自己破産しても就職・転職はできる?破産者でも就職可能な4つの理由と注意点を解説

「自己破産してしまったら就職に響く?」
「借金が大変すぎて自己破産で解決するか悩む……」
「自己破産は調べられたりしないの?」

こんな疑問を持っていないでしょうか?

多額の借金は自己破産での解決を考えたくなりますが、もし破産したことで就職できなくなると生活は苦しくなるでしょう。

今後を考えると、自己破産が再就職に与える影響は知っておきたいですよね。

実は、自己破産しても就職に影響することは少ないです。

ただし、場合によっては自己破産が就職に影響することもあるので、確認しておく必要があるでしょう。

この記事では自己破産後の生活に悩む人に向けて、以下の内容をまとめました。

この記事でわかること
  • 自己破産しても就職が可能な理由
  • 就職後にバレても大丈夫なのか
  • 自己破産が就職に影響するケースはあるのか

この記事を最後まで読んでもらえれば、自己破産後もしっかり生活していけるかどうかわかるでしょう。

もし借金を抱え込んで「自力ではもう返済が難しい……」と悩んでいる人は、弁護士・司法書士に相談することで楽になる可能性があります。

 

Contents

自己破産しても就職・転職は可能!4つの理由を解説

実は自己破産しても就職には影響しないことが多いです。

理由としては以下の4つが挙げられます。

自己破産が就職に影響しない理由
  • 自己破産歴は簡単には調べられない
  • 履歴書に書く必要はない
  • 面接で聞かれる可能性は低い
  • 採用の際に信用情報を参照されることがない

なぜ自己破産が就職に影響を与えないのか、それぞれ解説していきます。

自己破産歴は簡単には調べられない

自己破産が就職に影響を与えない理由の1つ目は、自己破産歴は簡単に調べられないからです。

自己破産が業務に影響する場合でない限り、採用候補者の自己破産歴を調査することは稀だと思われます。

自己破産歴を調査する方法は以下のとおりです。

自己破産歴を調査する方法
  • 過去の官報の記事内容を検索する
  • 信用情報を照会する
  • 役所に保管されている記録を提出させる
  • 興信所を利用して調査する

