40代の為の債務整理の方法

40代の借金は、多額の借金になりやすいことが大きな特徴といえます。

40代の借金問題は、家族の事情を原因とする場合が多く、不足する金額が多い場合や、長期間の借金を強いられることが多いからです。

他方で、40代の借金問題は、解決するにも苦労する場合が少なくありません。

マイホームや預貯金といった財産があるために、逆に債務整理に踏み切ることを躊躇してしまったり、家族に迷惑かけたくないと問題を抱え込んでしまうことも多いからです。

しかし、1度返済に行き詰まった返済を自力で建て直すことは簡単ではありません。

問題解決を先送りすれば、事態はさらに深刻になっていきます。

お金が足りないことで精神的に追い詰められれば、間違った対応をしてしまうリスクも高くなります。

そこで、この記事では40代の人の借金の状況と、債務整理する際に特に知っておきたい重要なポイントについて解説します。

住宅ローンの残ったマイホームを抱えている場合でもマイホームを失わずに借金を解決することは十分可能です。

また、債務整理しても子供の将来などに悪影響が生じることもほとんどありません。

債務整理をすれば、借金の負担は必ず軽くすることができます。

自分ではどうしようもない理由で多額の借金を抱えてしまったことで、「誰に相談して良いかわからない」ときには、弁護士・司法書士に相談してみましょう。

また、『今の収入では返済が厳しいことは分かっているけど、放置してしまっている。』

『1年以上借金の残高が減っていない、もしくは増えている。』

このような状態の方は、既にその借金を返済できる見込みはほぼありません。

どの法律事務所に相談をしたら良いか分からない方は匿名で利用できる、無料シミュレーションサイトの利用が便利です。

それでは解説をしていきます。

40代の借金事情

世代ごとの家計状況は、総務省が5年おきに実施している「全国消費実態調査」で概況を確認することができます(この記事を書いている平成31年時点での最新版は「平成26年度全国消費実態調査」です)。

この消費実態調査によれば、世帯主が40代の世帯の約6割が何かしらの借金を抱えていることになります。

40代の借金のほとんどは住宅ローンや自動車ローン

40代世帯の借金の理由のほとんどは「住宅ローン」です。

消費実態調査によれば、40代世帯の借金残額は900万円以上となっており、まだローンがたくさん残っていることがわかります。

最近では、晩婚化が進んでいることも影響しているのでしょう。

同様に、マイカー購入のためのローンも40代の借金の大きな理由のひとつです。

家族が増え、子供が大きくなった(増えた)ことで、若いときとは異なるタイプの車に買い換える、より大きな車に買い換えるという人も多いと思います。

マイホームやマイカーをキャッシュで買うという人はほとんどいないでしょうから、住宅ローンは、「当然の借金」ということができます。

しかし、「住宅ローンを抱えていること」は、40代の人のお金の悩みのなかでとても重要なポイントになってきます。

子供の教育費

住宅ローン以外には「子供の教育費」を理由とする借金も多いのではないでしょうか。

40代世帯であれば、子供も学校に進学し、より多額の教育費がかかるようになります。

最近では、義務教育でも私立の学校に通わせたいと考える親御さんが増えてきました。

特に、私立の小中学校に通わせれば、公立の場合の何倍もの費用がかかります。

子供の入学金などを工面するために、銀行などから教育ローンを借りるということもあるかもしれません。

学費以外でも、塾の月謝や、子供の習い事の費用などのために借金するケースも考えられます。

たとえば、子供をスポーツ選手にしたいと考えれば、用具の費用や、コーチや所属チームに支払う月謝、遠征費用とかなりのお金がかかります。

両親の介護費用

40代の借金の多くは、「家庭の事情」を原因とする場合が多いといえます。

両親の介護や家族・自分自身の病気治療のための借金もその典型でしょう。

特に、家族の医療や介護は、長期の問題となることも珍しくないため、じわじわと家計を圧迫していくことがあります。

また、家族の介護や自分の病気に疲れてしまい、冷静な判断をする余裕がない場合や、借金を躊躇できない場合(費用を支払わないという選択肢がない)も少なくありません。

家庭の事情によらない借金

家庭の事情を原因としない借金としては、自分の趣味のための借金や、人付き合いから生まれる支払いのための借金などが挙げられます。

特に、40代になって、収入にも余裕がでてきたことで、自分の趣味に費やす金額が増えてしまう場合もあるでしょう。

また、部下との付き合いや、冠婚葬祭にかかるお金のために、クレジットカードでキャッシングするということも考えられます。

また、なかには、パチンコや競馬といったギャンブル、キャバクラなどの風俗にのめり込んで、借金してしまうというケースもあるかもしれません。

40代が債務整理するときに知っておきたい6つのポイント

借金の返済に行き詰まってしまったときには、「年齢に関係なく」債務整理で解決することができます。

しかし、債務整理の方法には、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、最適のケースも違えば、メリット・デメリットも異なります。

