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消費者金融の借金を相談する6つの方法
今回は、アコムやプロミス、アイフルといった消費者金融の借金で悩んだときの相談方法について解説します。
消費者金融からの借金には高額な利息が付きます。
そのため、返済が行き詰まりだすと、対処が遅くなるほど状況はどんどん悪化していきます。
消費者金融の借金を返すためにさらに借金を繰り返すことになれば、借金は雪だるま式に増えていきます。
借金の問題は「深刻化する前に」できるだけはやく弁護士や司法書士に相談することが非常に重要です。
消費者金融の借金の相談窓口は、実はたくさんあります。しかもその多くは無料です。
消費者金融からの借金に困ったときには、これらの窓口を上手に使って、問題が深刻になる前に解決しましょう。
また、『今の会社の給料では返済が厳しいことは分かっているけど、放置してしまっている。』
『複数の消費者金融から借入をしており、借金で借金を返済するような状況が続いている。』
このような状態の方は、既にその借金を返済できる見込みはほぼありません。
それでは解説をしていきます。
住んでいる地域の相談窓口を利用する
借金の悩みは、居住している地域に設置されている無料相談窓口に相談することができます。
地域の相談窓口としては、市区町村が開催している無料法律相談会が最も一般的でしょう。
市区町村によっては、ほぼ常設に近い形で多重債務相談を受け付けているところもあります。
詳しくは、市区町村のウェブサイト・広報誌を確認するか、直接電話で問い合わせてください。
消費生活センターに相談する
地域の相談窓口としては、消費生活センターも便利です。
消費生活センターは、地方公共団体が設置している組織で、事業車に対する消費者の苦情相談や衣食住に関する情報提供などを行っています。
消費者生活センターでは、多重債務の相談にも力を入れており、市区村長が個別に相談窓口を設置していない場合でも消費生活センターでは相談を受けている場合があります。
消費生活センターへの問い合わせは、「消費者ホットライン」(0570-064-370)から最寄りのセンターなどに接続してもらえます。
なお、消費者ホットラインはNTTナビダイヤルでの運用のため、料金がかかるほか、IP電話などの一部電話では利用できません。
県や国の相談窓口を利用する
市区町村だけでなく、県や国の機関でも多重債務の相談を受けることができます。
たとえば、東京都の「多重債務者生活再生事業」では相談に加えて、債務整理に必要な費用や債務成虫の貸付を受けることができます(ただし審査に通る必要があります)。
それぞれの都道府県での相談窓口については、下記金融庁ウェブサイトからご確認ください。
国の機関としては、消費者金融を監督する立場にある財務局でも相談を受けることができます。
各地の財務局本庁だけではなく、財務事務所でも相談を受けられるもあります。
財務局・財務事務所の問い合わせ先などについては、下記リンクから確認してください。
・北海道財務局
・東北財務局
・関東財務局
・東海財務局
・近畿財務局
・中国財務局
・四国財務局
・九州財務局
どこにいったら良いかわからないときは「法テラス」
借金問題の背景に様々な事情があることは少なくありません。
そのため、「何から相談したら良いかよくわからない」ということもあると思います。
そのようなときには、法テラス(日本司法支援センター)が便利です。
法テラスのコールセンター(0570-078374)に電話すれば、それぞれの困りごとの相談先を教えてもらえます。
法テラスの法律相談は2種類
また、法テラスでは、弁護士や司法による直接の相談も受け付けています。
法テラスを利用した相談には、自分で選んだ弁護士・司法書士の事務所で相談を受ける「直接予約制事務所相談」と、法テラス地方事務所で相談を受ける「法テラス事務所相談」とがあります。
詳細については、下記リンク(法テラスウェブサイト)から最寄りの地方事務所のページでご確認ください。
生活困窮者は無料で相談を受けられる
生活保護受給者(やそれに準ずる生活困窮者)であれば、法テラスの相談を無料で受けることができます(ただし、同事案で3回まで)。
法テラス利用の資力基準については、こちらのページでシミュレートすることもできます。
法テラスに関しては下記ページで詳しくまとめています。
債務整理と法テラス?自己破産や任意整理の弁護士費用の違いとメリット
生活保護者と債務整理については下記ページでまとめています。
クレジットカウンセリング協会
クレジットカウンセリング協会は、1987年に、日本貸金業協会・日本クレジット協会・全国銀行協会等の金融機関系の機関の出資で設立された公益社団法人です。
クレジットカウンセリング協会では、全国21のセンターおよび相談室で、「電話相談」、「クレジットカウンセリング」、「任意整理」を無料で行っています。
