苗字と債務整理の関係

借金の返済を免れる目的で、「苗字(名字・氏・姓)を変える」ことを検討する方がいるようです。

テレビや漫画等でも、「借金逃れのための偽装離婚」が描かれることもあります。

しかし、これから説明するように、借金逃れのために苗字を変えることは、お勧めできません。

「苗字を変えて逃げるしかない」と思っているような借金でも、債務整理をすることで合法的に借金問題は解決できます。

また、手元にお金がなくても債務整理に着手することは不可能ではありません。

苗字を変えても、根本的に借金問題は解決せず事態を悪化させるだけです。

「そのままでは完済できない借金」を解決できる方法は、債務整理だけです。

また、『状況がマズいとは理解しながらも1年以上にわたって、借金問題を放置している。』

『自転車操業状態が続いており、常に金欠状態になってしまっている。』

このような状況まで状態が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している危険な状態です。

手遅れになる前に、今すぐに法律事務所に相談を行ってください。

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それでは解説をしていきます。

苗字を変えて借金はなくならない

借金逃れのために苗字を変えることをお勧めできないのは、「苗字を変えても借金はなくならない」ということに尽きます。

苗字を変えたところで、「別の人間」になるわけではありません。

また、家族の借金から逃れるためであっても「苗字を変える」ことのメリットはありません。

「日常家事債務の連帯責任」は離婚しても消えない

夫婦は、婚姻中の日常家事債務について連帯責任を負います(民法761条)。

日常家事債務とは、簡単に言えば、「日常生活のためにした借金」のことです。

衣食住や子供の教育のための借金はもちろん、生活レベルと比較して贅沢とはいえない遊興費(旅費)のための借金も日常家事債務に含まれます。

婚姻中に生じた日常家事債務の連帯責任は、離婚してもなくなりません。

むしろ、離婚をきっかけに、婚姻中の借金の返済に関心がなくなるリスクの方が高いといえるでしょう。

養子となっても、実父母の借金は相続する

親の借金を逃れるために養子縁組を検討する人もいるかもしれません。

養子は確かに「他人の子」となる制度です。

しかし、養子縁組をしても実父母の相続人の地位は失いません。

相続はプラスの財産だけでなく、負の財産も引き継ぐことが原則です。

負の財産が多い場合には、「相続放棄」することで対応することが可能です。

なお、6歳未満の児童について行われる特別養子縁組では、実父母との親子関係が消滅するので、相続人としての地位も消滅します。

ただし、特別養子縁組には家庭裁判所の許可が必要となります。

親や子の借金については下記の記事で詳しく解説をしています。

参考⇒親の借金と債務整理?子供の返済義務と弁護士に相談すべき3つの理由

子供の借金と債務整理?親の返済義務と今すぐに相談をする3つの理由

婚姻・離婚・養子縁組以外の方法で苗字を変えるのは簡単ではない

ところで、離婚・離婚や養子縁組以外の方法でも、苗字を変えることは不可能ではありません。

苗字は法律用語としては「氏」といいます。家庭裁判所に「氏の変更許可」の申立てをすることで、苗字(氏)を変えられる場合があります。

しかし、氏の変更は、次にまとめるように、戸籍法107条の要件が厳しくので、簡単にはできません。

氏の変更には、「やむを得ない理由」が必要
氏の変更許可の申立ては、「戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者」がしなければならない

「借金の返済逃れ」がやむを得ない理由に該当しないことはいうまでもありません。

また、自分が戸籍筆頭者でない場合(両親が健在の場合等)は、「分籍の手続き」を経なければ、自分で申し立てることもできません。

いずれにしても、苗字を変えられたとして借金から逃げ切るのは不可能です。

それどころか、問題を先送りにすればするだけ事態は深刻化していくだけです。

まずは1日でも早い段階で専門家に相談することをおすすめします。

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苗字を変えても「取立て逃れ」は簡単ではない

「取立て逃れの氏の変更」(離婚等)は、引っ越しを伴うことが通多いと思います。

苗字を変えて引っ越すことで、借金はなくならなくても「取立てから逃げられるのではないか?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、実際に債権者の取立てから逃げ切ることは簡単ではありません。

