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フクホーから督促状や電話が来た際の対応策と債務整理の方法

フクホーは完済ではよく知られた古くからある中小の消費者金融(いわゆる街金)です。

借金を滞納すれば、誰でも不安になってしまいます。

フクホーは、「ミナミの街金」なので、映画やマンガでみたことがあるような怖い思いをするのではないかと余計に不安に感じてしまう人もいるかもしれません。

不安な思いに駆られて間違えた対応をすれば、借金問題は余計に深刻になってしまいます。

たとえば、自転車操業やクレジットカードの現金化によって、「目先の返済のために借金を増やしてしまう」ことが典型例です。

しかし、大阪の街金であるフクホーであっても、きちんと対応すれば、「怖い思い」をすることはありません。正規の金融機関である以上、守らなければならないルールがあるからです。

そこで、今回は、取立ての流れ、規制、自力で滞納を解決できないときの対処法について詳しく解説します。

フクホーから借金がある人には、すでに他の金融機関では借金できない状況に陥っている人も少なくありません。

フクホーの滞納を解決しようとヤミ金などと関われば、人生を台無しにしてしまう可能性もあります。

「借金が返せない」と感じたときには、できるだけ早く、弁護士・司法書士に相談して正しく対応しましょう。

また、『完済が難しい事は心の中では頭では分かっているけど放置してしまっている。』

『給料が出ても、返済でほとんどなくなってしまいまた借りてしまう。』

このような状況まで状態が悪化している方は、既に黄色信号が点滅している状態です。

手遅れになる前に、今すぐに法律事務所に相談を行ってください。

それでは解説をしていきます。

「フクホー」の借金を滞納するとどうなる?

借金を延滞してしまったときの流れを確認しておきましょう。

借金を延滞してしまったときには、「今後どうなるのだろう?」とさまざまなことに不安を感じます。

不安な気持ちから慌ててしまい誤った対応をしてしまうケースも実際には少なくないからです。

借金取立ての一般的な流れ

借金を延滞してしまったときの基本的な流れは次の通りです。

①フクホーから電話連絡がくる

②フクホーから督促状が届く

③フクホーから一括返済を要求される

④裁判所から支払督促や訴状が送達される

⑤給料が差し押さえられる

禁止されている取立て行為

フクホーのようないわゆる「街金」からの取立てには、「怖い思いをすることがあるのではないか」と不安に感じる人も多いと思います。

しかし、正規の貸金業者であるフクホーは、法律や監督官庁の指導にしたがって取立てを行わなければなりません。

たとえば、貸金業法21条は、次のような取立行為を明確に禁止しています。

・正当な理由がないのに、不適切とされる時間帯(21時~翌8時)に、債務者等に電話・ファクス・訪問などの方法で取立てを行うこと
・債務者が返済や連絡を受ける(債務者から連絡する)時期を申し出ているにもかかわらず、正当な理由なく債務者等に電話・ファクス・訪問などの方法で取立てを行うこと

・正当な理由がないのに、勤務先や自宅以外の場所に電話・電報・ファックス・訪問によって取立てをすること
・訪問による取立てを行った際に、債務者などから「帰って欲しい」と言われてもなお居座る行為
・張り紙や立て看板といった他社に借金している事実が知られるような方法で取立てを行うこと
・他社から借入をして借金を返済するように要求すること

・債務者の家族・知人などに代位弁済を要求すること
・債務者の家族・知人などに、債務者の居場所を教えるようにしつこく迫ること
・正当な理由もないのに、弁護士・司法書士に依頼して債務整理に着手した債務者(やその家族等)に連絡すること
・上記の行為をするようなことをほのめかす言動をすること

この貸金業法の規定は、さらに貸金業法施行規則貸金業者の監督に当たっての評価項目(いわゆる金融庁ガイドライン)によって、さらに細かく規制されています。

この規制に違反すれば、罰金・営業停止・営業許可の取消しといった刑事罰・行政罰が科されることがあります。

したがって、「ナニワ金融道」のようなマンガで描かれるような取立てにあうことはありません。

万が一、違法な取り立てにあったという場合には、弁護士・司法書士に相談することができるほか、大阪府の窓口にも相談できます。

業者に対する苦情相談窓口(大阪府ウェブサイト)
・大阪府商工労働部中小企業支援室金融課 06-6210-9506

取立てを無視するとどうなる?

