債務整理を検討すべきベストなタイミング13選

借金返済が苦しくなってきても、なかなか債務整理に踏み切れない方が少なくありません。

しかしタイミングが遅れると、給料を差し押さえられたり家が競売にかかったりして重大な不利益を受けるリスクが高まります。

借金問題を抱えているなら、適切な時機に債務整理を行うことが極めて重要といえるでしょう。

今回は債務整理すべきベストなタイミングを弁護士が解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

Contents

1.債務整理すべき13個のタイミング

以下のような状況になっているなら、早めに債務整理をすべきと考えます。

あてはまっているものがないか、チェックしてみてください。

1-1.利息ばかり払っていて元本が減らない

毎月支払いはできているけれど、利息に充てている部分が多く元本があまり減っていないなら、債務整理を検討すべきです。

特にリボ払いを利用していると、返済金の多くが利息や手数料に充当され元本が減りにくくなる傾向があります。元本が減らなければいつまで経っても借金を完済できません。

任意整理をすれば利息をカットして元本のみの返済に抑えられるので、有効な解決方法となります。

1-2.3社以上から借り入れをしている

すでに3社以上のカード会社や消費者金融会社から借金しているなら、早めに債務整理を検討しましょう。こうした状況であれば「多重債務者」といえますし、返済先が3社にもなると月々の返済額も相当高額になっていると考えられるためです。

返済のために借り入れをする「自転車操業状態」に陥ってしまうケースも少なくありません。これ以上借金を増やさないうちに、早めに債務整理を行いましょう。

1-3.借り増しができなくなった、審査に落ちた

借金をある程度重ねると、いわゆる「ブラックリスト状態」でなくても借り増しや新規借り入れが難しくなります。

「借金の総量規制」が導入され、年収の3分の1を超える借り入れができなくなったためです。銀行には借金の総量規制が適用されませんが、他社借入残高が増えるとやはり審査には通してもらえません。

借金額が一定以上になると、カード会社や消費者金融に申し込んでも落とされますし、今の借入先でも借り増しは困難となるでしょう。

借金返済や生活のために借り入れをしようとしたとき、審査に落ちたり借り増しを断られたりしたら、早めに債務整理した方がよいと考えられます。

1-4.自力で返済できる自信を持てない

これまでなんとか借金を返してきたけれど、今後完済まで借金返済を続けられる確信を持てないなら、早めに債務整理しましょう。ご本人の感覚的に借金を返せる気がしない場合、キャパシティをオーバーしている可能性が高いためです。

放っておくと、本当に返せなくなってどんどん状況が悪化していくケースが少なくありません。収入と支出の状況にかんがみて借金を完済できるまでの返済計画を立てられない状況であれば一度弁護士に相談してみてください。

1-5.自転車操業状態になっている

自転車操業状態とは、「借金を返すために別の会社で借金をする」という行動を繰り返す状態です。自分の収入だけでは返済が難しいので、借金によって借金を返済し、金融会社間で借金をぐるぐる回していたら自転車操業状態です。

自転車操業状態になると、借金を返してもそのために別の会社で借金をしてしまうので、元本が全く減りません。それどころか、利息の分残債がどんどん膨らんでしまう可能性もあります。自力での完済は困難となるので一刻も早く債務整理するようお勧めします。

1-6.一年以上借金生活が続いている

借金生活が1年以上の長期になり一向に完済できる見込みがないなら、早めに債務整理をしましょう。

1年が経過しても「完済」が目の前に近づいてこないなら、無理をしている可能性が高いといえるためです。一度弁護士に相談してみてください。

1-7.借金返済を遅延した、一括請求書が届いた

借金返済が苦しくなってしょっちゅう遅延するようになったら、債務整理をすべきと考えられます。

確かにカード会社や消費社金融会社は、返済を1回分遅延しただけではあまり強硬な手段はとってきません。2回目の支払いまでに遅延分を収めればブラックリスト状態にもならないのが通常です。