銀行や消費者金融・カード会社といった債権者は、債権回収のために顧客の住民票や戸籍の附票を取り寄せることができます(住民基本台帳法12条の3第1項・戸籍法10条の2第1項)。

それでは、住民票を動かさずに引っ越しするのはどうでしょうか。たしかに、住民票を一切動かさなければ、債権者も調査しきれないということもあるかもしれません。

実際に住民票を全く動かさずに長期間生活をするというのは簡単ではありません。

転居後に住民票を移動しなければ、公的サービスや再就職で不利益を受けます。

また、住民票の異動を放置した結果、元の住民票が抹消され「住所不定」となれば、国民健康保険への加入、運転免許証の更新、銀行口座の開設ができなくなります。

いずれにしても借金問題は時間がたてばたつだけ状況は悪くなるだけで、良くなることは絶対にありません。

1日も早い段階で専門家に相談をすることをおすすめします。

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借金するために苗字を変えることもやめた方がいい

借金を取り扱った映画やマンガでは、借金の返済に行き詰まった夫婦が偽装離婚して、「夜逃げ資金」等をツマむ(借金する)シーンが描かれているものもあります。

しかし、借金のために苗字を変えることも、辞めた方がいいでしょう。

審査で「改氏がバレる」ことは珍しくない

信用情報の仕組みは、「借金を申し込む顧客の手口に対応するために」日々進化しています。

個人の特定は、氏名・性別・生年月日・住所で行われることが一般的です。

苗字を変えても、名と生年月日が一致すれば、そこから改氏の有無を調査することも不可能ではありません。

そもそも、「苗字を変える」という手口は、テレビや映画等でも目にする古典的な手口です。

金融機関が全く対策をしていないはずがありません。

繰り返しますが、1日でも早い段階で専門家に相談することが借金問題においては鉄則です。

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スーパーホワイトは、審査に通らない

苗字を変えることで、「信用情報上の他人」となれたとしても、審査に通ることは簡単ではありません。

逆に「借入実績が全くない」ことが原因で、借金の審査に落ちることがあります。

登録されている信用情報が全くない状態のことを実務では、「スーパーホワイト」と呼びます。

現代社会では、「クレジットカードの利用も含めた信用情報がゼロ」というケースは、むしろ珍しいのです。

スーパーホワイトであるだけで、過去の延滞や債務整理といった「借金できなかった事情」があることを疑われることは少なくありません。

また、スーパーホワイトであることが判明したのをきっかけに、苗字の変更を調査されることもあるでしょう。

生年月日を偽るのは犯罪

偽装離婚は、きちんと手続きを踏んでいれば違法行為とはいえない場合が多いでしょう。

しかし、生年月日まで偽ったとなれば、完全に犯罪です。

また、「違法行為してまでする借金」は「そもそも返す当てがない」ことも少なくありません。

詐欺罪等に問われかねない行為ですから、絶対にやめましょう。

また犯罪に問われなかったとしても、氏名・生年月日等を詐称した借金があると、自己破産しても免責されないこともあります。

苗字を変えて逃げるなら債務整理で解決しましょう

「借金逃れのために苗字を変えても」メリットはほとんどありません。

そもそも「苗字を変えてまで借金から逃げたい」と考える状況は、かなり深刻といえます。

できるだけ早く弁護士や司法書士に債務整理の相談をしましょう。

いまでは、手元にお金がなくても、弁護士・司法書士に相談・依頼する方法があります。

また、重要なことなので繰り返しとなりますが借金問題は時間が勝負です。

早い段階であれば、取れる選択肢は多く比較的簡単に問題を解決することは可能です。

1人で悩むのではなく、まずは1日も早い段階で専門家に相談をすることをおすすめします。

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