それぞれのケースに合致しない方法を選択してしまえば、「不必要なデメリットを生じさせてしまう」場合があるだけでなく、「債務整理に失敗してしまう」こともありえます。

そこで、40代の人の借金が抱えるポイントごとに、債務整理する際の注意点を確認しておきましょう。

マイホームを失わずにカードローンや住宅ローンを解決する方法

40代の債務整理で最も難しく重要な問題は、住宅ローンの対処法です。

住宅ローンを債務整理すれば、マイホームは抵当権者によって競売にかけられてしまいます。

「マイホームを失いたくないから」と、債務整理に踏み切れずに、事態がさらに悪化してしまうことも珍しくありません。

しかし、マイホームを失わずに、消費者金融や銀行カードローンの借金を解決することは可能です。

「任意整理」、「個人再生」は財産の処分を前提としない債務整理だからです。

「任意整理」は、債権者と個別に交渉して毎月の返済負担を軽減してもらう債務整理です。

たとえば、住宅ローンのほかに、アコムやプロミスといった消費者金融からの借金があるときには、「アコム・プロミスだけ」を任意整理で解決することが考えられます。

任意整理をした借金は、今後の利息が免除され、分割回数の見直しもするので、毎月の返済額を必ず減らすことができます。

銀行カードローンやクレジットカードのキャッシングによる借金が苦しい場合も同様です。

しかし、住宅ローンを組んでいる銀行のカードローンから借金があるときには、その銀行を任意整理することはできません。

カードローンを任意整理すれば、住宅ローンが強制解約となり一括返済を求められてしまうからです。

また、銀行カードローンの保証会社となっている消費者金融からの借金も任意整理できません。

「任意整理でカードローンなどを解決できないとき」や「住宅ローンの支払いも厳しい」には、「住宅ローン特則付き個人再生」で解決できます。

個人再生を利用すれば、すべての借金(元金)の一部を免除してもらえます。

たとえば、300万円のカードローンは、100万円を3年の分割で返済できれば残りの200万円の返済を免除してもらえる可能性があります。

そのほかの金額のときの免除額の目安は下記の表を参考にしてください。

カードローンなどの総額 免除額(返済しなければならない基準額)
100万円~500万円未満 100万円以上を返済すれば残額が免除される
500万円~1,500万円未満 1/5以上の金額を返済すれば残額が免除される
1,500万円~3,000万円未満 300万円以上を返済すれば残額が免除される
3,000万円~5,000万円 1/10以上の金額を返済すれば残額が免除される

※カードローンなどの総額が100万円未満のときには免除されません
※住宅ローンの残額は上記の金額に含まれません

カードローンの返済額を圧縮することができれば、住宅ローンについてはそのままの返済条件でも返せるようになる場合も多いでしょう。

「借金を圧縮しても住宅ローンの返済が苦しい」ときや、「そもそも住宅ローンが返せなくなった」という場合には、「住宅ローン特則」によって、競売されることなく住宅ローンの返済負担を軽減してもらうことができます。

「住宅ローン特則」では、次のような対処をしてもらうことができます。

・滞納によって失った期限の利益を回復できる
・返済期間を延長する(分割回数を増やす)ことができる(最大10年延長)
・一定期間の元金据え置き(利息分のみの支払い)
・ボーナス払いの解除やボーナス払い額の変更
・すでに申し立てられた競売の停止
・そのほか債権者が同意してくれた対応