しかし遅延を繰り返していると、そのうち本当に返せなくなってしまう方が多いので注意してください。2ヶ月分以上滞納すると信用情報に事故情報が登録されていわゆるブラックリスト状態になりますし、さらに遅延が長引いたら内容証明郵便で一括請求されてしまいます。

そうなったら、もはや自力返済はほとんど不可能となるので、一刻も早く債務整理しましょう。

1-8.代位弁済や債権譲渡通知が来た

銀行カードローンの返済を滞納すると、保証会社が代位弁済を行い、金融機関や保証会社から代位弁済に関する通知書が届きます。

その際には取引している銀行預金も一時凍結され、入金や引き落としができなくなるのが通常です。その後は保証会社となっている貸金業者から残債と利息、遅延損害金の一括請求をされてしまうでしょう。

このような事態が発生したらもはや自力返済は困難となりますから、一刻も早く債務整理を検討すべきです。

債務整理をすれば、分割返済もできますし、自己破産によって返済を全額免除してもらえる可能性もあります。

また借金返済を長期に渡って遅延していると、もともとの債権者から債権回収会社へ「債権譲渡」されるケースが少なくありません。債権回収会社は債権回収を専業にする会社です。

債権譲渡後は債権回収会社から残債と利息、遅延損害金の一括請求をされますし、放っておくと裁判を起こされる可能性も高くなります。

債権譲渡通知を受け取ったときにも、早期に債務整理すべきです。

1-9.裁判所から書類が届いた

借金返済をせずに放置していると、債権者から「裁判」を起こされる可能性があります。

裁判には以下のような種類があります。

  • 支払督促申立
  • 少額訴訟
  • 通常訴訟(簡易裁判所、地方裁判所)

上記のような申立をされて裁判所から書類が届いたら、一刻も早く債務整理をしましょう。放っておくと、給料や預貯金などを差押えられる可能性が高くなります。

なお支払督促申立をされたら、必ず2週間以内に異議を申し立ててください。異議申し立てをしないと近いうちに給料や預貯金などを差押えられる可能性が濃厚となります。

自分で対処する方法がわからないなら、早めに弁護士に相談してください。

1-10.差し押さえを受けた、競売を申し立てられた

借金返済ができなくなると、債権者からさまざまな差押えの申立を受ける可能性があります。

  • 給料
  • 預貯金
  • 保険
  • 不動産
  • 株式
  • 自動車

自宅をお持ちの方の場合、競売を申し立てられて家を失ってしまうでしょう。

差押えを受けてしまったら、一刻も早く債務整理すべきです。

自己破産や個人再生を申し立てれば給料差押えを止めることができますし、個人再生によって自宅の競売を中止できるケースも少なくありません。

早めに対処しないと家を守れなくなるので、差押えや競売の通知を受けたら一刻も早く弁護士に相談しましょう。

1-11.家賃や通信料、水道光熱費を払えない

借金がかさむと、家賃やスマホ代、水道光熱費などの生活に必須の料金を払えなくなる方がおられます。税金や健康保険料を滞納してしまう方も少なくありません。

もしもこういった支払いが難しくなったら、一刻も早く債務整理をしましょう。

早めに借金問題を解決できれば、家を追い出されずに済みますし、生活インフラを止められる心配もありません。

なお税金や健康保険料は、債務整理をしても支払い義務が残ります。

借金と税金・保険料の両方の支払いが苦しくなったときには、先に税金や健康保険料を払った方がよいでしょう。借金については債務整理で解決できます。

1-12.病気やケガで失職した

病気やケガをすると、はたらけなくなって借金返済を続けられなくなる方が多数です。

そういった状況になったら、早めに弁護士に相談して債務整理しましょう。

ときどき、自力でなんとかしようとしてカードローンやキャッシングで生活をつなごうとする方がおられますが、そういった行動をするとかえって首を絞めてしまうものです。

すぐに状況が改善するならまだしも、しばらくはたらけない期間が続くなら状況を落ち着かせるためにも早めに債務整理するのが得策です。

1-13.生活保護を受けたい

自力での生活維持が困難となった場合、生活保護を受給すれば最低限の生活費を支給してもらえます。ただし借金を抱えたままで生活保護を受けるのは極めて困難なので注意してください。生活保護費を借金返済に回すのは不相当と考えられているためです。

