借金の一本化と債務整理

最近ではさまざまなメディアで「借金を一本化!」というキャッチフレーズを目にすることがあります。

ウェブを検索すれば、多くの金融機関のおまとめローンが紹介されています。

また、借金問題の解決方法として「おまとめローン」の利用を推奨するウェブサイトもたくさんあります。

「債務整理」というと、誰しもがネガティブなイメージを持ってしまいます。

借金問題を抱えている人のほとんどが「できることなら債務整理したくない」と考えているでしょう。

その他方で、

「借金の一本化」で本当に解決できるのだろうか?

「おまとめローン」にデメリットや落とし穴はないだろうか?

と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。

今回は。「借金を一本化」して借り換える方法と、債務整理のどちらが借金問題に解決に適しているかということについて解説します。

たしかに、「おまとめローン」を上手に利用したことで借金問題を解決できた人はたくさんいます。

しかし、安易に「おまとめローン」を利用したことで逆に借金問題を深刻化させてしまったという人もいるのです。

「おまとめローン」の利用を考えている人は、この記事を参考に慎重に検討してみてください。

また、『現在の収入から考えて、返済できる見込みがないのは分かっているけど放置してしまっている。』

『自転車操業のような状態で借りては返す状態が1年以上続いている。』

このような状態の方は、既にその借金を返済できる見込みはほぼありません。

手遅れになる前に、弁護士や司法書士に相談を行ってください。

法律事務所は匿名で利用できる、無料シミュレーションサイトの利用が便利です。

それでは解説をしていきます。

債務整理のメリットとデメリット

債務整理と「おまとめローン」の比較の前に、それぞれのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

債務整理のメリット

債務整理のメリットとしては次の点が挙げられます。

借金問題の終わりが見える
利息がすべて免除される
継続可能な返済額に圧縮することができる
破産免責を受ければ、今後の返済がすべて免除される
借金問題を早期に解決できる

債務整理の最大のメリットは、「借金問題を早期に解決できる確率」が高いことです。

自己破産であれば数ヶ月~1年程度、任意整理・個人再生でも3年から5年程度で借金問題を解決できます。

また、任意整理・個人再生では、手続き後の利息が完全に免除されることも大きなメリットです。

さらに、毎月の返済額も債務者の収入状況に応じて返済可能な額まで圧縮することができます。

債務整理のデメリット

債務整理のデメリットには、次のものがあります。

信用情報に傷がつく
自己破産すれば、資格・職業の制限や財産の処分が必要となる
官報に公告される
弁護士・司法書士費用が必要となる

債務整理の最大のデメリットは、信用情報に傷がつくことです。

実際にも、「将来借金できなくなること」や「クレジットカードがつくれなくなる」ことがイヤで、債務整理を躊躇してしまう人は少なくありません。

また、債務整理したことで、「借金を返せない状態にあること」を他人に知られてしまうのではないかと不安に感じている人も多いようです。

債務整理のデメリットについては当サイトで詳しく解説をしています。

「おまとめローン」のメリット

「おまとめローン」のメリットをまとめると次のとおりになります。

毎月の借金返済が1回にまとまる
毎月の返済額が現状より少なくなることがある
信用情報に傷が付かない
弁護士や司法書士に依頼する必要がない
財産を処分する必要もない

「おまとめローン」による借金の借換えは、債務整理ではないので、「ブラック扱いになることを回避」できます。

また、債務整理というネガティブなイメージのある解決法ではなく、「借金を返す」ことで後ろめたさも払拭されます。

さらには、法的な手続きを取るわけではないので、弁護士・司法書士の費用も不要です。

「おまとめローン」のデメリット

「おまとめローン」を紹介するウェブサイトなどを見るとおまとめローンには多くのメリットがあるように感じます。

しかし、「おまとめローン」にも次のようなデメリットがあります。

現状よりも借金総額(返済総額)が増えることが多い
適用利率を下げるために借り換えに必要な金額以上の借金を抱えてしまうことがある
審査結果によっては毎月の返済額があまり変わらないこともある
返済期間が長期化するため、返済不能となるリスクも小さくない
「おまとめローン」の返済に行き詰まれば、自己破産しか選択肢がない場合が多い
「おまとめローン」で借り換える金額によっては、担保の提供を要求されることがある

「おまとめローン」の最大のデメリットは、「借金が減らない」ことに尽きます。

「貸付利率が低くなるのだから借金は減るのでは?」と思った人もいるかもしれません。

しかし、実際には、返済期間が延びることで利率低下分のメリットがなくなってしまうことが少なくありません。

また、おまとめローンに適用される利息を下げようとして、借り換えに必要な金額をはるかに超える借金を申し込んでしまう人も少なくありません。

借金を解決するために申し込むはずの「おまとめローン」で借金が増えては本末転倒です。

返済条件をシミュレートしてみる

「おまとめローン」による「借金の一本化」と債務整理での解決のどちらが有利なのかは、それぞれの借金問題(借金額・収入額・保有財産などの事情)によって異なります。

一番大事なのは、両者を丁寧に比較・シミュレートした上で、慎重に判断することです。

まず、それぞれの場合の返済条件を比較しておきましょう。

【表1】借金200万円(50万×4社)の返済条件(消費者金融と銀行カードローン)
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【表1】は、借換えによって返済する元の借金の返済条件です。おまとめローンの利用を検討している人は、すでに「多重債務」となっていることがほとんどです。今回は、4社から50万円ずつの合計200万円の借金がある場合でシミュレートしてみます。