「怖い取り立て」を受ける心配がないからといって「取立てを無視」してはいけません。

フクホーの取立てを無視すれば、取立てが厳しくなる可能性が高いからです。

たとえば、「フクホーが債務者の携帯・スマホに電話しても出てもらえない」ときには、勤務先や自宅に電話・訪問してもかまわない「正当な理由がある」と解釈される場合があるからです。

また、電話連絡を無視されたことを理由に「1回の延滞でも期限の利益を失う」ことも考えられます。

なお、「仕事中などにフクホーから電話が掛かってきて出られなかった」場合には、こちらからかけ直した方がより安全といえます。

その際に、「延滞分を解消できる期日」を明確に伝えれば、その日までさらに取り立てを受けることはありません(何度もこの手が通用するわけではありません)。

しかし、フクホーの電話は「繋がりづらい」ことでよく知られています。

フクホーからの借金を返せないことがわかっているときには、支払い日の前から余裕を持って対応することが重要でしょう。

給料差し押さえ

「給料の差し押さえ」は、借金取立ての最終手段です。

債権者としても給料の取り立てには、手間も費用も時間もかかるので、できれば回避したいと考えることが一般的でしょう。

特に、フクホーからの借金は、「99,000円可決」が多いため、「わざわざ法的な手段はしないだろう」と考えている人もいるかもしれません。

しかし、10万円は、債権者にとっては、法的回収を十分に検討するだけの金額です。

「フクホーは給与所得者にしかお金を貸さない」ので、給料を差し押さえられれば確実に借金を回収できるからです。

借金を回収するための法的手続きにかかる費用もさほど多額ではありません。

法的手続きにかかる費用は請求額に応じて高くなる仕組みになっているからです。

たとえば、最も費用の安い支払督促で10万円を回収する際にかかる費用は、支払督促にかかる費用と強制執行(給料差押え)にかかる費用をあわせても1万円程度です。

また、いまでは支払督促は、オンラインから申し立てることも可能なので、手間もかなり軽減されています。

給料を差し押さえられれば、勤務先にも借金を返せていないことがバレてしまうので、「10万円程度で裁判されることはない」とタカをくくるのはとても危険といえます。

「フクホー」の借金を滞納したときにやってはいけないこと

借金を滞納すると、色んなことが不安になります。

「家族や会社に知られはしないか」、「自宅に取立員が押しかけてくるのではないか」といったことが気になって、冷静な判断ができずに間違えた対応をしてしまうことも少なくありません。