クレジットカウンセリング協会は、貸金業者などが設立した機関だから心配という人もいるかもしれません。
しかし、クレジットカウンセリング協会で実施されるカウンセリングや任意整理は、弁護士や消費生活アドバイザー(国家資格)が担当します。
中立公平な立場からきちんとしたアドバイスを受けられ、任意整理も不利な内容を押しつけられることはありません。
実績も十分な機関なので安心して利用できます。
弁護士会・司法書士会の法律相談を利用する
弁護士会や司法書士会が実施している相談会を利用することも1つの選択肢です。
弁護士会・司法書士会は各都道府県(北海道は函館・札幌・釧路・旭川の4カ所)にあります。
地域によっては、単位会の支部で相談会を実施しているところもあります。
不当解雇や詐欺被害といった借金の原因となりうる問題についても、弁護士であればあわせて相談することができます。
それぞれの単位会の連絡先は下記のリンクから確認することができます。
・各地の弁護士会(日本弁護士連合会)
・各地の司法書士会(日本司法書士会連合会)
公的機関の相談窓口を利用するときの注意点
ここまで紹介した相談窓口はすべて無料なので気軽に相談を受けることができます。しかし、次のような不便な点があることに注意が必要です。
相談を受けたいときに受けられない可能性がある
公的機関などが設置する無料相談には、常設ではないものが少なくありません。
たとえば、市区町村の法律相談会は、月に1・2回程度の実施というものが多いでしょう。
また、曜日限定の相談窓口も少なくありません。相談窓口を利用するためには、こちらが都合を合わせる必要があります。
また、弁護士会や司法書士会が実施する法律相談改も毎日実施されているわけではありません。
法テラスは、無料窓口のなかでは比較的レスポンスの早い組織ですが、地方事務所によって状況はさまざまです。
なお、法テラスの各地方事務所のページでは、相談の待ち状況の見通しも確認することができます。
さらに、利用希望者が多数いるときには、数週間・数ヶ月の順番待ちをなる場合もあります。
特に、クレジットカウンセリング協会のカウンセリングは、申込みからカウンセリング実施まで比較的時間がかかることでも知られています。
借金の問題は、早期対応が非常に大切です。
「相談待ち」の間にも状況が悪化していくことも珍しくはありません。
相談時間が限られ、相談限りで終わることが多い
無料窓口での相談は、「相談1回30分まで」という制限を設けているところが多いです。
しかし、わずか30分で実際の相談を十分に行うことは簡単ではありません。無料窓口で相談を受ける際には、事前に困りごとのポイントをまとめ、必要な資料を整理するといった事前準備が重要です。
また、無料窓口での相談は、「相談限り」で終了となることがほとんどです。
つまり、相談してもらった弁護士や司法書士にそのまま債務整理を依頼することはできません。
実際の借金問題が「相談だけで解決する」ということは稀です。
無料相談の結果、「債務整理した方が良い」との結論に達しても、それから債務整理を依頼する弁護士・司法書士を探さなければならないのでは、二度手間になります。
個別の事務所に相談しても無料
公的な相談窓口以外で弁護士や司法書士に相談すれば高額な料金がかかると思っている人はいまでも少なくありません。
しかし、今では多くの弁護士・司法書士事務所で、借金問題の無料相談を受けることができます。
公的窓口と違い、個別事務所での相談は、実施日時や相談時間の面でも融通が利く場合が多いでしょう。
最近では、土日や平日夜間に相談を受けてくれる事務所や、1時間の相談時間を設定している事務所も増えてきました。
相談後すぐに債務整理に着手できることが一番の強み
公的窓口との一番の違いは、そのまま債務整理を依頼できることです。
借金で悩んでいる人が弁護士や司法書士に相談するときには、すでに借金が深刻な状態に場合が少なくありません。
相談を受けた弁護士・司法書士にそのまま債務整理を依頼できたときには、相談当日(もしくは数日以内)に、債権者に対し受任通知を送付してもらうことも可能です。
債権者に受任通知が送付されると、一切の取立てが止まります。
「債権者からの取立てが精神的につらい」と感じている人こそ、無料窓口ではなく個別の事務所に相談をすべきでしょう。
受任通知に関しては下記ページで詳しく解説をしています。
受任通知と債務整理の関係?支払いや督促が止まる流れとメリット
まとめ
借金問題は、誰にでも起こりうる問題です。そのため、地域にはたくさんの相談窓口が用意されています。
しかし、それよりもたくさんの弁護士・司法書士事務所が、無料で借金の相談を受け付けてくれます。
いまではウェブを利用すれば、弁護士・司法書士を見つけることは簡単です。
無料窓口の都合にあなたが合わせるのではなく、あなたの都合に合わせてくれる弁護士・司法書士を見つけることからはじめてみてはいかがでしょうか?