なお、住宅ローン特則を利用しても、カードローンのように住宅ローンの返済は免除されません。

抵当権者の権利実行(競売申立て)を回避・停止させるかわりに、住宅ローンは全額返す必要があるからです。

それでも、支払期間の延長と元金据え置きを組み合わせるなどの対処をすれば、住宅ローンの返済負担もかなり軽くすることができます。

個人再生については下記ページで詳しく解説をしています。

参考⇒個人再生は家を残せる大きなメリットがあるが2つのデメリットもある

債務整理と自動車ローン

借金が返せなくなった40代の人には自動車ローンを抱えている人、ローン完済済み自動車を保有している人も多いと思います。

自動車を失わずに債務整理するときの対処法は、基本的には、不動産(マイホーム)の場合と同様です。

自動車ローン以外を任意整理で解決することで、自動車ローンを支払うことができるのであれば、ローンの残った自動車を失うことなく、借金問題を解決できます。

ただし、自動車ローンの債権者である信販会社が銀行カードローンの保証会社となっている場合もあることに注意が必要です。

個人再生した場合には、ローン完済済みの自動車は処分する必要はありません。

個人再生では財産の処分は不要だからです。他方で、「信販会社系の自動車ローン」が残っているときには、自動車はローン会社に引き上げられてしまいます。

信販会社の自動車ローンでは、所有権が留保されているからです。

車検証に記載されている所有者名義人が「販売会社(ディーラー)」のケースは、所有権留保されている場合です。

銀行系のオートローンであれば、所有権留保がないのが一般的なので、ローンが残っているときに個人再生をしても自動車は失いません。

自己破産したときには、原則として保有している自動車は処分(差し押さえ)の対象となります。

しかし、購入から年月が経過し、「評価額が20万円に満たないとき」には、自己破産しても自動車は失わずに済みます。

一般的には登録から6~8年(裁判所ごとに基準が違うので弁護士に確認してください)以上経過している自動車は差し押さえの対象外となるといわれています。

関連記事⇒自己破産でも車を残す方法はある?自動車ローンはどうなる?自己破産と車について徹底解説

貯金を失わずに債務整理することも可能

40代の人多くは、住宅ローン等の借金を抱えているのと同時に、一定額以上の預貯金も保有しているのが一般的です。

「老後や子供の進学費用のための貯金」には手を出せないからという理由で、カードローンから借金してしまった人もいるのではないでしょうか。
また、家族の生活のために「できれば貯金を切り崩さずに債務整理したい」と考えている人もいるかもしれません。

任意整理で返済額を圧縮すれば、「毎月の収入から少しずつ返せる」というのであれば、預貯金を一切切り崩すことなく、借金を解決することができます。

任意整理では「実際に借りた借金」は完済するので、こちらの財産状況を債権者に開示する必要もないからです。

また、任意整理をすれば今後の利息は完全に免除されるので、慌てて返済する必要もなくなります。

他方で、借金の減額・免除が伴う個人再生・自己破産では、預貯金を含めた財産の開示が必須です。

自分の財産で借金を返せる状況にあるにも関わらず、借金免除を認めることは、債権者との関係で不公平だからです。

個人再生は、任意整理と同様に、今後の収入から借金の一部を返済していく手続きなので、財産の処分は不要です。

ただし、預貯金が多いと免除される借金の額が少なくなってしまいます。

たとえば、200万円の預貯金がある人が300万円のカードローンを個人再生したときには、200万円以上を返済しなければならなくなります。

300万円の借金の最低弁済基準額は100万円(上の解説参照)ですが、それを上回る財産(清算価値)を持っているからです。

仮に貯金額が300万円を超えていれば、このケースでは借金の免除はうけられません。

自己破産は、債務者の財産と負債とを強制的に清算する手続きです。

そのため、預貯金の額が20万円を越えるときには、差し押さえの対象となります。

預貯金額は1口座あたりの金額ではなく、すべての銀行口座の合算額です。

なお、20万円を超える預貯金があっても、現金を含む他の財産が少ない(99万円以下)ときには、預貯金の差し押さえを免除してもらえる場合があります(自由財産の拡張)。

「自己破産だから貯金は全部なくなる」とあきらめてしまわずに、弁護士に相談してみましょう。

「貯金を失いたくない」からと、貯金を家族名義の口座などに移してはいけません。

個人再生・自己破産では、財産隠しがあると重いペナルティを受けるからです。

個人再生・自己破産では過去2年分の財産の動きを詳細に調査されます。

財産隠しは必ずバレてしまうので、絶対にやめましょう。

債務整理と生命保険・学資保険

40代の人の多くは、生命保険に加入していると思います(学資保険も生命保険の一種です)。

生命保険のほとんどは貯蓄型の保険なので、「解約返戻金」があります。

解約返戻金は「積極資産」となるので、貯金と同様の取扱いとなるので、裁判所への申告が必要です。

したがって、解約返戻金が20万円以上となる場合には、生命保険を解約して債権者の配当に充てなければならないのが原則です。

なお、債務整理したことが生命保険の再加入に悪影響を与えることはありません。

しかし、既往症があるなど健康上の理由で生命保険の再加入が難しい場合もあるかもしれません。

その際には、次の対応をすることで、自己破産の場合の解約返戻金の差し押さえを回避することができます。

契約者貸付を利用して解約返戻金の額を減らす

解約返戻金相当額を自由財産から積み立てる

保険金の受取人(配偶者)に介入権を行使してもらう(家族の財産から解約返戻金相当額を積み立てる)

