリスクが高まるから
結婚前に債務整理すべき理由の2つ目は、バレるリスクが高まるからです。
借金を返せず滞納してしまうと、債権者から連絡が来てバレてしまうことがあります。
例えば、返済が遅れれば債権者から電話がかかってきますし、放っておくと督促状が自宅に届きます。
督促状には社名が書かれているため、開封されなくても借金がバレてしまうでしょう。
借金を放置して誤魔化そうとしても、バレるリスクはどんどん高まります。
結婚後に借金を隠し通すのは難しいから
結婚前に債務整理すべき理由の3つ目は、借金を隠し通すのは難しいからです。
返済が苦しくなっている借金は、時間が経つほど増えていくことが多いです。
結婚前から返済が苦しいのにそれを先送りにすれば、より事態が深刻になっていることもあるでしょう。
さらに、収入の多くを返済に充てていれば怪しく思われてしまいます。
結婚後まで債務整理せず借金を隠し通すのは、かなり難しいでしょう。
債務整理すると婚約者にバレる?
結論からいうと、債務整理したことが婚約者にバレる可能性は低いといえます。
個人再生・自己破産をすると「官報」に氏名や住所が掲載されますが、一般人の方が官報に目を通していることはほとんどありません。
任意整理なら裁判所を介さないので官報にも載らず、交渉もすべて弁護士がやってくれるので、よりバレる可能性は低いといえるでしょう。
しかし、バレにくいとはいえ債務整理は配偶者に伝えるべきです。
債務整理には少なからず結婚生活への影響がありますし、隠したことで信頼関係にヒビが入るリスクもあります。
債務整理がバレる可能性は低いものの、結婚後の生活を考えると正直に話したほうが良いでしょう。
まとめ
債務整理は結婚前に行うべきです。
借金は早めに解決しないと状況が悪化しますし、結婚後も借金を隠し通すことは難しいでしょう。
債務整理すると、結婚生活に以下のような影響があります。
- クレジットカードがほぼ作れなくなる
- 住宅ローン・カーローンが組みにくくなる
- 奨学金の保証人になることができなくなる
- 自己破産では財産が差し押さえられる
債務整理しても配偶者にバレる可能性は低いです。
しかし、結婚後の生活には影響がありますし、信頼関係が壊れる可能性が高いので配偶者には相談すべきでしょう。
自力で返済できない借金を抱えている人は、まずは配偶者と話し合い、弁護士・司法書士に相談して債務整理することをおすすめします。