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借金700万円の返済方法と債務整理を今すぐすべき理由
「借金700万円」をまともに返済しようと考えると、相応の収入が必要になります。
現実問題として年収が1000万円、2000万円とある方でも自力で返済していくのは厳しいでしょう。
普通に返済するよりも「債務整理」を選択するほうが現実的なのは間違いありません。
しかしながら、一言に債務整理と言っても複数の方法があり、収支と借金の状況に合わせて適切な方法を選択しなければなりません。
そこで、今回の記事では借金700万円の返済と債務整理について、以下の内容をまとめました。
700万円を完済するまでにかかる利息は?
借金700万円を任意整理する場合の返済額は?
借金700万円を個人再生する場合の返済額は?
自己破産を弁護士に依頼する時の費用は?
700万円の借金をどうすれば解決できるか、方法別に指標を示しながら解説をしていきます。
また、『借金を借りてはそのお金で、他の借金を返す自転車操業のような生活が1年以上続いている。』
『収入が数千万円以上と多いわけでもなく、遺産相続など数百万円単位でお金が用意できる予定もない。』
このような状態まで状況が悪化している方は、すでに700万円もの借金を返済することはまず不可能です。
手遅れになる前に今すぐに法律事務所に相談をしてください。
それでは解説をしていきます。
借金700万円を完済するまでに支払う利息は?
借金700万円を普通に完済する場合にかかる利息は、「返済期間」と「年利」によって左右されます。
返済回数と年利の異なる返済条件で、利息がどう異なるのか解説します。
返済条件 | 1回の返済額 | 利息総額 |
---|---|---|
年利5%・60回返済 | 132,098円 | 925,887円 |
年利5%・80回返済 | 103,072円 | 1,245,756円 |
年利10%・60回返済 | 148,729円 | 1,923,727円 |
年利10%・80回返済 | 120,234円 | 2,618,734円 |
年利15%・60回返済 | 166,529円 | 2,991,741円 |
年利15%・80回返済 | 138,925円 | 4,114,026円 |
返済期間が長く、年利が高いほどに最終的な利息の総額が大きくなります。
年利15%で80回で完済する場合、利息だけで400万円以上支払うことになるのです。
できれば短期間で完済して利息を少なく済ませたいところですが、借金700万円となると簡単にはいきません。
年利5%で80回完済でも、1回の返済額は10万円を超えます。
80ヶ月は6年8ヶ月なので、6年以上毎月10万円を返済に充てなければならないのです。
これを60回完済にすれば利息総額は30万円ほど減らせますが、毎月の返済が3万円アップします。
同じ年利で利息を減らそうと思えば、その分だけ毎月の負担が増加することに耐えなければなりません。
それだけの負担に耐えられない、維持できない場合は債務整理で負担を軽減しなければなりません。
債務整理は、方法ごとに返済負担を軽減できる能力が異なります。
毎月いくらであれば安定して返済に充てられるかを自己分析した上で、適切な債務整理を選んで実行する必要があるのです。
いずれにしても、借金問題は時間が経過すればするだけ状態は悪くなるだけです。
1人で悩むのではなく、1日でも早い段階で専門家に相談をすることをおすすめします。
任意整理する場合の返済額は?
借金700万円を任意整理する場合の返済額は、将来的な利息を除外して考えることができるケースが多いです。
任意整理では元金を減額する能力は乏しく、一括返済できるといった事情がなければ減額交渉に応じない債権者も少なくありません。
任意整理は、通常3年で完済する返済計画になります。
場合によっては5年での返済計画を認められる場合もありますが、5年以上を認めてもらうには特別な事情が必要になるので「最長5年」で見積もりましょう。
減額できなかった場合700万円を3年完済なら1ヶ月20万円、5年完済なら1ヶ月12万円を支払う必要があります。
負担を減らせているとは言えません。
任意整理は個別の交渉
借金700万円ともなれば、複数の金融機関から借金しているケースが多くなります。
任意整理は裁判外の交渉であり、基本的に債権者それぞれと個別交渉です。
そのため、任意整理に応じてくれる債権者もいれば、応じない債権者もいます。
応じない債権者の割合が大きければ、それだけ負担も軽減できないのです。
任意整理については、任意整理のメリットとデメリットの記事で解説をしています。
個人再生する場合の返済額は?
500万円以上1500万円未満の借金を個人再生する場合、借金額の5分の1が最低弁済額になります。
700万円の借金は、最大で140万円まで減らせるということです。
これを通常3年で完済するため、毎月の返済額は約39,000円です。
事情があると認められた場合は5年まで返済期間を伸ばせるので、その場合は毎月24,000円まで負担を減らせます。
詳しくは個人再生のメリットとデメリットの記事で解説をしています。
任意整理との比較
任意整理と比較すると、その負担は大幅に抑えられていると言えます。
毎月3~4万円程度であれば、収入が多くない人でも十分に返済していくことが可能です。
全ての債権者が対象になるので、個別に交渉する必要もありません。
ただし全ての債権者が対象になるので、除外したい債権者がいても債務整理から除外できません。
「知り合いからの借金」「保証人がいる借金」のように、親戚や知人を巻き込んでしまうことになります。
人間関係に大きな影響を及ぼすことになりますので、任意整理では解決できない場合には事前に許可を得ておきましょう。
参考記事⇒債務整理と連帯保証人~自己破産や任意整理をした場合の影響と対策
借金700万円で自己破産、弁護士に依頼する場合の費用は?
個人再生でも完済できない場合は、自己破産するしか方法がありません。
自己破産は手間とプレッシャーで日常生活を圧迫しますので、ベテランの弁護士に依頼したいところです。
弁護士に依頼するにあたり、多くの人が気になっているのは「弁護士費用」でしょう。
弁護士に自己破産を依頼するとなれば、そのための費用を支払わなければなりません。
弁護士費用は相談する事務所や借金の状況などに左右されますが、相場としては30万円~50万円というケースが多いようです。
自己破産における弁護士費用は大きく分けると「仕事を始めるための着手金」と「仕事に成功した時の報酬金」がありますが、合計するとほぼ同水準の金額になります。
分割払いは可能?
自己破産したい人が、30万円~50万円という大金を用意することは難しいでしょう。
ですが弁護士事務所によっては、自己破産にかかる弁護士費用の分割払いに対応しているところもあります。
弁護士費用をすぐに用意できないという場合は、分割払いに対応してくれるかどうかを予め調べておきましょう。
詳しくは、債務整理と分割払いの記事で解説をしています。
借金700万円と債務整理まとめ
借金700万円となると、もはや任意整理では解決できないケースが多いです。
必然的に個人再生や自己破産を選択することになりますが、裁判所に出向くなどの手間がかかります。
やはり弁護士に相談して、債務整理を依頼することが必要になるのは間違いありません。
いずれにしても、借金問題は放置していても問題は何も解決はしません。
それどころか、1日1日過ぎるたびに状況は悪化していくだけです。
事実、借金問題を後回しにした結果取り返しのつかない状態まで状況が悪化してしまった人は少なくありません。
手遅れになる前に、今すぐに法律事務所に相談をする事をおすすめします。