「借金はいくらまで自力で返済できる?」
「債務整理は怖いし…なんとか自分で返済する方法を知りたい」
こんな悩みや疑問はありませんか?
借金の解決方法としてよく債務整理が紹介されていますが、デメリットも大きいので、できれば自力で返済したいですよね。
一般的に、自力返済できる借金額は年収の3分の1といわれているため、それを超えているなら債務整理を検討すべきです。
逆に、借金がそれ以下であれば、自力での全額返済も現実的ではあるでしょう。
この記事では、借金を自力返済したいあなたのために、以下の内容に沿って解説します。
- 借金額ごとの利息と返済期間
- 借金を自力返済する方法
- 債務整理のポイント
今すぐ取り組むべき借金返済方法がわかりますので、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
【初めに】自力返済を成功に導く、借金額ごとの返済シミュレーション
借金を自力返済するには、まず返済総額を知っておくことが大切です。
完済に必要な毎月の返済額・返済期間について知っておかないと、途中で挫折してしまう可能性が高いでしょう。
本題に入る前に、この項では借金額が100万円、200万円、500万円のケースの返済シミュレーションについて解説していきます。
(1)100万円の場合
借金額100万円、利息15.0%の場合の返済シミュレーションは以下の通りです。
毎月の返済額 | 返済期間 | 支払い総額 |
2万円 | 79ヶ月 | 157万9,052円 |
3万円 | 44ヶ月 | 130万1,674円 |
5万円 | 24ヶ月 | 115万7,936 円 |
(参考:プロミス返済シミュレーション。以下同様)
借金100万円の場合、少なくとも毎月5万円は返済したいところです。
2〜3万円だと利息がかなりかさみますし、完済までに4年弱〜6年半もかかってしまうので、収入が減ると返済が厳しくなってしまうでしょう。
(2)200万円の場合
借金額200万円、利息15.0%の場合の返済シミュレーションは以下の通りです。
毎月の返済額 | 返済期間 | 支払い総額 |
4万円 | 79ヶ月 | 315万8,176円 |
7万円 | 36ヶ月 | 248万9,779円 |
10万円 | 24ヶ月 | 231万5,885円 |
借金100万円の場合、毎月7万円返済できないと厳しいでしょう。
最低返済額は毎月4万円ほど(借入先による)ですが、この通りに返済すると、完済までに7年近くかかってしまいます。利息総額も100万円を超えるので、債務整理での解決を検討すべきです。
(3)500万円の場合
借金額500万円、利息15.0%の場合の返済シミュレーションは以下の通りです。
毎月の返済額 | 返済期間 | 支払い総額 |
10万円 | 79ヶ月 | 789万5,537円 |
15万円 | 44ヶ月 | 650万8,492円 |
20万円 | 31ヶ月 | 603万2,643円 |
借金が500万円まで膨らんでしまった場合、ほとんどの人は今すぐにでも債務整理を検討すべきです。
完済するためには、現実的に考えると毎月15〜20万円を2〜4年ほど返済し続ける必要があります。しかし、これだけ返済に充てていては生活も圧迫されますし、収入が少しでも下がれば返済は厳しくなってしまうでしょう。そもそも、毎月それだけの金額を借金の返済のみに充てられる人は、ほとんどいないでしょう。
借金の返済は、想像以上に大変だと理解していただけたでしょうか?