フクホーの借金を滞納してしまった(滞納しそうな)場合でも、次のような対応は絶対にしてはいけません。

他社借入で返済

借金が返せないときに「さらに他社から借金して返済日をなんとかやりすごす」方法をとってしまう人は少なくないようです。

ウェブで「借金が返さない」などと検索したときにも、「他の金融機関からの借金」を薦めている記事を目にすることがあります。

特に、フクホーからの借金はかなり小口の金額である場合も多いので、「クレジットカードでキャッシングして今月はやり過ごそう」と考える人もいるかもしれません。

しかし、借金返済のために借金する行為は、借金を増やしたり、その後の返済負担を重くする行為なので、絶対にすべきではありません。

クレジットカードの現金化もやってはいけない

「クレジットカードの現金化」とは、クレジットカードで購入した商品をリサイクルショップなどで売却して換金する行為のことです。

新幹線回数券や商品券、高級家電、ブランド品といった換金率の高い商品が対象となる場合が多いようです。

しかし、クレジットカードの現金化は、最終的には借金を増やす行為です。

購入額よりも売却額の方が低いので、その差額分(+分割払いやリボ払いの手数料)だけ借金が増えてしまうからです。

また、クレジットカードの現金化は、カード会社の権利(購入した商品の所有権)を損なわせる問題のある行為です。

そのため、クレジットカードの現金化は、自己破産した場合の「免責不許可事由」となっています。

自己破産しない場合であっても、カードの現金化が判明すれば、カードの強制解約となるリスクもあります。

強制解約となれば、残額の一括返済を要求され、状況はさらに悪化してしまいます。

さらに、クレジットカードの現金化は、違法業者と関わってしまうリスクも抱えています。

いわゆる買取屋、チケット屋の被害に遭わないためにも、絶対に行うべきではありません。

ヤミ金とは絶対に関わるべきでない

フクホーから借金のある人には「訳あり」の人も多いと思います。

たとえば、過去に債務整理の経験があり、アコムやプロミスといった大手消費者金融からは借金できず、クレジットカードも作れないというケースです。

これらのケースでさらに借金するためには、「ヤミ金」に頼るしかありません。

ヤミ金業者は多数存在し、ネットが普及したいまの社会では比較的簡単にアクセスすることもできます。

しかし、ヤミ金業者と関われば、「借金が返せない」ことよりもはるかに大きなリスクを抱えます。

ヤミ金と関わってしまった際のリスクの例は次の通りです。

・ヤミ金は、絶対に借金を「完済」させてくれない
・違法な暴利を支払わされ続ける(最近のヤミ金はトニ・トサンが相場)
・氏名・住所・メールアドレス・電話番号などを他の違法業者に知らされる
・SNSなどを利用して周囲の人たちに借金していることをバラされることがある
・性的な行為、画像・動画の提供を要求される場合がある(特に女性の場合)
・犯罪行為に関わることを強要される場合がある

ヤミ金業者は、「完済させずに」、少ない融資額で暴利をむさぼり取ることが目的です。

また、利息の支払いに疲弊しきった債務者に対しては、「銀行口座の譲渡」などの違法行為をそそのかすことも珍しくありません。

万が一、銀行口座を譲渡してしまったときには、譲渡しなかった他の口座もふくめたすべての銀行口座が凍結され、銀行口座を一生開設できない可能性もあります。

ヤミ金との関わりは、リスクしかない行為なので絶対にすべきではありません。

万が一、ヤミ金と関わってしまったというときには、すぐに弁護士・司法書士に相談すべきです。

「個人間融資」はヤミ金

最近は、ウェブの掲示板などを通じて「個人間の借金」をする人も増えているようです。

しかし、いわゆる「個人間融資」や「お金を貸します掲示板」などの貸し手は、例外なくヤミ金業者といってよいでしょう。

一般の人が、赤の他人にお金を貸して上げる必要はないからです。

また、企業でない者であっても、他人に金銭を貸し付ける行為を継続的に行っているのであれば、営業行為であり法律上の許認可を得なければなりません(正規の許認可を得ずに業として融資をしていれば、その時点でヤミ金業者です)。

個人からの借金は、「フクホーよりも厳しくない」と考えている人もいるかもしれませんが、実際にはその逆です。

個人間の借金は、次の点で、貸金業者からの借金よりも不利となります。

貸金業者などからの借金よりも利息が高くなることがある
消滅時効が完成するまでの期間も長い
取立て規制が存在しない

個人間の借金でも利息を付することは可能です。

あまりよく知られていないのですが、個人間の借金であれば、理屈の上では年109.5%までの利息を付しても罰則はありません。

金融機関からの借金であれば、金利が年20%を超えることはないので、いかに高いかわかってもらえると思います(年20%を超える部分は、いわゆるグレーゾーン金利になります)。

また、消滅時効が完成するまでの期間も、金融機関からの借金は5年でよいのに対し、個人の借金であれば10年必要です。

さらに、金融機関でなければ、貸金業法や金融庁ガイドラインは適用されないため、取立ての規制もありません。

つまり、個人からの借金であれば、「いつ会社などに電話されても文句をいえない」のです。

個人間融資は、一見すると便利で「ありがたい仕組み」のように感じるかもしれませんが、実際には危険だらけです。

絶対に利用すべきではありません。

関連記事⇒友達や知人、親戚など個人間の貸し借りも債務整理する事はできる?