生活保護を受けるには、先に自己破産によって借金を0にする必要があると考えましょう。

  • シングルマザーとなり、働き口がなくて生活費を稼げない
  • 障害者となり、働けなくなった
  • 老齢で体力が落ち、就職できず生活費を稼げない

困ったときには弁護士に相談してみてください。

2.債務整理のタイミングが遅れるデメリット

債務整理をすべきなのに後回しにしてタイミングを逃してしまったら、どのような不利益が及ぶのでしょうか?

2-1.長期にわたってブラックリスト状態になる

借金返済を2~3ヶ月程度滞納すると、信用情報に事故情報が登録されていわゆるブラックリスト状態になります。こうなったら、どのような金融会社でも借り入れの審査に通らなくなります。キャッシングも新たなクレジットカードの発行もカードローンの利用もできません。

またいったんブラックリスト状態になると、遅延状態を解消してもブラックリスト状態が解除されません。完済後5年間は情報が残ってしまう可能性もあるので注意が必要です。

なお債務整理をしてもブラックリスト状態になりますが、債務整理をしたらその後5~10年間で事故情報が抹消されます。

自力で遅延状態を解消できないなら、早めにブラックリスト状態から抜け出すためにも債務整理するようおすすめします。

2-2.差押えをされる、家を追い出される

借金を返済せずに放置していると、給料やその他の財産の差し押さえを受けるリスクが高まります。裁判を起こされて判決や仮執行宣言が出ると、債権者は差押えの申立ができるからです。そうなったらさらに生活が苦しくなってしまうでしょう。

持ち家の方は、家が競売にかかり追い出される可能性もあります。賃貸の方であっても家賃を滞納すれば賃貸借契約を解除されて退去を求められるでしょう。

このような事態に陥る前に債務整理をすべきです。

2-3.闇金に手を出してしまい、人生が破滅してしまう

借金返済に首が回らなくなると、「どこか貸してくれるところはないか」と探し回ってしまう方が多数おられます。

そんなときにたどり着いてしまうのが「闇金(ヤミ金)」です。闇金は、貸金業登録をしていない違法な業者です。最近では「いかにも闇金」といった営業方法ではなく、個人を装って親切そうに近づいてくるケースも増えています。

気づかずに闇金を利用してしまったら、高利息を返済できずに状況をさらに悪化させてしまうでしょう。自分や家族を脅迫されたりひどい嫌がらせをされたりして、精神を病んでしまう方もおられます。最終的には仕事も家族も失い、人生を破滅させてしまう方が少なくありません。

闇金に手を出してしまう前に、早めに債務整理をしましょう。

3.債務整理は弁護士へ相談を

債務整理をするときには、弁護士に相談しましょう。

ひと言で「債務整理」といっても、複数の手続きがあります。

  • 任意整理

借金の利息や手数料をカットして、元本のみを3~5年程度で返済する合意をします。財産はなくならず、対象とする債権者も選択できます。

  • 個人再生

利息や手数料だけではなく元本部分まで大幅に減額してもらい、3年程度で返済します。

財産はなくなりませんし、住宅ローン付きの家を守れる制度も利用できます。

  • 自己破産

税金や健康保険料などを除くすべての負債を免除してもらえる手続きです。一定以上の財産は失われます。

債務整理をするときには、上記のうちから最適な方法を選択しなければなりません。裁判所への申立が必要なものもあり、素人の方では対処が難しくなります。

弁護士に相談すればベストな債務整理方法を選択できますし、手続きを依頼すれば債務者の方がほとんど何もしなくてもスムーズに手続きを完了させることが可能です。

借金問題を放置していると、状況は悪化していくばかりで解決することはありません。少しでも債務整理のことが頭によぎったなら、まずは一度弁護士までご相談ください。

当弁護士事務所へのご相談はこちらより承っております

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