関連記事⇒債務整理と保険?自己破産をしたときの解約返戻金と新規加入について

債務整理すると仕事はどうなる?

40代の債務整理では、「仕事への影響」を気にする人も多いと思います。

会社から借金していない限りは、債務整理しても会社に知られてしまうことは基本的にはありません。

特に、任意整理であれば、会社にばれる心配は一切不要といえます。

個人再生・自己破産したときには、「官報」という政府が発行する冊子に氏名・住所などが記載されてしまいます。

官報は一般公開されている冊子ですが、普通の会社が官報を逐一確認していないので、官報に載ることから債務整理がバレることはあまりありません。

自己破産したときには、破産手続き開始決定から免責を得るまでの間、一定の資格や業種に制限が生じます。

たとえば、警備員や宅地建物取引士、旅行業務取扱管理者が自己破産するときには、勤務先への事前の相談・報告が必須といえます。

なお、「自己破産(債務整理)したことだけ」を理由に懲戒解雇することは、労働契約法違反の不当解雇に該当することが高いといえます。

事前の対応をきちんとすれば、配置転換などで会社への迷惑も最低限度に抑えられる場合が多いでしょう。

職場との関係では、「退職金(見込み金)」の取扱いにも注意が必要です。

法律の上では、退職金は、「現在の給料の後払い」という扱いなので、債務整理した時点での退職金(見込み額)は、積極財産となります。
個人再生では、退職金見込み額の1/8の金額を清算価値に計上しなければいけません。

たとえば、個人再生の時点での退職金見込み額が、800万円であれば、その1/8である100万円が清算価値として計上されます。

自己破産した場合には、退職金見込み額の1/8の金額が20万円を超えるとき債権者への配当に充てられます。

しかし、退職金を配当に充てなければいけないから「自己破産したら退職しなければいけない」というわけではありません。

退職金見込み額に相当する金銭を自由財産から積み立てれば、破産管財人から会社への請求を回避することもできます。

関連記事⇒債務整理が会社に知られる可能性?自己破産でも勤務先にバレない方法

親の債務整理は子供の将来に影響するのか?

債務整理すると「子供の将来に悪影響が出る」ことが心配で債務整理に踏み切れない人もいるかもしれません。

しかし、親の債務整理が子の進学や就職、結婚に悪い影響を与えることは、ほとんどないといえます。

たとえば、債務整理をしたことが戸籍や住民票に記載されることはありません。

また、高校や大学の面接試験で、親の経済状況について質問されることもありません(むしろ、子に関係のない質問はしてはいけないことになっています)。

就職についても、採用のために、信用情報を照会することは、目的外利用として認められていません。

唯一影響があるとすれば、子が奨学金を借りるときに連帯保証人になれない可能性があることです。

しかし、この点も、機関保証を受けて奨学金の貸与を受けることができるので、実際には問題となりません。

関連記事⇒親が債務整理をすると子供の奨学金の連帯保証人になれない?

まとめ

40代の借金問題は、抱えてしまった金額や事情も重い場合が多く、精神的にもかなり辛いものです。

また、「債務整理のデメリットも大きい」と思い込んでしまうケースも多いので、「債務整理した方が良いとわかっていながらも踏み切れない」という人もいるかもしれません。

しかし、40代の人が借金を抱えた理由(病気・介護・住宅ローンなど)は、短期間で解決できる問題ではありません。

返済に行き詰まった借金を抱え込んでしまえば、状況は時間とともに悪化していきます。

債務整理は「依頼するだけ」で、「金融機関からの取立て」を完全にストップさせ、毎月の返済も一時停止させることができます。

つまり、弁護士・司法書士に債務整理を依頼すれば、借金する前の静かな生活を取り戻すことができます。

借金が返せなくなったときには、できるだけ早く弁護士・司法書士に相談してみましょう。

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