「フクホー」が返せないときには「債務整理」で解決

フクホーの借金を滞納してしまったときには、すでに深刻な状況になっている場合も少なくないでしょう。

滞納額をすぐに解消できないときには、弁護士・司法書士に債務整理を依頼して解決すべき場合が少なくありません。

いますぐにでも債務整理に着手すべき場合

たとえば、次のような場合には、自力で滞納を解決しようと考えずに、すぐに弁護士・司法書士に相談すべきといえます。

フクホーの延滞を自力で解決できる見込みがないとき
フクホー以外にも借金を抱えているとき
すでに訴状や支払督促が送達されているとき
借金していることが家族等にバレるのが心配なとき

借金問題は、できるだけ早い時期に解決にむけた対応に踏み切るべきです。

特に、フクホーから借金しているときには、「他の金融機関からも借金を抱えているケース」が少なくありません。

フクホーへの支払いを滞納したときには、他の借金もすでに完済できない場合が少なくないでしょう。

さらに自転車操業を繰り返せば、自己破産以外に解決手段が残らなくなる可能性もあります。

問題を1人で抱え込まずにできるだけ早く、弁護士・司法書士に相談することが大切です。

過去に債務整理していても債務整理できる?

フクホーから借金がある人には、過去に債務整理の経験がある人も少なくないでしょう。

また、現在債務整理中という人や「二度目の債務整理なんてできない」と思い込んでいる人もいるかもしれません。

これらの場合でもあっても債務整理が不可能というわけではありません。

たとえば、「任意整理」、「個人再生」には回数などの制限はありません。

「債権者の同意」さえ得られれば、任意整理中の再度の任意整理(再和解)も可能です。

また、前の任意整理が終わったばかりであっても問題はありません。

個人再生の場合には、小規模個人再生であれば、計画返済終了後、計画返済中(認可された計画に基づく分割返済)の再度の個人再生申立ても不可能ではありません。

ただし、給与所得者等再生を利用した場合には、過去の再生計画認可から7年が経過していないときには、再度給与所得者等再生は利用できません。

なお、計画返済に行き詰まってしまったときには、「計画返済の見直し(リスケジュール)」を申し立てることができます。

リスケジュールが認められれば、返済期間を最大で2年延長でき、毎月の返済額をさらに減らすことができます。

自己破産の場合には、前回の免責から7年が経過していないときには、免責不許可となる可能性があります。

ただし、この場合でも裁量免責の可能性がないわけではありませんし、個人再生で解決できる場合も多いでしょう。

過去に債務整理しているからとあきらめる必要はありません。

逆に、フクホーへの返済のためにさらに借金をしてしまえば、債務整理にかかるコストが大きくなる可能性が高くなります。

債務整理の費用が支払えない

フクホーを延滞しているときには、「手持ちのお金に全く余裕がない」ことも多いと思います。

しかし、「手持ちのお金に余裕がない」場合であっても、債務整理することは可能です。

弁護士・司法書士への借金・債務整理の相談は無料で受けられる場合がほとんどです。

また、弁護士・司法書士に支払う報酬も分割で支払うことが可能です。

債務整理を依頼すれば、借金の返済はすべて一時中止となるので、毎月の給料から弁護士・司法書士報酬を支払えば良いのです。

「お金がない」あきらめる必要はありません。費用の支払いに不安があることも、無料相談であわせて相談すると良いでしょう。

関連記事⇒債務整理費用が払えない?分割や後払いが出来る法律事務所で相談を!

まとめ

フクホーには、「ヤミ金ではないか」といった口コミが寄せられることがあります。

しかし、フクホーは、古くから貸金業免許を更新しつづけている正規の貸金業者です。

したがって、法律を無視した取立てが行われることはないといえます。

とはいえ、フクホーを利用する人には、信用状態が不安定な人も多いため、大手よりも取立ての展開が早くなる場合も少なくないでしょう。

それ故に、フクホーを延滞してしまったときには、早期に、正しく対応することが特に重要となります。

延滞を解消しようとさらに借金を増やせば、ますます状況は悪化します。冷静に判断することが大切です。

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