消費者金融・銀行カードローンいずれの場合でも、約定返済では利息の負担がかなり重たくなります。

50万円の借金に対して支払う利息総額は、25万円前後にもなります。

また、最低返済額での約定返済では、「利息の低い銀行カードローンの方が支払利息総額が多い」ことにも注意が必要です。

「毎月の返済額」を減らすと返済総額が増えることがある

下の【表2】は、200万円の借金を年12%の「おまとめローン」で一本化したときの返済条件を「毎月の返済額ごと」に比較したものです。

【表2】200万円を「おまとめローン(年12%)」で借りた場合の返済条件
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「おまとめローン」の利用を検討している人には、「毎月の返済回数を1つにまとめる」だけでなく、「毎月の返済額を減らしたい」という人も少なくないと思います。

しかし、毎月の返済額を減らしてしまうと、おまとめローンの方が最終的に支払う利息の額が増えてしまう場合があります。

当然ですが、返済額を圧縮すれば、返済期間も長くなります。返済額によっては、これから「10年近くも借金と付き合う生活」を続けなければならなくなります。

多く借りれば当然返済総額は増える

借金は1回の借入額が多いほど適用利率が下がるのが一般的です。実際に「おまとめローン」が利用されるときにも、利率を下げるために「借換えに必要な金額よりも多く借りる」人が少なくありません。

【表3】は、適用金利を下げるために「借換えに必要な200万円」よりも多い金額を「おまとめローン」で借りた場合の返済条件の例です。

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この場合には、支払利息総額が軒並み「借換え前をよりも増えている」ことに注目する必要があります。

借入額が増えたために、毎月5万円以上の返済ができなければ、「支払う利息の総額は2倍」近くに膨らんでしまうのです。

そのため、借換え額よりも多い金額を「おまとめローン」で借りたケースでは、最終的に返済に破綻する場合も少なくありません。

金利を下げる目的で余計に借りるときには、「余ったお金」をすぐに「繰り上げ返済(随時返済)」で返済することが大切でしょう。

200万円の借金を債務整理したときの返済額

下の【表4】は、債務整理したときの返済額の例です。

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債務整理をすれば、それ以後に発生する利息はすべて免除されます。

また、任意整理のときの返済回数は、現状よりも有利に設定しなおすことが一般的です。

今回のモデルケースの場合であれば、5年前後の分割弁済となることが多いと思われます。

したがって、債務整理であれば、「毎月3万円ほどの支払い」で借金問題を解決することが可能となります。

債務整理と「おまとめローン」はどちらが良いのか?

借金の返済が苦しくなったときの解決策として、「債務整理」と「おまとめローン」のどちらが良いのか、ということはそれぞれの状況によって結論が異なります。

たとえば、次の条件をすべて満たすことができれば、おまとめローンでも多額の借金を解決することが十分可能でしょう。

おまとめローン利用後も現在の返済額を維持できる場合
最低返済額での約定返済ではなく、「繰り上げ返済」を意識的に行える場合
「ろうきん」のような一般の金融機関よりも遙かに低い利率で借入ができる場合
病気や失業の心配がなく、長期間の返済に十分耐えられる場合

「毎月の返済額を減らしたい」人は債務整理した方が良い場合が多い

「おまとめローン」の利用を考えている人の多くは、「毎月何回も返済日がやってくること」だけでなく「毎月の返済額の負担」が苦しいと感じています。

おまとめローンを利用して毎月の返済額を減らしてしまうと、「借金に悩まされる期間が長くなる」だけでなく、「今まで以上に多くの利息を支払う」ことになりかねません。

実際にも、おまとめローンを利用したために、「任意整理」のタイミングを失い、「自己破産」しか解決の選択肢が残らなくなってしまった人も少なくありません。

「借金の返済額を減らしたい」という人は、債務整理で借金問題を「確実に解決すべき」でしょう。

「おまとめローン」を利用すると、「それ以上借金できない」

債務整理するとブラック扱いとなるため、その後の借金申込みやクレジットカード発行ができなくなります。

ブラック扱いになるのがイヤで債務整理を躊躇する人は少なくありません。

しかし、「おまとめローン」を利用しても今後の借金はできなくなることがほとんどです。

「おまとめローン」の中には、「返済中に他の借金をしない」ことを約束しなければならない商品もあります。

また、総量規制との関係で、おまとめローンを借りた時点で「借金できる限度額」を超えてしまうことも多いでしょう。

「今後借金できなくなる」というデメリットは、債務整理も「おまとめローン」も変わりがないのです。

「借金一本化のメリット」まとめ

「おまとめローン」は借金です。消費者金融などのCMでは「ご利用は計画的に」とよく言われますが、「おまとめローン」の利用は、「より計画的」、「より慎重に」行う必要があります。

いまでは多くの弁護士・司法書士事務所が借金の相談を無料で行っています。

「おまとめローン」の利用は、まずは「債務整理するとどうなるか」ということを確認してからでも遅くありません。

債務整理ならアヴァンス法律事務所

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