上記はいずれも手間がかかる方法です。

自己破産すると官報に名前が載ってしまいますが、官報を見るにはお金がかかります。

自己破産が業務に影響する職種を除けば、わざわざ採用者の自己破産歴を調べる企業は少ないでしょう。

履歴書に書く必要はない

自己破産が就職に影響を与えない理由の2つ目は、履歴書に書く必要がないからです。

市販されている履歴書には「賞罰」の欄がありますが、この欄に自己破産歴を記載する必要はありません。

賞罰欄に記載すべき罰とは、罰金刑以上の刑罰を受けた場合や告知義務のある事項に抵触する場合のみです。

自己破産歴の告知が義務付けられる就職先は、ほとんどありません。

面接で聞かれる可能性は低い

自己破産が就職に影響を与えない理由の3つ目は、面接で自己破産について聞かれることは少ないからです。

面接では就職するにあたって必要な内容を中心に聞かれますが、自己破産歴に関して問われることは多くありません。

ただし、嘘をついて入社すると職歴詐称で解雇されてしまう恐れがあるため、聞かれた場合は正直に答える必要があります。

とはいえ、ほとんどの会社では自己破産歴を尋ねられることはないでしょう。

採用の際に信用情報を参照されることがない

自己破産が就職に影響を与えない理由の4つ目は、採用のために信用情報を参照されることはないからです。

過去の自己破産歴は信用情報で確認できます。

しかし、金融機関でもない限りは信用情報機関に加盟していないため、信用情報を利用できません。

仮に金融機関であったとしても、採用時の調査のために信用情報を利用することは「目的外利用」です。

採用の際に、信用情報から自己破産がバレることはないと考えて良いでしょう。

就職後に解雇される可能性が低い理由

自己破産を知られないまま入社して、後から解雇や内定取り消しされる可能性は低いでしょう。

その理由は以下のとおりです。

解雇されるリスクが低い理由
  • 就職後に自己破産がバレる可能性は低い
  • 業務に支障がなければ解雇できない

それぞれ順番に解説していきます。

就職後に自己破産がバレる可能性は低い

解雇される可能性が低い1つ目の理由は、そもそも自己破産がバレる可能性は低いからです。

内定者の自己破産歴に関して、わざわざ身辺調査を行うような会社は少ないでしょう。

福利厚生のために自社のクレジットカードの発行を推奨している会社の場合、審査に通らなかったために自己破産がバレてしまうこともあります。

そういったケースでもない限りは、自己破産がバレる可能性は低いです。

業務に支障がなければ解雇できない

解雇される可能性が低い2つ目の理由は、自己破産によって支障がでない限り解雇できないからです。

解雇や内定取り消しは、すでに契約した雇用契約を破棄する行為になります。

自己破産によって業務に従事できないなどの正当な理由がない限り、内定取り消しや解雇は認められません。

もし自己破産がバレても、業務に支障がなければ法律上解雇されないのです。

自己破産が就職に影響するケース

基本的に自己破産歴は就職には影響しません。

しかし、金融庁や官公庁など自己破産歴が悪影響を与える職種や資格もあるので、正直に答えるべきです。

自己破産歴が就職に影響するケースについて、あらかじめ確認しておきましょう。

金融機関などの職種に就職するとき

一部の業種では破産者は業務に従事できない可能性があります。

具体的には金融機関や不動産業者、警備業者などの職種です。

特に金融機関は、ローンなどの自社商品や提携クレジットカードの発行を求められる場合もあり、自己破産歴が業務に支障を与える場合もあるでしょう。

自己破産と職業制限については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事⇒債務整理と職業制限?自己破産をするとクビや仕事への影響がある?

自己破産によって資格を失ってしまうとき

自己破産によって資格を失うこともあるので注意が必要です。

一部の資格は自己破産によって制限を受けるため、業務に必要な資格が制限されると仕事を続けられないこともあります。

自己破産で制限を受ける資格の例は、以下のとおりです。

自己破産で制限を受ける資格の例
  • 宅地建物取引士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 不動産鑑定士
  • 一般建設業
  • 特定建設業
  • 警備員
  • 公証人

なお、資格を失うのは一時的なので再度取り直す必要はありません。

自己破産の手続きを開始すると資格の制限を受けますが、免責が許可されて「復権」すれば仕事を始めることができるのです。

自己破産によって失う資格については、以下の記事で詳しく説明しています。

参考⇒自己破産すると建築士資格はなくなる?建築士が知っておきたい債務整理のポイン

重大な経歴詐称を行ったとき

自己破産歴を秘密にしていると、解雇事由に該当する場合があります。

通常の企業では、自己破産したまま就職しても問題になるケースは少ないです。

しかし、労使間の信頼関係を破壊する「重大な経歴詐称」にあたる場合は、解雇される恐れもあります。

重大な経歴詐称とは、経歴詐称によって「業務の遂行に支障が出る」、「企業の事業上求められる社内秩序が乱れる」といった場合です。

これらの業種は自己破産後の再就職先としては選ばないほうが良いでしょう。

失職期間にポジティブな意味を持たせることが大切

自己破産がきっかけで再就職する際は、失職期間に意味を持たせることが大切です。

中途採用を行なっている企業は、再就職には必ず意味があると理解しています。

失職期間中に新しいスキルを身につける、再就職の理由をしっかり考えておくなど、失職期間をポジティブな要素としてアピールすることも大切でしょう。

面接の際は、ちゃんと意味があって就職活動を行なっていると伝えることが成功するポイントです。

まとめ

自己破産歴が就職に影響するケースは少ないといえるでしょう。

その理由は以下の4つです。

自己破産歴が就職に影響しない理由
  • 自己破産歴は簡単には調べられない
  • 履歴書に書く必要はない
  • 面接で聞かれる可能性は低い
  • 採用の際に信用情報を参照されることがない

例外として、金融機関や不動産業者、警備業者など制限を受ける職業もあります。

しかし、自己破産によって就職・転職に不利になることは少ないですし、返しきれない借金なら早めに自己破産で解決する方が得策だといえるでしょう。

借金は放置すればするほど深刻になります。

「借金が生活を圧迫していてもう限界……」という人は、1日でも早く弁護士・司法書士に相談して解決を図りましょう。

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