次は、それでも自力返済したい場合のために自力返済の方法について解説していきます。
借金を自力返済する5つの方法
借金を自力返済する際は、以下の手順に沿って行うことで完済できる可能性は高くなります。
- 返済計画を立てる
- おまとめローンを活用する
- 親や友人から借りて返す
- 余計な支出を減らす
- 収入を増やす
それぞれ順に解説します。
(1)返済計画を立てる
自力返済の手順1つ目は、返済計画を立てることです。
まずは借入総額を調べることで、毎月の返済額や完済にかかる期間を割り出します。借入額がわからない場合、金融機関に問い合わせてください。
返済が現実的に困難だと判断したら、この段階で債務整理を検討する必要があります。
例えば、毎月の収入が15万円しかないのに、月10万円返済する必要がある場合などは、ただちに債務整理すべきと言えるでしょう。
(2)おまとめローンを活用する
自力返済の手順2つ目は、おまとめローンです。
おまとめローンとは、複数の借り入れを一本にまとめることで返済管理を楽にする方法です。場合によっては利息を減らせることも多いので、複数社から借入をしているなら、ぜひ検討してみましょう。
(3)親や友人から借りて返す
自力返済の手順3つ目は、親や友人から借りて返す方法です。
前述の通り、借金額が大きくなればなるほど利息の負担も大きくなるので、利息をなくす手段としては有効になります。
ただし、身内から借り入れる際は、借用書をしっかり書き、トラブルが起こったり信頼を失ったりするのを避けましょう。
(4)余計な支出を減らす
自力返済の手順4つ目は、余計な支出を減らすことです。
借金地獄に陥ってしまう人の大半は、余計な支出が原因になっています。まずは支出を見直し、出費を抑える必要があるでしょう。
特に、以下のような固定費は真っ先に見直すことをおすすめします。
- 通信費
- 保険
- 家賃
- サブスクリプション
- 自動車
管理が苦手なら「マネーフォワード」などの収支管理アプリを活用しましょう。
(5)収入を増やす
自力返済の手順5つ目は、収入を増やすことです。
残業やシフトを増やしたり、アルバイトや派遣に入ったりすることで、収入を増やせます。
また、ブログやYouTubeなど、ほとんど費用がかからない副業を始めてみるのも良いでしょう。
ただし、体を壊してしまうと逆に返済が滞る可能性もあるので、くれぐれも無理のない範囲内で実行するようにしてください。
借金を自力返済できないときは債務整理!3つのポイントを解説
借金額が年収の3分の1を超える場合は、債務整理することをおすすめします。
債務整理を考えるなら、必ず以下の3点について理解しておきましょう。
- 債務整理には3つの方法がある
- 債務整理すると信用情報に傷がつく
- 弁護士・司法書士に相談すると楽
それぞれ順に解説します。
(1)債務整理には3つの方法がある
一言で債務整理といっても、主に以下の3つの方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
それぞれ借金が免除される範囲やデメリットが異なるので、順に解説します。
①任意整理
任意整理では、借金の利息部分の免除と返済期間の見直しが可能です。
また、裁判所を通さずに手続きできるので、周りの人に債務整理したことがバレにくいというメリットもあります。ただし、元本が大きすぎたり、収入が少なかったりする場合は、任意整理では解決できないこともあります。
任意整理については、下記ページで詳しく解説しています。
参考⇒任意整理のメリットとデメリット?債務整理で1番多い手続きの注意点
②個人再生
個人再生は、元本を減額したあと残りを3年間で支払う手続きです。
任意整理と違って元本部分の減額ができるため、より大きな借金に適しています。また、自己破産のようにマイホームなどの財産を差し押さえられないのもメリットだと言えるでしょう。
個人再生については、下記ページで詳しく解説しています。
参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある
③自己破産
自己破産は、借金の全てが免除される手続きです。
その代わり、財産は一部を除いて全て差し押さえられてしまいますし、職業によっては一時的に資格制限を受けることもあります。
自己破産については、下記ページで詳しく解説しています。
参考⇒自己破産はメリットしかない?家族や子供、仕事にデメリットはないの?
(2)債務整理すると信用情報に傷がつく
債務整理すると、いずれの方法でも信用情報に傷がつきます。
いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれる状態です。ブラックリストに載ることで、クレジットカードの発行・更新や、新規の借入ができなくなります。
厳密に言えば、どちらも不可能になるわけではないのですが、ほとんど不可能と言っても良いほど非常に難しくなると覚えておきましょう。
(3)弁護士・司法書士に相談すると楽
債務整理の際は、必ず弁護士・司法書士に相談しましょう。
法律の素人が、自分に合った債務整理方法を判断するのは難しいですし、手続きや交渉に時間がかかったり、トラブルが生じたりする可能性もあります。
一方、専門家に任せれば面倒な手続きは一任できます。
弁護士費用が支払えなくても、最近では後払いや分割払いに対応している法律事務所も増えたので、気軽に相談してください。
まとめ
借金を自力で返済するのは、想像以上に大変です。
返済期間が長引けば利息が膨れ上がりますし、それに合わせて返済期間も伸び、負のループに陥ってしまいます。
最後に、借金を自力で返済する手順をもう一度お伝えしておきます。
- 返済計画を立てる
- おまとめローンを活用する
- 親や友人から借りて返す
- 余計な支出を減らす
- 収入を増やす
借金額が年収の3分の1を超える場合は、債務整理を検討しましょう。
債務整理という決断は、非常に辛いと思います。しかし、その経験を生かして次回以降の失敗を防ぐこともできるので、ぜひ前向きに検討してください。